間違えた! 記憶違いしたときの切り返し方 #このデートどこがダメですか?【特別編】
プールデートを提案したら、なんかモヤモヤする感じになった……。そんな「デートの失敗談」をラブホの上野さんが分析する連載です。このデートのどこがダメだったのかを、紳士的かつ論理的に解説します。
今回の失敗デート①
プールに誘ってみたところ「いいよ、前に行った○×以外で行こう!」と彼から返事が。私は彼とプールに行ったことはあるのですが、彼が言ったその場所のプールには一緒に行ったことはありません……付き合いが長いので記憶が混同しているのかもしれませんが、誰との思い出……?
ご質問誠に有難うございます。
今回のご質問は私が働く業界でも非常によく見られるトラブルでしょう。初めて来るはずなのに思わず「また」と言ってしまい恋人と揉める。この業界で働いてまもなく10年になりますが、そんな光景は何度かお見かけしたことが御座います。
しかし少なくとも私が見た限りで言えば、思わず「また」と言ってしまったお客様方は以前にご来店されたことがあるという訳では御座いません。ラブホテルの内装なんていうものはどこも似たり寄ったりで御座いますので、おそらくはどこか別のラブホテルと勘違いをされているのでしょう。
言い間違えには危険なミスと瑣末なミスの2種類が御座います。
これは学校のテストでご説明すると分かりやすいでしょう。
例えば「徳川家光は関ヶ原の合戦に勝利し、江戸幕府を開いた」という回答は間違いではあるものの、さほど危険なミスでは御座いません。家康と家光の名前を間違えているだけの典型的なケアレスミスと言えるでしょう。
一方で「徳川家康は江戸幕府を開き、関ヶ原の戦いに勝利した」という誤答は極めて危険なミスで御座います。こちらは先ほどの誤答とは異なり単語だけを見れば誤りは御座いませんが、その順番が明確に間違っております。
こちらはいわば「構造的なミス」と言えるでしょう。関ヶ原の戦いで石田三成率いる西軍を撃破したからこそ幕府を開くことが出来たという構造を理解していればこのミスは絶対に致しません。
言葉の言い間違えのようなケアレスミスは瑣末な問題であり、さほど気にするような問題ではないでしょう。一方で構造的な間違えが含まれる問題は重大であり、こちらは注意深く観察する必要があるかも知れません。
それでは今回のご質問者様の彼氏様のミスはどちらのミスでしょうか。
〇×に入る単語はさほど重要ではない
まず間違いなくただの言い間違えでしょう。
彼氏様の発言で重要なのは「彼女とは以前にプールに行ったことがあるので、それとは違う場所に行きたい」という構造の部分であり、○×に入る単語はさほど重要では御座いません。
ご質問者様は彼が以前に別の女性と〇×に行ったことがあると想像されているようですが、実のところそれすらも怪しいでしょう。
恐らく彼氏様は単純にプールにさほど興味がないのです。正確に言えばプールには興味があるものの、その名前には興味がない。ですので何となく響きを覚えていた名前を口にされたのでしょう。
彼氏様にとって重要なのは2つだけ。ご質問者様とプールに行くことと、ご質問者様を楽しませるために前とは違うプールに行きたいということ。そんな彼氏様にとってプールの名前なんていうものは瑣末なものであり、ケアレスミスをされたのでしょう。
もしもご質問者様が彼氏様とプールに行ったことがないにも関わらず「前とは違うプールに行きたいね」と言ったのであれば気にする必要があるかも知れませんが、プールの名前を間違える程度であれば気にする必要は御座いません。
今回の失敗デート②
遊園地で雰囲気を壊したくなくて、苦手なアトラクション(絶叫系)に乗車。やはり顔がこわばってしまい、好きな子を心配させてしまいました。他のアトラクションにしたかったけど、カッコ悪くて言いづらい……こういうときどうすればよかったのでしょうか。
ご質問誠に有難う御座います。
絶叫という言葉を辞書で引くと「出せる限りの声を出して叫ぶこと」と書かれておりますが、いわゆる絶叫系と言われるアトラクションの肝はまさにここにあると言えるでしょう。
要するにあの手のアトラクションは落ちるとか回るとか、そういうことが主なのではなく「叫ぶ」ということにあるということ。気持ちよく叫ぶのが絶叫系の魅力であり飛んだり跳ねたりするのは気持ちよく叫ぶための手段に過ぎないのです。
