【医師監修】1歳11ヶ月の特徴は? 気になるトイレトレーニング、指しゃぶりへの対処法

【医師監修】1歳11ヶ月の特徴は? 気になるトイレトレーニング、指しゃぶりへの対処法

2歳のお誕生日を来月に控えた1歳11ヶ月児。あんよも上手、食事も幼児食になり、だいぶ子供らしくなってきたことでしょう。ここでは、もう赤ちゃんではないけれど、まだまだ手のかかるこのころの子供の特徴と知っておきたいお世話のコツを紹介します。


1歳11ヶ月ってこんな時期

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2歳が近づき、生活面での自立がさらに進む、このころの子の特徴を紹介します

1歳11ヶ月の身長・体重

厚生労働省の「平成22年乳幼児身体発育調査」によると、1歳11ヶ月ごろの身長の目安は、男の子79.7〜90.7cm(中央値85.1cm)、女の子78.3〜89.4cm(中央値83.8cm)です。

体重は男の子9.52~13.69kg(中央値11.28kg)、女の子は8.78~12.90kg(中央値10.64kg)です(身長・体重いずれも3~97パーセンタイル値)[*1]。

動きがますます活発に

長い時間歩けるようになったり、走れる子が増えてきます。後ずさりや横歩き、下り斜面を降りることができるようになるなど、ますます動きが活発に。外出するときは、車道に飛び出さないように大人と手をつないで歩く習慣をつけましょう。

トイレトレーニングは焦らずに

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2歳が近くなると気になってくるのが「トイレトレーニング」。スムーズにオムツを卒業するには、まずは子供の体の仕組みを知っておくことが大切です。

始める時期はその子の成長具合に合わせて

まず、1歳くらいになると尿がたまった感覚がわかるようになる子が多いとされています。その後、2〜3歳になると尿をまとめて出せるようになり、1日の排尿回数が6〜8回程度になります。

ただし、このころはまだ、尿意を感じた途端に反射的に膀胱が縮んで勝手に尿が出てしまいます。成長とともに、この反射的な収縮を抑える神経の働きが脳から膀胱に届くようになっていきますが、この機能の発達には個人差があり、早くて3歳ごろに完成。なかには7、8歳になっても完成しない子もいます[*2]。

一方、自分の意思で肛門を締めて便を我慢できるようになるのは1〜2歳くらいとされています。排便回数は、母乳やミルクを飲んでいる間は1日2、3回~多い子では授乳のたびに排便しますが(なかには数日に1回という子もいます)、2歳までに1日およそ1~2回となり、3歳で1日1回くらいになります[*3, 4]。

このように、1歳代はまだまだ排尿・排便にかかわる体の機能が成長途中。体の準備が整う前にトイレトレーニングを始めてもうまく行きません。子供にとって大きなストレスになるので、焦りは禁物です。

トイトレ開始の目安はある?

さきほど紹介したとおり、体の発達はひとりひとり異なるので、トイレトレーニングを始めるのに適した時期は個人差がありますが、下記のような様子がみられたら、開始を考え始めても良いでしょう[*3]。

・ひとりで歩ける
・ひとりでパンツの上げ下げができる
・簡単なコミュニケーションがとれる
・排泄やトイレに興味を示している
・大人のまねをしたがる

また、トイレトレーニングはママ・パパの気持ちや時間に余裕のあるときに行うことも大切です。そして、失敗しても叱らないでください。

なお、トイレトレーニングを開始する時期は、子供の発達の状況以外に文化的な影響も受けるようで、国や時代によっても異なります。今の日本では、2歳後半~3歳ごろに始めるのが平均的なようです。

どうやって始めればいいの?

膀胱が反射的に収縮するうちは、おしっこがたまった時に座り込んでモジモジしたり、おちんちんを両手で抑えたり、独特の仕草をするようになります。これは、子供自身、尿をもらさないよう、必死に抑えようとしているためですが、ある程度コミュニケーションが取れるようになっているのであれば、こういった仕草が見られた時や、前のオムツ替えから2時間くらい時間が経った時に、「トイレでおしっこしてみようか?」と声をかけ、トイレに誘ってみましょう。できたらたっぷりほめてあげることを忘れずに。

おしっこやうんちを失敗した時に叱ったりすると、子供にはその理由が理解できず、トイレが嫌いになったり、排便を我慢して便秘になることがあるので、失敗しても叱らないことは大切です。

なお、もともと便秘症の子は、おしっこよりうんちのトレーニングが遅れる傾向があります[*4]。また、週に3回より排便が少なかったり、5日以上出ない日が続く、少量の便が頻繁に出ているとき、いきんでいるが出ない、といった場合は、トイレトレーニングはお休みし、小児科を受診して便秘を直してから再度チャレンジしましょう[*4]。

子供は硬い便で肛門に痛い思いをした経験があると、便意を感じた時、脚をクロスさせて我慢したり、走り回ったりすることがあります。また、部屋の隅でしゃがみこんだり、親や机にしがみついて立ったままなど、独自のスタイルでうんちをする子もいます。そういう場合は、最初はパンツやズボンをはいたままで便座やオマルに座らせてみましょう。5〜10分座っていることができたらほめ、シールを貼るなどのごほうびをあげましょう。徐々にトイレで排便することに慣れていきます。

指しゃぶりはいつまでOK?

