お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

対人恐怖症? 目を見て話せない人の心理と原因

秋カヲリ

こんにちは、心理カウンセラーの萩原かおりです。最近は対人恐怖を感じる方が増えており、目を見て話すのが苦手な人もいます。どうして視線をそらしてしまうのでしょうか。子供のうちは人見知りしてアイコンタクトできないケースもありますが、大人になると仕事で相手と向き合うべきシーンも多いです。今回は目を見て話せない人の心理や原因、そして克服する対処法を解説します。

目を見て話せない人の心理とその原因

相手の目を見て話せないと、コミュニケーションもうまくいきません。なぜ目を見て話すのが苦手なのか、その心理と原因を探っていきましょう。

視線が怖い? 目を見て話せない人の心理

目を見て話せない人の多くは、対人恐怖症の傾向がみられます。対人恐怖症とは「対人場面において耐えがたい不安・緊張を抱くために、対人場面を恐れ・避けようとする神経症の一型」と定義されています。人と向き合ったときや視線を感じたときに緊張してしまう人は、もしかしたら対人恐怖症かもしれません。

ポイントは、相手のパーソナリティと恐れが関連していないことです。相手と向き合っている状況そのものに恐れを感じているので、相手が穏やかな人物であろうと関係なく不安を感じてしまいます。人と向き合ったり視線を感じたりするだけで緊張してしまい、目をそらしてしまうのです。

なぜ? 目を見て話せない原因

社交性に自信がない

コミュニケーションそのものに不安があり社交性に自信がない人は、目を見て話せない傾向があります。対人関係における戸惑いを抱えているのです。
よくあるのが子供時代に人前で何らかの失敗をした経験があり、そのときのトラウマを抱えているケース。こうした苦い思い出によって自信をなくし、社交性を損なっている人も多いです。

強迫観念にとらわれている

ダメな自分を見透かされているのではないか、嫌われるのではないかといった強迫観念の強い人も、目を見て話すのが苦手な傾向にあります。「相手の期待に応えられずにがっかりされたらどうしよう」と恐れているのです。
相手に嫌われたくない、つまらない人間だと思われたくないといった気持ちが強いと、対人恐怖を感じやすくなります。

劣等感が強い

自分に対する劣等感が強い人は、否定的な自己観を持っているために「自分は社会から受け入れられない」という恐怖を抱きがちです。そのため、どんな人と話しているときも「自分の居場所がない」と感じてしまい、目を見て話せなくなります。反対に、自尊心が高い人はこうした悩みを抱えにくいです。
青年期になると、人から自分がどう見られているかという自己意識が高まります。その自己意識が過剰であればあるほど不安を感じやすく、さらに否定的な自己感を持っていると対人恐怖が一層強まり、目を見て話すことが苦手になるでしょう。

目を見て話せない人が抱かれる印象

視線を感じると目をそらしてしまってアイコンタクトできない人、向き合って視線を合わせられない人はどんな印象を抱かれるのでしょうか。

人の目を見て話せないとどう思われる?

信用できない

自分は相手の目を見て話しているのに、相手が一向にこちらの目を見ず、視線をそらしていたら「後ろめたいことがあるのでは」と思いませんか? 目を見て話さない人は「信用できない人だ」という印象を与えてしまいます。
きちんと信頼関係を構築したい相手とはアイコンタクトをとり、目を見て話すに越したことはありません。

能力が低く見える

目を見て話すだけで、頭がいい印象を与えることができます。裏を返すと、視線をそらしてしまう人はあまり頭がいいようには見えず、能力が低く見えてしまうのです。
特にビジネスシーンで顕著にあらわれ、商談などで相手ときちんとアイコンタクトできなかったり、視線を感じるとさっと顔をそらしてしまったりすると、能力が低い印象を与えてしまって不利な結果になることもあります。

仲良くなれなさそう

信用できない人、能力が低そうな人だと思われやすいので、当然「この人と仲良くなりたい」とは思われにくくなります。さらに、自分から視線をそらしているのですから、相手にも「自分は信用されていないんだな」と思わせてしまい、仲良くなれない人だと思われるでしょう。
自分だけでなく、相手も「心を開かれていないのだろう」とネガティブな感情を抱いてしまいます。

克服できる? 目を見て話せないときの対処法

それでは、目を見て話せない人はどうやって克服すればいいのでしょうか? 目を見て話せない子供がいて、不安に思っている親御さんも必見の対処法をご紹介します!

人の目を見て話す方法

自分の強みを知る

自己肯定感が低いと自信が生まれにくく、相手の目を見て話すのが苦手になってしまいます。まずは自分を肯定できるように、自分の強みを知りましょう。自分の強みがわからないと自信を育てることができません。
「そんなことを言っても、強みなんて何もない」
と思うなら、自分が好きなことをイメージしてください。料理が好きなら料理を、スポーツが好きならスポーツを、読書が好きなら読書を。こうした好きなことに没頭できることも、ほかの人にはない強みになります。
最初は練習として、自分の好きなことについて人と話してみましょう。話しやすいので相手の目を見て話すことにも抵抗を感じにくくなります。

自分は人から受け入れられると信じる

自尊心を持っている人はコミュニケーション上手です。目を見て話すためにも、他者から受容されている感覚を持って自尊心を高める必要があります。
まずは思いこみでもいいので、「自分は人から受け入れられる人間だ」と考えましょう。「自分は人から好かれる」とまで考えると抵抗を感じやすくなるので、ライトなイメージで問題ありません。「少なくとも拒絶はされない」くらいでも大丈夫です。

「失敗しても相手はすぐに忘れる」と考える

実際、人はあまり相手に興味を持っていません。そのため、そう簡単に悪い印象は抱かないものです。たとえ抱いたとしても、それを態度にあらわす人は稀です。過剰に相手を恐れず、気軽に話す癖をつけましょう。
また、もし会話で失敗してしまっても、さほど相手は自分の失敗を覚えていないものです。自分は自分自身の出来事なのでよく覚えているかもしれませんが、相手は他人事なのですぐに忘れます。失敗しても大丈夫だと思って話しましょう。

目を見ればコミュニケーションしやすくなる

目を見て話せない人も、視線から逃げずにアイコンタクトできるようになれば、それだけで会話が弾みやすくなって印象もよくなり、一気にコミュニケーションしやすくなりますよ。予想しているほど悪い展開が起きることはそうそうないので、気楽に人との会話を楽しみましょう。

(萩原かおり)

※画像はイメージです

SHARE