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知っていますか? 生涯で日本人女性の約9人に1人が乳がんにかかっていること。“20~30代“の方に学んでほしい「ブレスト・アウェアネス」とは?

生涯で日本人女性の約9人に1人がかかる乳がん。“20~30代“の今、やっておくべきこととは?

日本の三大疾病の一つである「がん」。今は2人に1人は生涯でがんになるといわれているほど、身近な病気です。特に女性に多い「乳がん」は、より身近な存在であるはず。テレビなどでも病名はよく耳にしているかもしれません。とはいえ、今の時点では「自分は大丈夫」と思っていませんか? そもそも、乳がんがどういった病気なのか自体わからないという方も多いかもしれません。
そこで、今回は20~30代の女性に乳がんについての意識調査を実施。若い世代の、乳がんに対する認識やセルフチェックについて、ご紹介します。

9人に1人の女性が生涯で乳がんに罹患……早期発見が治癒のポイントに

今回はマイナビウーマン読者(20~30代女性)206名に乳がんについてのアンケートを実施しました。

グラフ:乳がんはどのような病気かご存じですか?

まず「乳がんはどのような病気かご存じですか?」と聞いたところ、58%が「なんとなく知っている」と回答。次いで「詳しく知っている」が25%となり、ある程度乳がんについての知識がある人が多いよう。やはり女性に多いがんだけに、身近に感じている方が多いのかもしれません。一方で、20%近くの女性は「病名は知っているが、詳しくは知らない(15%)」「詳しく知らない(2%)」と回答。まだ乳がんの知識を得ていない女性も一定数いることが分かります。

乳がんとは、簡単にいうと「乳房にある乳腺の組織にできる悪性の腫瘍」。さまざまなケースがありますが、多くは母乳を乳頭まで運ぶ乳管という組織からがんが発生します。進行すると、乳腺の外や肺など、ほかの臓器へと転移することも。発見が遅れると、どんどん進行していきます。しかし、乳がんは発見が早ければ、90%以上が治癒が期待できるがん。できるだけ早期の発見が重要なのです。

「がん」と聞くと、若い世代には関係ないと考えがちですが、実は乳がんは30代後半から増加し始めます。また、35歳未満の若年性乳がんにかかる女性も一定数いるため、どんな女性でもリスクはあるのです。しかも、日本人女性がかかる割合はがんの中で最も高く、年々増加の傾向が。現実に、9人に1人の女性が、生涯で乳がんにかかっているのです。

発見できなかったら…… 治療はどうしよう…… 乳がんに対するさまざまな不安

グラフ:乳がんに対して不安はありますか?

さらに「乳がんに対して不安はありますか?」との質問に、73%の女性が「はい」と回答。具体的にどんなことに不安を感じているのか聞いたところ、以下の4つの傾向がみられました。

1. 発見できないことへの不安

  • 「気付かないうちに進行していそう」(31歳)
  • 「もしなったときに、自分で気づける自信がない」(25歳)

早期発見が大事とはいえ、自分で気付く術がなければ、どうしても発見が遅れてしまう可能性はあるもの。かかった時に自身で見つけられるように知識をつけておきたいですよね。

2. 治療に関する不安

  • 「かかった場合、治るかどうか不安」(31歳)
  • 「摘出のために乳房を切除すること」(31歳)

どの臓器や部位を失ってもつらいですが、特に乳房は外見でもわかりやすく、女性のシンボルの1つでもあるため、視覚的にも強い喪失感があるのではないかと気掛かりなようです。

3.費用面での不安

  • 「治療費用が高そう」(28歳)
  • 「お金がかかりそう」(28歳)

標準治療は保険適用となりますが、治療が長引けばその分継続的に費用が発生します。治療や検査だけでなくウィッグや専用の下着など、生活面のお金がかかる上、治療中は休職したり、業務量をセーブしなければならないことも予想されるでしょう。そうしたことによって、収入が減ってしまうことも考えられます。経済的な負担は現実問題としてとらえる必要がありそうです。

4.その他

  • 「家族が乳がんだから遺伝しないか」(38歳)
  • 「漠然とした不安がある」(34歳)

少数派ですが、遺伝について不安を感じるという声や「がん」と聞けば「大病」というイメージもあることから、漠然とした不安にさいなまれている女性もいるようです。

乳がんは自分で見つけやすい

グラフ:乳がんに関して、特に意識していることはありますか?

