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【女性が輝く先進企業表彰に学ぶ】みんなが本当に求めている“働きやすい環境”って?

内閣府

時代の流れやライフステージの移り変わりによって、女性の働き方は変化するもの。皆さんは、仕事にどんなことを求めますか? 「やりがいを得たい」「子育てと両立したい」「もっと活躍の場を広げたい」など、求めることは様々でしょう。そこで今回、女性200名にアンケートを実施。どんな風に働きたいのか、本音をズバリ直撃します!

女性200名のホンネ!
職場に求めること第1位は…?

Q. 働きたいと思う理想の職場環境は?(複数回答可)

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トップは「有給・休暇が取りやすい」で、2位は「ワークライフバランスを考慮してくれる」という結果になりました。仕事だけでなく、プライベートにおいても充実した毎日を過ごすことが、新たな活力を生むこともありますよね。さらに、『昇進やスキルアップに興味はありますか?』という質問には約半数の48%が興味がある・まあまあ興味があると回答。スキルアップや昇進に興味を抱いている人も少なくないようで、コメントを見てみると……

  • スキルアップをして、周りからどんどん必要とされる存在になりたい。(25歳/法務財務人事総務・事務系専門職)
  • 昇進はモチベーションにもつながると思う。(32歳/学校・教育関連)
  • やるからにはできるところまでやりたい。(29歳/情報IT・事務系専門職)

などの回答がありました。プライベートとのバランスを保ちながら、仕事にも前向きに取り組みたい、と考えている方が多いようです。

もっと女性が活躍する社会を!
『女性が輝く先進企業表彰』って?

女性が輝く先進企業2016

「仕事もプライベートもイキイキと楽しみながら、自分自身を高めたい」。この願いを叶えてくれる企業で働けたら、願ったり叶ったりですよね。そのような企業を表彰する制度『女性が輝く先進企業表彰』をご存知ですか? 内閣府では、役員や管理職への女性の登用について、方針や取組が優れていて、実績もある企業を毎年表彰しているのです。では、平成28年度の受賞企業をさっそくご紹介していきます。

女性管理職20%超を実現!
内閣総理大臣表彰 カルビー株式会社

カルビー

カルビー

2010年4月に多種多様な人材を積極的に活用するダイバーシティ委員会を設立したカルビー株式会社。以降、同社では積極的に女性の昇進と昇格を進めています。

ダイバーシティの推進に力を入れ、女性リーダーの比率アップ!

女性の活躍に着目し、2010年4月に5.9%であった女性管理職比率は、2016年4月には22.1%にまでアップ。その結果をもたらしたダイバーシティ施策の一部として、年に一度開催される『ダイバーシティ・フォーラム』や女性管理職のネットワークである『AGN(アネゴネットワーク)』での勉強会、『メンター制度』の導入などが挙げられます。今後は、女性に限らず男女が多様な働き方を実現できる仕組みを、積極的に取り入れていくそう。

7期連続で最高売上、最高利益を更新
昇進・昇格した女性たちがさらに輝いていく!

社内における女性の活躍に対し、代表取締役会長兼CEOの松本晃氏は以下のように話します。「当社の業績は7年連続で最高売上、最高利益を更新しています。現代は、性別で区別するのではなく、すべての人に公平に機会が与えられる時代。男性はうかうかしていられません!」
執行役員の中には2人の子育てをしているワーキングマザーもいるのだそう。2020年には女性管理職比率30%を目指して、さらに取り組みを進めています。

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「当社では『女性の活躍なしに、カルビーの成長なし』の大号令をもとにダイバーシティを推進してきました。この7年間の変化としては、女性社員がどんどん積極的になって、各自“学び”の時間を増やしているように見えます。男女の区別なく活躍できる風土があり、効率的に働ける会社が増えることは、若い世代にとって、やりがいのある社会人人生につながるはずです。女性であることを必要以上に意識せず、どんなことにも初めの一歩を踏み出せば、やりがいのある人生に近づいていくと思います」

執行役員 コーポレートコミュニケーション本部
本部長 後藤綾子さん

男女共に多様な働き方を推進!
内閣総理大臣表彰 損害保険ジャパン日本興亜株式会社

損保ジャパン日本興亜

損保ジャパン日本興亜

ダイバーシティを「グループの成長に欠かせない重要な経営戦略」と位置づけている、損害保険ジャパン日本興亜株式会社。2003年に、国内の大手金融機関として初めて女性活躍推進専門部署を設置しました。

女性活躍の推進に力を入れるべく
全国14か所で異業種交流を

今回の受賞にあたって特に評価されたのは、「女性社員の管理職や役員の比率が着実に進展している点」「全社員で働き方の改革に取り組んでいる点」「地域を巻き込んだ取り組みを行っている点」。現在の社員数は、女性が男性を2,000名ほど上回っており、地方で働く社員が多いのも特徴です。地方では、社員が自発的に女性活躍の推進に力を入れており、全国14か所で行われる異業種交流は、特にモチベーションアップや情報交換に役立っているといいます。

ジョブ・チャレンジ制度や女性社員向け研修など
キャリアアップのチャンス多数!

