【助産師解説】沐浴のやり方とは?安心してできる7つのポイント

【助産師解説】沐浴のやり方とは?安心してできる7つのポイント

赤ちゃんを安全に沐浴(沐浴)させる方法を助産師がお伝えします。上手にできるか心配するママ・パパも多い沐浴ですが、ちょっとしたコツをつかめば誰でもすぐに慣れることができます。沐浴前後の準備や手順、便利グッズもチェック!


沐浴で悩んだことある? ~ママアンケート~

ママたちに新生児の頃の沐浴についてきいたところ、22.6%のママが「沐浴について悩んだことがある」と答えました。

沐浴に関するアンケート

◆悩んだことがあると答えたママの声
「私一人で入れたので大変だった」
「沐浴しようとすると泣く→泣き止まない→温度調節やり直し、の繰り返し」
「沐浴の時間をどうしたらいいのかはいつも迷っていた」
「耳に水が入ることが怖かった」
「どのくらいの温度で何分くらい沐浴すればいいのか分からず、真夏だったのでのぼせないか心配だった」
「首が据わっていないの、どこをどう支えたらいいのかわからない」
「沐浴専用のバスタブをおさがりでいただき、病院で沐浴指導を受けたので、特に困ることはなかったが、首を片手で持って洗わないといけないので、顔が水につからないかいつもひやひやしていた」
「病院で、教えてもらった方法以外でいれられないので、応用はきかなかった」

沐浴の基本を知ろう!時間と湯温、注意点

ベビーバスやたらいなどにお湯を張り、そこに赤ちゃんだけを入れて全身を洗ってあげることを沐浴と言いますが、生まれたての赤ちゃんはなぜ沐浴をし、これはいつまで続けるの? という疑問を持つママもいるでしょう。そこで、まずは沐浴をする目的と期間、時間や湯温など、赤ちゃんの沐浴についての基本事項についてお伝えします。

新生児期は沐浴できれいに

生まれたばかりの赤ちゃんは新陳代謝が活発で、汗をよくかき、おしっこやうんちの回数も多いです。また、母乳やミルクの吐き戻しやよだれなどで汚れることも多いので、それらをきれいにしてあげるよう、1日に1度は洗ってあげることが勧められます。

大人と一緒に湯船に入って洗ってあげるのはダメなの? とも思いますが、生まれたばかりの赤ちゃんはまだ抵抗力が弱いので、感染などのリスクを下げるためにも、きれいなお湯に1人で入れ、洗ってあげるのが好ましいとされています。沐浴を続ける期間は、1ヶ月くらいが目安。1ヶ月健診で特に問題がなければ、大人と一緒のお風呂に移行するケースが一般的です。

ただ、産後ある程度の期間が過ぎ、赤ちゃんが元気に育っていれば、実は1ヶ月を過ぎる前から大人と一緒のお風呂でも問題ないとの考え方もあるようです。とはいえ、ママは1ヶ月健診までは湯船に入れない(シャワーのみ)ので、利便性を考えても生まれてから1ヶ月の間は沐浴をするのが無難と言えるでしょう。

沐浴をするタイミング、時間は?

沐浴は、赤ちゃんの空腹時や授乳直後は避け、機嫌よく起きているときを見計らって入れましょう。時間は何時でもかまいませんが、赤ちゃんに生活リズムを教えてあげることを考えると、毎日ある程度同じ時間帯に沐浴をするのもいいでしょう。

とはいえ、新生児期の赤ちゃんは昼夜を問わず短いペースで寝て起きてを繰り返しているので、お風呂は何時! と厳密に決めるのは難しいですよね。きっちり決める必要はないので、午前や午後、夜寝る前など、大まかな時間帯を決めておきましょう。できれば、日中の暖かい時間帯が好ましいですね。寝る前でもいいですが、その場合はあまり遅い時間のお風呂と就寝に慣れないよう、できれば夜8時前までに入れるよう心がけましょう。

沐浴自体の時間は、5分くらいが目安。服を脱がせ、沐浴し、服を着せるまでで10分を目安に終えるようにしましょう。というのも、まだ体力がない赤ちゃんは、長時間お湯につかっていると疲れてしまいます。また、体が小さいほどのぼせやすいので、そういった意味でも長湯はNGです。

沐浴時の湯温は?

湯温は、夏冬問わず40±1℃が目安です。温度が適切かわからないときは、慣れるまでは湯温計を使うといいでしょう。

湯温だけでなく、部屋の温度を適切に保つことも大切です。寒い場所での沐浴は避け、20~24℃の暖かい部屋で行いましょう。お風呂場は、冬場はどうしても寒くなりがちなので、事前にお風呂場を温めておいたり、暖かい部屋にベビーバスを持ってきて行うのが勧められます。

沐浴をしてはいけないときは?

