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【医師監修】妊娠初期の腹痛! 赤ちゃんは大丈夫? 原因や流産の有無について

【医師監修】妊娠初期の腹痛! 赤ちゃんは大丈夫? 原因や流産の有無について

妊娠初期に腹痛があると、もしかして流産では? と心配になってしまう妊婦さんも多いのではないでしょうか。ただ、妊娠初期に起こる腹痛はめずらしい症状ではありません。妊娠初期の腹痛はどんなことが原因で起こるのか見ていきましょう。


この記事の監修ドクター
総合病院土浦協同病院 坂本雅恵先生
1990年東京医科歯科大学卒業、同年産婦人科入局
東京医科歯科大学大学院を卒業後、2003年より総合病院土浦協同病院勤務。2009年より産婦人科部長、2015年より総合周産期母子医療センター長。
医学博士、産婦人科専門医、指導医、周産期専門医、指導医(母体・胎児)

妊娠初期の腹痛はなぜ起こる?

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※画像はイメージです

妊娠初期の腹痛は、妊娠によって体が変化するために起こるものが多く、めずらしい症状ではありません。とはいっても、腹痛の中には注意すべき腹痛もあります。

妊娠初期によく見られる腹痛の要因と対処法

妊娠して体が変化したことで起こる腹痛の主な要因と症状には以下のようなものがあります。

腹痛の要因となり得るもの

妊娠すると子宮は赤ちゃんを育てる準備を始めます。子宮は、着床した胎芽を育てるために子宮への血流が増加し、その際に張りを感じる腹痛が起こることがあります。

また、赤ちゃんの成長に伴って子宮が大きくなるので、子宮の周りの靭帯が引っ張られるため、つるような痛みを感じることがあります。この場合もお腹に張りを伴うことが多いです。

妊娠初期によくある腹痛の症状

・下腹部に感じるチクチクするような痛み
・脚の付け根(靭帯)が縦につるような痛み
・お腹になんとなく張りを感じる痛み
・生理痛のような痛み(以前の生理痛と比べ薬を服用しなくてもよい程度の腹痛 )

よくある腹痛の対処法

腹痛を感じた場合は、横になって休み、持続しない痛みであれば特に心配はいりません。安静にしていても痛みが増したり、生理より多い出血を伴う場合には医師に連絡しましょう。

体が冷えていると、体の血流が悪くなり腹痛や張りが強くなる場合がありますので体を温めるようにしましょう。首、手首、足首を冷やさないようにしましょう。お風呂の長湯はおすすめできませんが、足湯だけでも効果的です。

便秘、下痢によって起こる腹痛

日ごろは便秘知らずの人でも、妊娠中は便秘しやすくなります。それは、妊娠すると黄体ホルモン(プロゲステロン)が多く分泌され、このホルモンの働きによって腸の働きが鈍くなるためです。さらに、赤ちゃんの成長とともに子宮が大きくなり腸を圧迫するため便秘をしやすくなります。一方で、妊娠初期にはホルモンのバランスの崩れや冷えなどの原因で下痢を起こす妊婦さんもいます。

下痢、便秘による腹痛かどうか迷う時は、まずは安静にして様子をみましょう。 それでも判断がつかない時には、受診することをおすすめします。下痢や便秘で薬を服用する場合は、医師に相談し処方してもらうようにしましょう。妊娠週数、妊娠の状態によって、服用出来る薬の種類や用量が変わってきます。市販薬の服用についても、必ず医師に相談してから内服するようにしましょう。

注意すべき腹痛とは?

妊娠初期の腹痛の中には流産や切迫流産の可能性があるものがあります。

流産の可能性のある腹痛

妊娠初期の腹痛で心配になるのが、やはり流産です。残念なことに妊娠の15%は流産になるとされています 。初期の流産の多くは妊婦さんの体の状態によるものではなく、赤ちゃんの問題によるもので、妊娠12週より早い時期で起こる場合がほとんどです。

一方、出血や下腹部痛などが起きて、流産の可能性がある状態を切迫流産といいます。残念ながら流産になってしまうこともありますが、早めに対処して治療することで赤ちゃんを守り妊娠を継続できる場合が多くなっています 。

子宮外妊娠、絨毛膜下血腫とは?