社員の成長を促すにあたって、ユニークな制度も。社員が、自分の意志で公募ポストに応募することができる『ジョブ・チャレンジ制度』があり、この制度を活用して熊本から福岡へと転勤し、希望する業務に携わった女性役員がいるそう。自分自身で環境を変えられるチャンスがあり、さらに、社内では女性経営塾やプレ女性経営塾、キャリアアップ研修など階層別の研修も実施。努力次第でキャリアを切り拓くことができます。

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「今、私は執行役員を務めていますが、まさかこういう時代がくるとは思ってもいませんでした。入社した頃は、会社に2~3年勤めれば『結婚して辞めるのが当たり前』と言われていましたから。管理職になると、見える世界が変わります。例えるなら山登りのようなもので、苦しいけれどどんどん景色が広がっていきます。今は女性の活躍が企業の成長の鍵となる時代です。女性の皆さんにとってかつてないほどの追い風が吹いている時代といえるでしょう。こういうときこそ、時代の変化をしなやかに捉え、自分自身を見失わないようにしながら、仕事を通じて成長してほしいと思います」

執行役員熊本支店長 野間和子さん

スタッフの家庭事情に合わせた働き方を実現!
社会福祉法人あいの土山福祉会

あいの土山福祉会

あいの土山福祉会

介護業界の中で離職理由の上位である『長時間労働』『メンタル不調』『腰痛』の3つを撲滅する“トリプルゼロ運動”を強力に推進し、『完全に残業をゼロ』を達成している社会福祉法人あいの土山福祉会。

育児休暇のあとに復帰する職員が
なんと、ほぼ100%

役職者が、職員に個人面談を実施し、仕事の悩みや家庭上の問題などを確認。勤務時間や日数の考慮など、職員の家庭事情に応じた柔軟な働き方を取り入れています。休みをきちんと取り、体調管理に努めること、また、家庭を大切にすることなどを推奨することで、スタッフ全員の仕事に対する意欲が向上。現在は、育児休暇を取った後に復帰する職員がほぼ100%で、就職待ちの志望者もいるようです。

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「今まで、介護の仕事は、妊娠や介護に直面すると、休暇を取りづらく辞めざるを得ないという雰囲気が根強くありました。しかし、それは誰もが直面する課題だということを説明し続けることで、認識が高まりみんなで支え合う風土ができてきています。それぞれが自分の意思をしっかりともち、自分や周りの人の幸せのために、前を向いて一歩ずつ踏み出していくことが大事だと思っています」

施設長 岡田重美さん

ワーク・ライフ・バランスを重視!
大和証券株式会社

大和証券株式会社

大和証券株式会社

「女性の活躍を支援しないことは、人材という経営資源の損失につながる」と考える大和証券株式会社は、『19時前退社』を徹底。

『19時前退社』が功を奏し
自己研鑽に励む社員が続々!

「女性でも男性でも、毎日どんなに遅くとも19時までには全員が退社する」をモットーに取り組みを推進して以降、自己研鑽に励む社員が増えたようです。たとえば、上級のファイナンシャルプランナー資格である『CFP』の取得者数が増え、現在資格をもつ社員は約650名超と、その人数は金融機関でNo.1です。『19時前退社』をスタートする以前の平成17年は170名だったことに比べると、その変化の大きさは一目瞭然。お客様へのサービスの質向上に向け、自分を成長させている社員が増えています。

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「女性も男性もすべての社員が能力を100%発揮し、さらには長く働いてもらうことが、会社の持続的成長につながります。女性に限定して言えば、女性ならではのライフイベントで不利にならないよう、各種制度を利用しやすい環境が必要ですよね。女性の皆さんには、自信がなくてもまずはやってみてほしい。失敗しても迷惑をかけても、ベストを尽くせばいいと思います。恐れることなくいろいろなことにチャレンジしてほしいです」

専務取締役 田代 桂子さん

女性の継続就業を支援!
株式会社北洋銀行

北洋銀行

北洋銀行

現在、20名の女性が部長職や支店長職として活躍している株式会社北洋銀行。結婚や出産などのライフイベントを理由に退職する女性は、ここ数年で6割から3割に減少しているといいます。

同行の行員同士の夫婦が、同じ勤務地域に異動できる
『夫婦帯同転勤制度』が好評!