1日1回はきれいに洗ってあげるのがベストですが、そうはいかない場合もあります。以下のようなときは無理に沐浴をせず、顔や首、お尻など、汚れやすい部分を中心に温かいタオルで拭いてあげましょう。

・赤ちゃんに高熱や体調不良があるとき。
・母乳やミルクの飲みがいつもより少ない、機嫌が悪いなど、様子がいつもと違うとき。

また、ママが体調不良のときも無理して入れることはありません。1~2日ほど洗えなかったからと言って病気になるわけではないので、こまめに着替えさせる、汚れた部分を拭いてあげるなど、沐浴以外の方法でできるだけ清潔を心がけ、早く回復できるようママもゆっくり休んでください。パパや他の家族にお願いできれば、協力してもらうのが一番ですね。

安心して沐浴するための4つの準備

沐浴の方法と手順の前に、沐浴に必要なグッズと準備について見ていきましょう。いざ赤ちゃんを裸にした後に、あれがない、これがない……とならないよう、事前準備を怠らないことが大切です。沐浴後のケアや手順についてもお伝えします。

沐浴に必要なグッズをそろえよう

まずは、沐浴に必要なグッズをそろえましょう。

<必要となる主な沐浴グッズ>
・ベビーバス
さまざまなタイプがあります。一般的なポリプロピレン素材のものの他、空気を入れてふくらませるタイプや、キッチンのシンクや洗面台に直に取り付けるシートタイプのものもあります。大きさや素材、使い勝手など、ご家庭に合ったものを選びましょう。短い期間しか使わないので、レンタルを活用する方法もあります。

・洗面器(または手桶)
すすぎ、上がり湯用に使います。うんちの後にお尻を洗ったりと、洗面器は何かと使う機会が多いので、赤ちゃん用にひとつ新調してもいいかもしれません。

・ベビーソープ(または沐浴剤)
ベビーソープは固形、液状、泡で出るタイプと種類がありますが、もっとも使いやすいもので選んでください。片手で洗うのが基本なので、泡で出るプッシュタイプが使いやすくてお勧めです。

・沐浴布(ガーゼ)・洗い布(ガーゼ)
お湯に入るとき赤ちゃんが怖がらないよう、お腹の上に乗せる大判の布を沐浴布と言います。沐浴ガーゼとして市販されていることが多いです。顔や髪を洗うときに使う洗い布も別に必要。こちらは、ベビーグッズとして市販されている小さめのガーゼでOKです。もちろん、やさしい肌触りの布やタオルでも大丈夫ですよ。

・バスタオル
家にあるものでかまいませんが、赤ちゃん用に市販されている正方形の大判タオルなら、おくるみのように包んで水分を吸い取れるので便利です。

<あると便利な沐浴グッズ>
絶対に必要なものではありませんが、あると便利なグッズもご紹介。必要であれば購入しておきましょう。

・湯温計
お湯の温度を測るのに使います。適温かどうか判断するのに慣れない間は、あると便利です。

・ベビーバスネット
ベビーバスにとりつけ、赤ちゃんを寝かせることができるネットです。片手で赤ちゃんを支える必要がないので、万が一お湯の中に落としてしまうという心配がないですね。両手を使って洗えるというのもメリット。沐浴が不安なママにお勧めです。

沐浴前に着替えとタオルを準備しよう

赤ちゃんは抵抗力が弱いので、沐浴後は手早く水分を吸い取って着替えさせてあげることが大切。そのためにも、沐浴の前には終わった後の準備もしっかりしておきましょう。

洗い終わったらすぐに体をくるんで拭けるよう、バスタオルは沐浴をする場所の近くで、赤ちゃんを安全に寝かせられる場所にしいておきます。着替えは、適度に暖かい部屋に着せやすい状態で準備しておきましょう。あらかじめ肌着の袖を服の袖に通して一体にし、前を開いておきます。その上にオムツを乗せ、こちらもすぐにはかせられるよう開いておくとスムーズです。

沐浴後のケア用品も準備しておこう

着替えの横に、おへそや耳の掃除に必要な綿棒(おへその消毒が必要な間は消毒液も)など、沐浴後のケア用品も準備しておきましょう。お風呂の後は爪がやわらかくなっているので、爪切りも沐浴後がやりやすいです。必要なときは準備し、定期的に整えてあげましょう。

ベビーバスにお湯をため、沐浴準備を

事前準備がすんだら、いざ沐浴の準備へ。暖かい場所にベビーバスを設置し、7分目くらいまでお湯をためます。お湯をためている間に、ベビーソープや洗面器、沐浴布など必要なグッズを準備しましょう。お湯がたまったら手早く服を脱がせ、冷める前に沐浴を始めます。

沐浴の上手なやり方は?3つのステップと洗い方のコツ

それでは、沐浴の具体的な手順と方法についてお伝えしていきます。手早く安全に行うコツも紹介しているので、ぜひ実践してみてください。

赤ちゃんの支え方とお湯への入れ方

沐浴をする赤ちゃん

赤ちゃんのお腹全体に沐浴布をかけ、左手で赤ちゃんの頭を、右手でお尻を支えながらお湯に入れます。このとき、左手の親指と中指で耳たぶを内に曲げ、耳の穴をふさいであげるといいですね。人差し指は頭の真ん中を支えるように持つと、安定しやすいです。

