大人の女性なら押さえておきたい! 和洋コース料理基本のテーブルマナー
偉い人からのお呼ばれや大事なデート、ちょっとかしこまった食事会など、上品なお店での食事はちょっぴり緊張するもの。とはいえ、大人の女性の常識としてテーブルマナーは必須です。
覚えておいて損はないので、ぜひ勉強しておきましょう。
洋食のマナー
基本のマナー
フランス料理などの洋食のテーブルマナーではどんなことに気を付けたらいいのでしょうか。
カトラリーは外側から順に使う
洋食では基本的にナイフとフォークを使います。
フランス料理は料理ごとにカトラリーを使うため、席に着いた時点で複数のナイフやフォークが並んでいます。複数並んでいるときは、外側から使っていきましょう。
コース料理でメインなどのメニューを選択する場合は、選んだ料理に合わせてウエイターが適したカトラリーに変えてくれます。置かれたカトラリーを料理ごとに外側から使っていけば問題ありません。
ナイフとフォークの使い方
右利きの人は、左手にフォーク、右手にナイフを持ちます。左利きの方はその逆になります。軽く人差し指を添えて、肩に力を入れすぎないように持つときれいに見えます。
食事の途中にナイフとフォークを置くときは、お皿の上にハの字になるようにのせます。食事を終えたときは、右下に斜めにそろえて置きます。このテーブルマナーを取り違えると、食事中にお皿を下げられてしまったり、食べ終わったのにいつまでもお皿を下げてもらえない状態になったりするので、気を付けましょう。
ナプキンは折り目を手前に
席に置かれているナプキンは、ドリンクが運ばれてきたタイミングでひざに置きましょう。二つ折りにして折り目を手前にし、太ももの上にそっと置きます。
もし食事中に席を立つときは、ナプキンを軽くたたみ、背もたれか椅子の上に置いておきましょう。
食事が済んだらパッとたたんでテーブルの上に置きます。
口を拭くときはナプキンの内側で
食事中に口や手を拭くときは、膝にあるナプキンの内側を使って拭きます。きれいなナプキンを汚したくないと思いがちですが、自分のハンカチなどで拭いてしまうと、お店の人に「このナプキンは汚れている」という意思表示になってしまいます。
ただ、あまりに汚すと見た目が汚いので、拭くときはナプキンの内側の端を使い、自分にも周りにも見えない部分で拭くようにしましょう。
食事のとり方
では、実際に食事をとるときのテーブルマナーを見ていきましょう。
スープは音を立てずに飲む
スープを飲むときはスプーンを使います。スプーンの縁に口をそっと付けて、音を立てずに流し込むように飲みましょう。
スープのすくい方には2種類あり、お皿の手前から奥に向かってすくうイギリス式、奥から手前に向かってすくうフランス式の2種類があります。基本的にはどちらでも問題ないです。
量が少なくなるとスプーンですくいにくくなりますので、お皿を少し傾けてスープがたまったところをそっとすくっていただきましょう。
パンはちぎって食べる
パンをお皿に載せてもらったら、基本的にはいつ食べても問題ありません。もちろん料理が運ばれてくるまで食べずに待っていても大丈夫です。
パンを食べるときは、食べる分だけちぎって口に入れます。直接ガブッとかじりついたり、大きめにちぎってかじったりせず、一口大ずつ食べるようにしましょう。
ワインのグラスは下の方を持つ
ワイングラスは、グラスの足を親指、人差し指、中指の3本で持ち、薬指で支えます。ワインが入っている部分を持ってしまうと手の温度でぬるくなってしまうので、なるべく足の下の部分を持つようにするといいです。
肉料理は一口ずつ切って食べる
パンと同じように、肉料理も食べる分だけナイフで切り、口に運びます。
最初にバラバラに切ってからフォークだけで食べるのは、料理の見た目が悪くなるのはもちろん、冷めてしまったり肉の旨みが流れ出てしまったりと味にも支障が出ますので、やめましょう。
魚料理を切るときは力を入れずに
魚料理は1匹をまるごと調理されて出される場合と切り身で出てくることがありますが、どちらもあまり手に力を入れず、ナイフをスライドさせるように切ると身をつぶさずにきれいに食べることができます。
もし平べったい形状のフィッシュスプーンを使うときは、左手のフォークで魚を押さえながらフィッシュスプーンで身を切り、ソースとともにすくって食べます。切った身をフォークで刺して食べても大丈夫です。
また、骨が口に入ってしまったときは、ナプキンで口を覆ってサッと骨を出しましょう。
これだけはNG!
洋食でのテーブルマナーでやってはいけないことを覚えておきましょう。
落としたカトラリーを拾う
フォークやナイフなどをうっかり落としてしまったときは、自分で取らずウエイターを呼びましょう。新しいものと交換してくれます。
また、ナプキンも落としたときは自分で拾わずに人を呼ぶようにするのがマナーです。
音を立てる
ガチャガチャとナイフやフォークの音や、スープをすすったりする音は洋食のテーブルマナーでは絶対NG。できるだけ音を立てずに上品に食事をしましょう。
そばやラーメンをすするなど日本では音を立てて食べてもいい食事の仕方もあるため、つい音が出てしまうことがあります。また、ナイフやフォークを使うのが慣れないと力が入ってしまい音が鳴りやすくなるので、日ごろから音を立てない食べ方を意識的に練習しておくといいかもしれません。
ナイフ置くときは刃を外側に向けない
食事中や食事が終わった後、お皿にカトラリーを置く際に、ナイフの向きは刃が自分を向くようにしましょう。
外側を向けると、刃を食事相手に向けることになるため、失礼に当たります。
右利きの人はナイフの刃は常に左、左利きの人は常に右を向くように意識しておきましょう。
料理のシェアや交換はしない
家族や親しい人と食事をするときに「一口ちょうだい」と料理を交換することは一般的にありますが、正式な洋食の席ではNG行為。自分のお皿のものだけを食べるようにしましょう。
どうしてもシェアをしたいときはお店の人に頼んで取り分けてもらいましょう。
足を組んで食べる
食事中に足を組むのはマナー違反。行儀が悪い上に、姿勢が悪くなり見た目がよくありません。また、横柄な印象を与え、相手にも失礼に当たります。
きちんと足をそろえて食事をするようにしましょう。