新しい制度『夫婦帯同転勤制度』は、行員からとても好評を得ているそうです。これは、同行の行員同士の夫婦が、同一の勤務地域に異動できるもので、今まで夫の転勤で退職していた女性行員も仕事をスムーズに続けられるという制度。現在44組の夫婦がこの制度に登録しており、多くの女性たちが継続就業を実現させています。

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「女性の活躍を推進するには、『女性が辞めずに働き続けられる環境』を整えることが大前提となります。女性の皆さんがさらに活躍することが、男女がともに働きやすく、すべての人が輝ける社会の実現に近づくと思います。今後も、地域金融機関として、政府が進める『すべての女性が輝く社会づくり』に微力ながら貢献してまいります」

社外取締役 林 美香子さん

『ボトムアップ』による活動も強化!
明治安田生命保険相互会社

明治安田生命

明治安田生命

社員の約9割が女性という明治安田生命保険相互会社では、2012年より、計画的かつ継続的に女性管理職を輩出する体系『L-NEXT』を整備しています。

『ワーク・ライフ・デザインプログラム』を通じて
男性の育児休職(休暇)取得率が50%近く上昇

『ワーク・ライフ・デザインプログラム』の評価項目の一つとして、男性の育児休職(休暇)取得状況を組み込んだことにより、2013年度は43.3%だった男性の育児休職(休暇)取得率が、2015年度は94.4%に大幅に上昇しました。仕事と家庭の両立に対する男性の意識が向上するとともに、女性職員に対する理解が進んでいます。加えて、女性管理職を登用する体系『L-NEXT』の整備により、各種会議体への女性出席者が年々増加するなど、女性のアイデアや意見が今まで以上に反映されているといいます。

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「女性の皆さんには、自分がやってみたいことにどんどんトライしてほしいと思っています。おもしろそうなことや興味があることに挑戦するほうが、楽しい人生が送れるのではないでしょうか。多少の挫折や一時の回り道があったとしても、長いスパンで考えれば何とか乗り越えられることが多いと思います。折れずにしなやかに、自分らしく、人生を歩んでほしいと思います」

商品部長 森本 律子さん

長時間労働を解消して『残業ゼロ』を目指す!
株式会社ユーシステム

ユーシステム

ユーシステム

IT産業という業種柄、長時間の残業が常態化していた時期があったという株式会社ユーシステムでは、ITを活用した取り組みにより長時間労働の解消に成功しています。

在宅勤務など柔軟な働き方を推進!

同社では、残業をなくすため業務を見直し、IT活用で“見える化”を実現。作業の無駄を省き、習慣を変えることで早く帰宅できる仕組みを作っています。また、クラウド上でプロジェクトを管理し、在宅勤務が可能な環境も整備。さらに、女性社員をチームのリーダーに登用したり、出産や育児などで一度離職した社員が能力を発揮できるよう、女性が働きやすい職場づくりに励んでいます。

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「現代は、ITの進歩により多様な働き方ができる時代です。そのなかで、女性たちには、キャリアをあきらめることなく活躍してほしいと思います。与えられた仕事は、どんなに小さなことでも誰かの役に立ち、また、その仕事に取り組むあなたの姿は、かならず誰かが見てくれています。その仕事ぶりを見て、『次の仕事を任せよう』と思ってもらえるよう、チャンスを逃さず歩みを進めてください」

代表取締役 佐伯里香さん

これからはもっと、
女性がイキイキと輝ける社会に!?

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女性が働きやすく、そして活躍できるよう、各企業は環境や制度を整えているのですね。女性の活躍の場が今後より一層増えていくことで、企業内だけでなく社会にとっても新たな価値を創造していくことになることでしょう。
読者の皆さんも、働き続ける中でライフステージの移り変わりに伴っていろいろな変化があるはず。今回ご紹介した、『女性が輝く先進企業表彰』受賞企業の取り組みをもとに、ぜひ、自分自身のこれからの働き方を考えてみませんか?

平成28年度 女性が輝く先進企業表彰

提供:内閣府

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