妊娠初期の腹痛には、異所性妊娠(子宮外妊娠)、絨毛膜下血腫によるものもあります。

異所性妊娠(子宮外妊娠)は、妊娠反応が陽性でつわりがある場合などでも、子宮外に妊娠してしまっている場合で、その多くは卵管に着床します。妊娠の進行によって卵管が破裂すると、腹腔内で大量出血し妊婦さんの体も非常に危険な状態になります。妊娠 5週目(月経が遅れて1週間くらい)ごろには、超音波で子宮内の妊娠かどうかが診断できます。破裂などは、6週ごろ起きることが多いので、そのころまでには一度婦人科検診を受診することが大切です。

赤ちゃんは子宮以外では育つことができないので、残念ながら子宮外妊娠では妊娠を継続することはできません。

絨毛膜下血腫は、何らかの原因で子宮の内側を包み胎盤になる絨毛膜という組織に血液がたまってしまう状態です。絨毛膜下血腫のある切迫流産ではベッドで安静にすることで流産の予防効果があるとする報告もあります。

注意すべき腹痛の症状と対処法

日常の生活や運動によって、または何らかの影響で子宮や胎盤のトラブルによって腹痛を起こす場合があります。痛みの感じ方には個人差がありますが、一般的に注意すべき腹痛には次のような痛み方が挙げられます。

注意すべき腹痛の症状

・安静にしていても、治まらない継続する腹痛
・ズキズキする強い痛み
・生理より多い出血を伴う腹痛
・いつもと違う痛み(妊娠してから初めての痛み)
・規則的な痛み

注意すべき腹痛の対処法

上記のような痛みの症状がある場合には医師へ連絡するか早めに受診しましょう。

医師へ連絡する場合は、妊娠週数、痛み方のほか、出血の色や量、お腹の張りなどについても状況を説明できるように、可能な場合メモをとっておくのが良いでしょう。

他の病気による腹痛の可能性も?

妊娠中であっても、腹痛のすべてが妊娠に関係する痛みとは限りません。妊娠関連以外の痛みでは、婦人科領域の腹痛、婦人科領域以外の腹痛の両方が考えられます。妊娠によって病気が見つかることもあれば、妊娠で体が通常と違う状態となるため、病気が見つかりにくくなることもあります。

妊娠関連以外で腹痛が起きやすい婦人科系の主な病気

子宮筋腫

以前から子宮に筋腫があって、妊娠中に変性して腹痛を起こすことがあります。妊娠・出産への影響は筋腫の位置や大きさによって異なります。まずはかかりつけ医に相談しましょう 。

卵巣腫瘍破裂、卵巣腫瘍茎捻転

卵巣腫瘍自体は、ほとんどが良性です。ただし、良性であっても腫瘍(嚢腫)が破裂すると、下腹部が急に痛くなり、とくに片側が痛むのが特徴です。また、茎捻転は、卵巣を軸としてねじれることによって激痛が起こります。どちらも痛みが強かったり持続したりする場合は、手術が必要になることがあります。

骨盤内腹膜炎

骨盤内腹膜炎は、子宮や卵管、その周囲の組織が炎症を起こしている状態で、腸内細菌などが原因となって起こることがある病気です。症状は数日かけて徐々に起こる腹痛で、他に発熱や悪寒を伴う場合もあります。妊娠中は流産や早産につながることがあり、注意が必要です。抗生剤の点滴や内服薬で治療をします。

婦人科系以外で腹痛が起きやすい病気

婦人科系以外の病気では、消化器系、泌尿器系などの腹痛が考えられます。

急性虫垂炎、尿管結石、腸閉塞、炎症性・感染性腸疾患、憩室炎、など

妊娠中という通常と違う体の状態のため、病気が見つかりにくいこともあります。いつもの腹痛と違う症状の場合は、早めに受診をしましょう。

まとめ

妊娠初期に腹痛があった場合、すべて切迫流産や流産になるということではありませんが、腹痛がこれらの兆候のときもあるので注意は必要です。腹痛では、どのような痛みがあるのか、また腹痛に伴う症状、出血、発熱、基礎体温の変化などについてもチェックすることが大切です。

腹痛の原因に合わせて服用できる薬もありますが、自己判断での服用は禁物です。主治医に相談して服用するようにしましょう。

(島田直子/毎日新聞出版MMJ編集部)

※この記事は、マイナビウーマン子育て編集部の企画編集により制作し、医師の監修を経た上で掲載しました

※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

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