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あなたは美しい日本語を使えてる? 女性のたしなみとして、もう一度日本語を学ぼう!

長尾晶子

デイビット・セイン

大場杏

もう一度学ぶ 日本語

無意識のうちにあこがれるのは、内面のやさしさやおだやかさが表に出ている女性ではないでしょうか?

誰だって努力をしたら、自分がなりたい自分へ変身することはできます。しかし、にわか仕込みでは敵わない「話し方」や「所作」は、習慣や生活環境によるものが多く、「お里が知れる」なんて言い方もあるくらい。特に「言葉」の選び方ひとつにしても、「そのひと言が人格を表す」と言われるほどです。

その場の雰囲気をも変え得るパワーを持つ、優雅でしとやかな「大和言葉」を紡いでいけたら、あなたの魅力も一段と広がるはず。ただ、「音読みが漢語、訓読みが大和言葉」という認識はあっても、そのちがいをわかっている人はあまりいないよう……。

もう一度学ぶ 日本語」(著・長尾昭子/デイビッド・セイン/アスコム刊)では、(外国人に日本語を教えてきた日本語教師が)さまざまなシーンで大和言葉を使えば、女性らしい奥ゆかしさやしおらしさ、柔和な印象を与えることができると教えてくれています。

例えば、ビジネスシーンなら、こんな大和言葉が使えるそう……。

■具体例1~言い方を変えてみる~

×:都合が悪い・支障がある
〇:差し支え

大和言葉の特徴は、音の響きが日本人の心に直接働きかける効果を持つところです。ビジネスメールなどでも使いがちな「ご都合が悪い場合は」「支障がありましたら」などの言葉は、「差し支えなければ」「差し障りなければ」という大和言葉に代えるだけで、相手を思いやる様子が伺えます。このワードを使うだけで、奥ゆかしさを感じさせてくれるので、日本語が堪能な外国人の方も後者の言い回しを好むようです。
人の機微に触れるような言い回しは、微妙な変化を感じ取る文化の日本ならではの表現ですよね。

そして、日本人ならではの繊細な心の機微を図ることも、大和言葉だからこそなせる技だそうです……。

■具体例2~何事もさじ加減が必要~

さじ加減
意味:
かつて「匙」とは、医者が薬を調合するときに使っていた道具。その薬の微妙な配合に例えて、物事のバランスをとる様などに使われていました。

匙を投げる
意味:
治療法が見つからずに病人を見放す様をあらわした言葉。現在では、試行錯誤したけど解決策が見つからなくて、手を引いてしまうときなどに使われています。

どちらも相手を思いやる気持ちが垣間見える言葉で、状況模写に長けている日本語だからこそ、より奥深さを伝えられる表現です。一見遠回しに感じるかもしれませんが、直接的な意味よりも余韻を伝えて相手にわかってもらおうとする傾向が強いのも、また大和言葉の特徴と言えるのかもしれませんね。

目指すは、日本の『大和撫子』

知っているようで意外と知らない日本古来の言葉。それらを使うことで知識の深い人物にみられるだけでなく、女性としての魅力もぐーんとアップするのだそう。
「もう一度学ぶ 日本語」(著・長尾昭子/デイビッド・セイン/アスコム刊)では、これら以外にも、知ってすぐに使える美しい日本語がたくさん紹介されています。きっと、ページを開けば、これまでに気づかなかった日本語のすばらしさを再発見できるはず。2020年の東京オリンピックがやってくる前に、美しく風情がある言葉をネイティブとして操れる、大和撫子を目指してみませんか?

(大場杏)

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