お湯へは、足からゆっくり入れていきましょう。
全体が入ったら、左腕をベビーバスの内側につけるようにして安定させ、お尻を支えていた右手を離します。

赤ちゃんの洗い方

1)顔
まずは、洗面器(または手桶)に入れたお湯でガーゼを濡らし、顔をふいてあげましょう。目の周り、おでこ、ほっぺ、鼻、あごと、上から順に洗っていきます。皮脂が多くなってきたら、ガーゼではなく手にソープをつけて洗ってあげましょう。このときも、洗う順番は同じです。ただし、目の周りはソープをつけないで洗ってください。

沐浴中、顔を拭う赤ちゃん

2)頭
顔の次に頭を洗います。右手にソープをつけて大きな円を描くように洗い、お湯ですすぎます。赤ちゃんの頭皮は皮脂が多く、しっかり洗わないと乳児性脂漏というかさぶたができやすいです。皮脂が増えてきた頃からは、特に念入りに洗ってあげましょう。

3)首・わき・お腹
体は、上体から洗っていきます。まず首、次にわきの下、お腹の順で洗っていきましょう。首やわきの下にはしわが多く、汗やミルクの吐き戻しなどで思った以上に汚れています。しわの間まで丁寧に洗いましょう。

4)腕と手、足
お腹が終わったら腕と手、足の順に洗っていきます。手のひら全体にソープをつけ、腕や足を洗うときは、腕は脇から、足は足の付け根からくるくると螺旋(らせん)を描くように手先・足先に向かって洗います。赤ちゃんは手をぎゅっとにぎっていることが多いので、ママの親指を入れてやさしく開き、そのまま手を放さずお湯につけて石鹸成分を落とします。

5)背中
前が終わったら、次に後ろを洗います。背中を洗うときは、赤ちゃんをママの腕の方に回してうつ伏せにし、ひじと手首の間で赤ちゃんの胸を支えて態勢を安定させます。右手にソープをつけ、なでるように洗ってあげましょう。

沐浴の様子 背中側

6)お尻
最後に、同じ態勢のままお尻を洗います。お尻が終わったら上向きの態勢に戻し、脚の付け根や陰部も洗います。お尻はおしっこやうんちで一番汚れる部分なので、割れ目やひだの間まで丁寧に洗いましょう。男の子の場合は、陰嚢(いんのう)の裏も忘れずに。

全体を洗い終えたら、洗面器に入れたきれいなお湯ですすいであげましょう。

こんなときはどうする?沐浴の疑問Q&A

最後に、沐浴に関する心配など、よくある疑問についてまとめてみました。ちょっとしたトラブルへの対応など、参考にしてください。

耳や目にお湯や泡が入ったら?

ママのお腹の中で赤ちゃんは羊水の中にいたので、少しくらい目や耳に水が入っても特に心配はありません。お腹にいた頃の経験から、月齢が低いほど水を怖がらない赤ちゃんも多いです。心配であれば、沐浴後に綿棒や清潔なガーゼなどでやさしく吸い取り、ケアしてあげましょう。

ベビーバスは絶対に必要?

赤ちゃんの沐浴を、キッチンのシンクや洗面台に直にお湯を張って行うのはよくありません。水回りはバイキンが繁殖しやすいため、どんなにきれいに洗っていても衛生的に不安があります。シンクや洗面台を活用する場合は、取り付け型のシートを必ず使用しましょう。

ベビーバスを大き目の洗面器などで代用することもできますが、専用のものに比べるとサイズは小さくなります。入れ物が小さいとお湯が冷めやすく、また、体が大きくなるにつれしっかりお湯につからせられなくなってしまうので、やはり専用のベビーバスを使用するのがベストでしょう。

とはいえ、使用期間の短いベビーバスは購入がためらわれるというのもわかります。その場合はレンタルという方法もあるので、ご家庭の事情に合わせて検討してみてください。

まとめ

赤ちゃんは新陳代謝が活発で発汗しやすく、また、母乳やミルク・排泄物などで汚れることもあるので、毎日きれいに洗ってあげることが大切です。感染症などのトラブルを防ぐためにも、生後1ヶ月までは沐浴で洗ってあげるようにしましょう。赤ちゃんが快適に沐浴できるよう、湯温や部屋の温度を適切に保ち、前後の準備もしっかりと。慣れるまでは手元がおぼつかないかもしれませんが、コツさえつかめば難しいことはありません。洗い方の基本をきちんと頭に入れ、長くても10分以内に手早く洗ってあげましょう。どうしても不安なときは、ベビーバスネットなどを利用し、両手を使って洗えるよう工夫するのもお勧めです。

この記事の解説助産師
佐藤 裕子先生
日本赤十字社助産師学校卒業後、大学病院の総合周産期母子医療センターで10年勤務。現在は助産院マタニティハウスSATOにて、妊娠から出産、産後のトータルケアを担っています。「日々ママや赤ちゃんに寄り添い、笑顔になってくれるのが何よりのやりがいです 」

(文・構成:マイナビウーマン編集部、監修・解説:佐藤裕子先生)

※画像はイメージです

※この記事は、マイナビウーマン子育て編集部の企画編集により制作し、助産師の監修を経た上で掲載しました

※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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