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目を合わせない人の心理って? 接し方も解説

大塚統子(心理カウンセラー)

自分は目を合わせようとしているのに相手がなかなか目を合わせてくれないと、「嫌われているのかも」と不安になることもありますよね。そこで今回は、心理カウンセラーの大塚統子さんに目を合わせない人の心理や接し方を解説してもらいます。

あなたの周囲には、話をする時に「なぜかこの人とは目が合わないな」という人はいませんか?

不自然に目が合わないと、「何か失礼なことをしたかな?」「もしかして嫌われているのかも?」などと気になってしまうこともあるでしょう。

今回は、目を合わせない人の心理を解説し、どう接したら良いのかを紹介していきます。

目を合わせない人の心理は?

こちらは目を合わせてコミュニケーションを取ろうと努力しているのに、なぜか全然目が合わない人がいます。

人と目を合わせない人は、どんな心理状態でいるのでしょうか。

(1)人目が怖い

人目が怖い人は、人と目を合わせるのが苦手です。特に、自分に自信がなかったり、「きっと怒られる」と緊張していたりする場合。

「相手は自分を嫌っている目や怒った目で見ているだろう」と想像しやすくなるので、相手の目を見るのが怖くなってしまいます。

(2)自分を知られたくない

「目は口ほどに物を言う」という言葉があるように、目から気持ちが伝わることを人は本能的に知っています。

そのため、相手に心を知られてしまうことに抵抗があり、無意識に目をそらしたくなる人もいるでしょう。

例えば、以下のパターンが考えられます。

・自分を知られるのが恥ずかしい

・相手に好意があるのを知られたくない

・異性との会話に不慣れで戸惑っている

・隠していることを悟られたくない

・相手に対して後ろめたい気持ちがある

こうした気持ちを隠したいと思っていると、つい相手から目をそらしてしまいます。

(3)自分に自信がない

自信がないタイプの人は、うつむきがちで目線が下がりやすく、人と目を合わせにくい傾向があります。

このような人は、「人の目を見たら自分が嫌な気持ちになる」と思いがちで、それを避けるために目を合わせないことも多いようです。

例えば、以下のパターンが考えられます。

・自分と話している時に、相手がつまらなさそうな目をしているのを見たくない

・期待の目で見られるとプレッシャーに思う

・自分に自信がないことを見透かした相手が、がっかりした目で見てくるのがつらい

こうした気持ちがあると、なかなか目を合わせにくいでしょう。

(4)他の物事に没頭している

別の物事に熱中している時も、目が合わなくなることがあります

例えば、他の仕事に集中している時や、テレビに夢中な時などに話しかけても目が合わない、というのは分かりやすいでしょう。

また、自分のことを考えている時にも、人と目が合わなくなりやすいです。

会話しながら、「こう言ったら相手はどう思うかな?」「どう答えるのがベストだろう?」「自分だったら……?」などと考えている時、意識は自分の内側に向いています。

このように、自分との対話に没頭している時も、人と目が合わなくなることがあります

(5)意図的に見ないようにしている

意図的に目を合わせないことで、「自分に関わらないでほしい」「そっとしておいてほしい」というメッセージを出している場合もあります。

また、「相手のことを視界に入れたくない」と、意図的に見ない場合もあります。この場合は、目を合わせないだけではなく、怒ったような態度を伴うケースが多いようです。

後者の場合の心理としては、相手を見ると何らかの感情が刺激され、それを不快に感じている状態にあります。

恋愛の例でいえば、相手の好意や要望を感じているけれど、それに応えられないのを申し訳なく思っている時など。

職場の例でいえば、自分はしないようなことを平気でする人に不満を持っている時などに、あえて目を合わせない人もいます。

目を合わせてくれない人との上手な接し方

相手が目を合わせてくれない原因はさまざまです。まずは、「なぜ目を合わせないのだろう?」と相手の気持ちを理解することから取り組んでみると良いでしょう。

その上で、自分にできることは何か、具体的にどう接したら良いのか、下記を参考に考えてみてください。

相手の恐怖心を和らげる

相手が怖がったり、緊張したり、自信がなかったりして目が合わせられないのだとしたら、その不安や怖れを和らげるような接し方をしてみましょう。

柔らかな物言いや、相手を肯定するような言葉で、相手が安心できるような雰囲気をつくるのがおすすめです。

また、たとえ目が合わないとしても、こちらの表情は相手から見られているものです。自分がこわばった表情をしていないか、気をつけてみると良いでしょう。

相手がこちらを見る隙をつくる

相手と目が合わないことが気になる人は、気がつかないうちに相手をじっと見ているのかもしれません。

目を合わせるのに抵抗がある人は、じっと見られていると、目をそらすしかなくなることもあります。

適度に視線を外して、相手がこちらを見る隙をつくってみるのも良いでしょう。

相手がこちらをチラチラとでも見られるようになったら、少しずつ視線を合わせる瞬間を増やして、相手に目を合わせることに慣れてもらうと良いかもしれません。

目が合わないことを気にしすぎない

目が合わないと、つい「自分に原因があるのでは?」と気になる人もいますが、相手側の事情で目を合わせないことも意外と多いものです。

話す時に人の目を見るのが苦手な人も少なくありません。

目が合わないからといって、「避けられているのかも」と不安げに接すると、逆に相手から「私のことが嫌いなのかな」と思われることがあります。

目が合わないなら、言葉や態度などの他のコミュニケーションを大切にして、目が合わないことを気にしすぎないようにしましょう。

また、相手が距離を取りたくて意図的に目を合わせない場合には、無理に関わろうとせず、そっとしておく方が良い場合もあります。

時には、相手に心の準備ができるまで待ってみることも必要かもしれません。

「自分のせい」と気にしすぎないで

目を合わせようとしない人がいると、どう思われているのかが気になる人もいると思います。しかし実際は、相手側の事情で目を合わせない場合も少なくありません。

目を合わせるのが苦手な人もいると理解して、あまり「自分のせい」と気にしすぎないようにしましょう。

そして、「自分の振る舞いで相手にどんな気持ちになってほしいか」を考えて、相手に接してみてくださいね。

(大塚統子)

※画像はイメージです

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