では、そんな不安な乳がんに対して「自身でどんな意識をしているか」について聞いてみたところ、最も多かったのが「特に何もしていない」(37%)でした。不安はあるものの、実際に早期発見へ行動を移している女性はあまり多くないようです。とはいえ、「セルフチェックをしている」と回答した女性が34%、「知識をつけるようにしている」が27%となり、どちらも約3人に1人は乳がんについて向き合おうとしていることがわかります。

実は、乳がんは外から手で触れることができるケースが多いため、自分で気付きやすいがんの1つ。日頃からセルフチェックをすることで、変化に気付きやすく、早期発見につながる可能性が高いがんです。

PICK UP

ブレスト・アウェアネスを習慣づけよう

自分の乳房の状態に日頃から関心を持ち、乳房を意識して生活することで、乳がんの早期発見につながります。以下の4項目を実践しましょう。

ブレスト・アウェアネス 4つのポイント

1 自分の乳房の状態を知る
2 乳房の変化に気をつける
3 変化に気づいたらすぐ医師に相談する
4 40歳になったら2年に1回乳がん検診を受ける

参考:乳がん検診の適切な情報提供に関する研究>ブレスト・アウェアネスのすすめ(https://brestcs.org/information/self/)

ブレスト・アウェアネスを習慣づけるための具体的なアクションとして、まずはセルフチェックから始めましょう。
セルフチェックの方法は下記イラストを参考にしてみてくださいね。

図

乳がんで苦しむ人や悲しむ人を一人でも少なく……ピンクリボン運動

ピンクリボン

ピンクのリボンのシンボルを、一度は目にしたことがあるかもしれません。これは、乳がんで亡くなられた患者さんの家族が「このような悲劇が繰り返されないように」との願いを込めて作った、「ピンクリボン運動」を啓もうする印です。「ピンクリボン運動」とは、アメリカで始まった、乳がんの早期発見・適切な治療の大切さを伝える啓発運動。日本でも約20年前から徐々に広がり、現在もさまざまなイベントで乳がんについての正しい知識を伝えています。

乳がん検診の大切さを伝え、患者さんを支えていく。ピンクリボンフェスティバル

2003年から各地で乳がんの早期発見・適切な治療の大切さを伝える活動として行われている「ピンクリボンフェスティバル」。今年で20年目を迎え、「MY PINK ACTION 知ろう、自分と乳がんのこと。」をスローガンに、一人ひとりに必要な情報が届くよう啓発活動に取り組んでいます。

また、従来の目的である乳がん検診受診率の向上だけでなく、患者さん本人やその周りの人たちを支える活動も進めています。

ピンクリボン

イベントでは、オンラインでのシンポジウムセミナーなどが配信され、専門医による正しい乳がんの知識や、実際に乳がんと向き合っている方の経験を聞くことができます。今年のピンクリボンセミナーには、プロフィギュアスケーターの村上佳菜子さんがゲストで登壇。同世代の女性と一緒に、ぜひ自身の体について考える機会にしてみてはいかがでしょうか。

詳しくは、下記動画のピンクリボンセミナー部分をご覧ください。

▼動画をCHECK!

このピンクリボンフェスティバルには様々な企業も協賛しています。各社ピンクリボンへの理解を深めていただく活動や寄付を行っています。

協賛企業

協賛企業

ピンクリボン

乳がんの知識を正しく身につけて、日ごろからセルフチェックの習慣を

乳がんは早期発見が大切で、「自分で見つけることができる数少ないがん」。だからこそ、日ごろのセルフチェックがとても重要です。乳房がある方全員にリスクがあります。「若いから大丈夫」と考えず、定期的に自身の乳房と向き合う習慣をつけましょう。

毎日頑張っている、大切な自分の体。年齢にかかわらず、しっかりいたわってあげれば、長く健やかに付き合っていけるはずです。

■アンケート出典元:マイナビウーマン調べ
(2021年8月実施webアンケート/対象:20歳以上39歳以下の女性/有効回答数206件)

提供:公益財団法人 日本対がん協会

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