私も絶叫系があまり好きではありませんが、飛んだり跳ねたりするのはそこまで苦手でも御座いません。そうではなく「叫ぶ」という行為が嫌いなのです。
絶叫好きの方はぜひ試しに一切叫ばずに絶叫系に乗ってみてくださいませ。恐らくあまり楽しくないことでしょう。
そもそも人間である以上、誰もが落下や回転のような刺激にはストレスを感じるのです。しかし叫ぶことでそのストレスが一気に解放され、そこに快感が生まれるのでしょう。
ところが叫ぶのが嫌いな人からすれば、絶叫系はただただストレスを与えてくるマシン以外の何者でも御座いません。サウナに入らずに水風呂に入るようなもので、ただただ不快で御座います。
絶叫系に関してはさまざまなアンケートがなされておりますが、たいていのアンケートでも共通する点として、絶叫系は圧倒的に女性に人気があるという点が挙げられます。もちろん男性で絶叫が好きな方もいらっしゃいますが女性ほどでは御座いません。絶叫系の楽しみの本質は叫ぶことであり、男性は女性ほど叫ばないということを考えればこの傾向も納得して頂けることでしょう。
とここまでは「だから絶叫嫌いな人を絶叫系に乗せるんじゃない」という絶叫好きな方向けの内容で御座います。叫ぶのが嫌いな方からすれば、あんなものはストレスを与えてくる拷問器具でしかありません。拷問器具に乗りたくないと言っているだけの極めて真っ当な方に「怖いの? 笑」と煽ったご経験のある方は是非とも猛省して頂きたく思います。
とは言え、彼らが猛省しないのは火を見るよりも明らか。それに仮に猛省したとしても、内心ではどうせ「このチキンが」と思っていることでしょう。これではご質問者様の悩みは一向に解決致しません。
酔うと言えば許される
それではご質問者様が取るべき対処法をご紹介させて頂きましょう。私もこの方法で多くの修羅場を乗り越えてきました。
「酔う」
「絶叫が怖い」と言うと「ビビってんの? 笑」と煽られますが、酔うと言えば何故か許されます。
「俺さ、ああいうの酔うんだよね。だからパス」
これで概ね回避は出来るでしょう。これでも回避が出来ないということはそうそう御座いませんが、それでも回避が出来ない場合は過去に吐いた経験があるとでも言えば流石に引き下がることと思います。
また自ら進んで、ゆったり系のアトラクションに彼女様を先導することで、絶叫系が苦手ということを悟られることすらなく、絶叫系を回避することも出来るでしょう。
またこの方法は恋人とのデートだけでなく将来、家庭を持ちお子様と一緒に遊園地にいらした際も「酔う」という方法は使えるでしょう。ですので恋人からは絶叫系に強要されるようなことがない方であってもこの方法を覚えておくのは損では御座いません。
東京サマーランドにはのんびり楽しめる絶叫系以外のアトラクションもございますので、そういったアトラクションに乗り、さらにプールまで入ってしまえば絶叫系無しでも丸一日遊べてしまいます。
絶叫系が苦手だけど、遊園地には行きたいとお考えの方は東京サマーランドに行ってみるのも良い選択でしょう。
(文:ラブホの上野さん、イラスト:タテノカズヒロ)
サマーランドが生まれ変わる!
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これまで多くの人を楽しませ、思い出の1ページとなってきた「トルネード」・「ウェーブスウィンガー」がこの夏で引退します。ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか。二つのアトラクションの跡地には、東京サマーランドの新しい名物となるプールが誕生するんだとか……! 生まれ変わる前の東京サマーランドに行けるのは今年が最後! プールを満喫するのはもちろん、遊園地でも楽しいひと時を過ごしてみては。この夏は、東京サマーランドで「ダメ」じゃないデートを楽しみませんか?
【新型コロナウイルス感染拡大防止の取り組み】
東京サマーランドでは新型コロナウイルス感染拡大防止のため、入場制限を行っております。ご来園されるお客様は「1Dayパス(来園日指定チケット)」の事前購入が必要です。園内の最新情報や、チケット購入についての詳細は東京サマーランドのHPをご覧ください。
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提供:株式会社東京サマーランド