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2023年01月12日 16:39 更新

【医師監修】1歳10ヶ月の成長(身長体重)の目安とお世話のポイント。言葉が遅いときの対応は?

自己主張やイヤイヤが激しくなってくる時期です。また、おしゃべりが上手になる子がいる一方で、あまり言葉が出ない子も。イヤイヤに困った時や言葉の遅れが気になる時の対処法を知っておきましょう。

1歳10ヶ月ってこんな時期

1歳10ヶ月の子供のイメージ
Lazy dummy

ますますイヤイヤが増え、ママを困らせることも。また、犬歯が生えて乳歯がだいぶ生えそろうころです。

1歳10ヶ月の身長・体重

厚生労働省の「平成22年乳幼児身体発育調査」によると、1歳10ヶ月ごろの身長の目安は、身長は男の子78.9〜89.8cm(中央値84.2cm)、女の子77.5〜88.4cm(中央値82.9cm)です。

体重は男の子9.36kg〜13.45 kg (平均11.09 kg)、女の子8.64 kg〜12.67 kg(平均10.46 kg)です(身長・体重いずれも3~97パーセンタイル値)[*1]。

ますます自我が強くなり、かんしゃくを起すことも

かんしゃくを起こす子供
Lazy dummy

大人の指示や提案に「いや」「だめ」ということが増えます。これは、自我が芽生え、「自分でやりたい」「自分で決めたい」という意思があるけれど、言葉でうまく表現できない、ということの現れです。イライラしてかんしゃくを起こすことも増えます。

かんしゃくがおさまらない時は、話題を変えたり、好きな遊びに誘うなどして気分を変えるといいでしょう。それでもおさまらなければ、しばらく見守るのも手です。また、「◯◯したかったんだね」「〇〇が嫌だったんだね」と気持ちを代弁してあげると、納得しやすくなるでしょう。

来月、1歳11ヶ月については以下の記事を参考にしてください。

1歳10ヶ月のお世話の注意点

歯磨きをされる子供のイメージ
Lazy dummy

乳歯がだいぶ生えそろうので、歯みがきの習慣をしっかりつけておきたい時期です。また、予防接種の接種推奨期間が1歳11ヶ月までのものが多いので、接種もれがないか確認を。

きちんと歯みがきの習慣をつけよう

このころには上下の前歯や犬歯が生え、第2乳臼歯(奥の奥歯)を除いた全ての乳歯が生えそろう子が多いでしょう[*2]。ただし、歯が生える時期には個人差があり、数ヶ月遅れることもあります。気になる場合は小児歯科に相談を。

なお、2歳ごろまでは、上の前歯の歯と歯の間や、歯と歯茎の境目が虫歯になりやすいので特に注意して磨きましょう。自分で歯みがきをしたがる場合は、子供用の歯ブラシを持たせてあげて。しかし、のどをついたりすると危険なので、必ず座る約束をして、大人が見ている所でやらせましょう。保護者は柄が長めの仕上げみがき用歯ブラシを使います。

歯みがきを嫌がる場合は、嫌がる理由を考えてみて。磨く力が強すぎて痛い、唾液がのどにたまって呼吸ができず苦しい、上唇小帯(上の前歯に張り出しているすじ状の部分)に歯ブラシが当たって痛い、などの理由がある場合もあります。歯みがきは子供が嫌にならないよう、時間をかけずに効率よく行うことも大切です。

予防接種、全部終わっているか確認して

カレンダーと心音器
Lazy dummy

日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュールによると、4種混合(DPT-IPV)、3種混合(DPT)、ポリオ(IPV)、麻疹・風疹混合(MR)、水痘は推奨接種期間が1歳11ヶ月までです[*3]。接種もれがないか母子手帳の記録を確認しましょう。終わっていないものがあったら、早めに小児科で接種をしてもらいましょう。

言葉の発達が遅いときは

周りの子に比べて言葉が遅いと心配になってしまうものです。子供が言葉を話すようになる時期や言葉を促す方法を知っておきましょう。

そもそもいつまでに話し出すことが多い?

1歳半をすぎると言葉の理解が急激に進み、2歳をすぎるとほとんどの子が「ワンワン、いた」「チー、出た」などの二言文を話すようになります[*4]。しかし、言葉の発達は個人差が大きく、1歳10ヶ月になってもまだあまり話さない子もいます。

あまり言葉を話さなくても、絵本などを見せて「ワンワンはどれ?」と質問したときに犬の絵を指差すことができたり、おもちゃを持たせて「パパにあげて」と言葉だけで指示したときに従うことができる場合、「言葉は理解しているけれど、表に出すのが遅いタイプ」かもしれません。

こうしたタイプの子では2歳を過ぎたころから急に話し出すことも多いとされています[*4]。焦らず見守りましょう。2歳までに意味のある言葉が二語以上出ない場合は、小児科や地域の保健センターに相談をしてみましょう。

言葉を促すためにできることは?

おしゃべりができるようになるためには、さまざまな体の機能や精神面の発達が必要です。これをしたからすぐ話せるようになるということではありませんが、子供は普段の生活や遊びの中で、大人とのやりとりを通して言葉を覚えていくので、たくさん話しかけてあげましょう。その際、文章が長いと理解しにくいので、短く、わかりやすく、を心がけます。

絵本の読み聞かせもおすすめです。絵本は内容を目で見て理解しやすいので、子供が言葉を蓄積するのに役立ちます。

まとめ

誕生後、日に日に大きくなり、変化が目覚ましい赤ちゃん。「イヤイヤ」は成長の証とはいえ、親は忍耐力が試されもの。まずは、かんしゃくを起こしたくなった気持ちをくみ取ってあげながら、うまく気分転換できるよう促してあげましょう。また、言葉の遅れを気にする人が増えてくるころですが、2歳すぎに急に話し始める子も多いので焦らず見守りましょう。

(文:村山真由美/監修:梁尚弘先生)

※画像はイメージです

※この記事は、マイナビ子育て編集部の企画編集により制作し、医師の監修を経た上で掲載しました

※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます

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