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寝る前の指しゃぶりがやめられない……。そんな子は多いもの。歯並びへの影響ややめさせ方について知っておきましょう。

このころしている子もまだまだ多い

指しゃぶりは胎児のころに始まり、1歳ごろまでは盛んですが、歩けるようになり、遊びやおしゃべりが活発になると自然と減って行きます。年齢と指しゃぶりについて調べたある研究では、1歳6ヶ月で28.9%、2歳0ヶ月で21.6%、3歳0ヶ月でも20.9%が指しゃぶりをしていました[*5]。

0歳代の指しゃぶりは発達過程で起こる生理的な行為ですが、1〜2歳の指しゃぶりは緊張した時や退屈な時、眠い時によく見られます。指しゃぶりが4〜5歳まで続くと、出っ歯(上顎前突)になったり、かみ合わせ、発音などなどに悪い影響が出ます。

できれば2歳までにはやめたいところ

指しゃぶりは、4~5歳を過ぎてもしている場合はやめさせるように促した方が良いと言われています。4歳以下でも、指しゃぶりが習慣になりそうな場合は、早めにやめさせてあげたいところです。2歳から指しゃぶりをしていると出っ歯が多く見られるようになってくるという報告もあり[*6]、できれば2歳にはやめさせてあげたいところです。

ただ、その際、焦ってめやさせようと叱るのは逆効果。集中して遊べるように環境を整えたり、親子でのおしゃべりやスキンシップを増やし、自然と指しゃぶりの機会が減るようにしましょう。子どもがしてほしいと感じていることややりたいと思っていることにはできるだけ応えてあげることも大切です。

この時期、指しゃぶりをしていてもあまり心配することはありませんが、ママ・パパがとても気にしている場合や、1日中頻繁に指しゃぶりをしている場合、指を強く吸いすぎて指だこがでできているような場合は、小児科医や小児歯科医、臨床心理士に相談すると良いでしょう。

おしゃぶりは指しゃぶりよりは影響が少ないものの、やはり使い続けていると前歯が開咬(隙間ができる)になりやすくなります。2歳までにやめさせたいところです。4歳を過ぎてもやめられない場合は、かかりつけの小児科に相談しましょう。

まとめ

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トイレトレーニングは子供の体と心の準備が整わないとなかなかうまくいきません。焦ったり、叱ったりするのは逆効果。子供の様子をみてタイミングよく始めましょう。また、1〜2歳の指しゃぶりは0歳代の指しゃぶりとは違う意味があります。習慣になると歯並びなどに影響が出ますが、これも焦ってやめさせようとはせず、あまり神経質にならないで、子どもの毎日の様子をあたたかく見守っていきましょう。。

この記事の監修ドクター
梁 尚弘先生
りょうキッズクリニック(埼玉県所沢市)院長。平成10年順天堂大学卒業後、日本大学小児科研修医、沼津市立病院小児科、横須賀市立市民病院小児科、日本大学小児科助教、瀬戸病院小児科医長を経て現在に至る。小児科専門医。

(文:村山真由美/監修:梁尚弘先生)

※画像はイメージです

参考文献
[*1]厚生労働省:平成22年乳幼児身体発育調査
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/73-22-01.pdf
[*2]日本小児泌尿器科学会 小児の排尿機能発達・尿失禁症
http://jspu.jp/ippan_013.html
[*3]「こどもの便秘―正しい知識で正しい治療を―」小児慢性機能性便秘診療ガイドライン作成委員会 http://www.jspghan.org/constipation/files/pamphlet.pdf
[*4]小児慢性機能性便秘症診療ガイドライン
https://minds.jcqhc.or.jp/n/cq/D0000635
[*5]「小児保健研究」65巻3号 (2006年) 「指しゃぶりについての考え方」小児科と小児歯科の保健検討委員会
https://www.jschild.med-all.net/Contents/private/cx3child/2006/006503/018/0513-0515.pdf
[*6]「おしゃぶりについての考え方」小児科と小児歯科の保健検討委員会 (平成17年1月12日)
http://www.jspd.or.jp/contents/common/pdf/download/06_03.pdf

※この記事は、マイナビウーマン子育て編集部の企画編集により制作し、医師の監修を経た上で掲載しました

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