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2022年11月10日 06:15 更新

子供に言えない「大人だけど注射が怖い」臨床心理士が教える “効く対処法” とは【心理カウンセラー】

新型コロナウイルス流行で、以前より注射の機会が増えている昨今。この時期はインフルエンザ予防接種を受ける人もいるでしょう。注射がいやで泣く子供は多いものですが、実は大人でも「注射が怖い」という人は少なくありません。子供のように泣き叫ぶわけにもいかない大人は、どうやって「注射の怖さ」に立ち向かえば気が楽になるのでしょうか?

(解説:臨床心理士・公認心理師 たかだちかこ/うららか相談室)

※注射が怖い方のためにモザイク処理をしています

注射の予定が立った瞬間から憂鬱な気分になり、前日はなかなか寝付けず、当日は朝から心臓ドキドキ、注射の直前はぎゅっと目をつぶり手に汗握る……という大人、実は珍しくないようです。今回は臨床心理士のたかた先生に、大人の注射嫌いについて主にメンタル面からのアプローチ方法を聞きました。
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大人になっても注射がひどく怖いという人もいますし、それは何もおかしなことではありません。大人の注射が怖い場合の対処法を見る前に、まずはヒントとして「子供の注射嫌い」に対する対処法を見てみましょう。

① 注射の必要性をわかりやすく伝える
② 注射の絵本を読んであげる
③ 好きなものを挙げてイメージさせる
④ 痛む時間は限られていることを伝える
⑤ 安心できる「お守り」を持参する
⑥ ご褒美の約束をする


ちなみに、脅しや否定的な言葉は逆効果です。

子供の注射嫌いについては、以下の記事で詳しく解説しています。
▶︎「注射が怖い」に効果ありの対処法!子供の予防接種はいつ・どう伝える?【心理カウンセラー解説】

では、実際に大人の「注射が怖い」場合について、ケース別に解説していきます。

ケース1|注射で体調不良になった経験がある場合

注射で体調不良になった経験があれば、注射が怖いと思うのは当たり前のことでしょう。

注射の痛みや不安で血管迷走神経反射が起き、気分が悪くなったり失神したりすることは、それほど珍しいことではありません。一度そうなった経験があると、次の注射がとても怖くなってしまいがちです。

横になって休むことで血管迷走神経反射は治るので、予診の際に経緯を話して横になって注射を受けられるようお願いする等の対応が望まれます。また、注射の前は十分な睡眠をとるようにしましょう。

ケース2|先端恐怖症や注射恐怖症の場合

恐怖が非常に強く日常生活に支障がでるような場合は、先端恐怖症注射恐怖症ということもあり得ます。正式な診断名は「限局性恐怖症」で、先端恐怖症や注射恐怖症はそれに含まれます。先述の血管迷走神経反射も、恐怖症から来る症状である可能性もあります。

恐怖が強すぎて必要な注射もできずお困りの場合は、心療内科を受診して適切な治療を受けることで改善が可能です。

ケース3|恐怖症とまでは行かないけれど注射は苦手な場合

「恐怖症とまでは行かないけれど注射は苦手」という人は、少しでも安心して注射に向き合える方法を探ってみてはいかがでしょうか。

✅ 注射が怖い自分を受け入れる

まず、大人なのに注射を怖がる自分を情けなく思う必要はありません。「何歳になっても、嫌なものはいやなんだから仕方がない」と、自分の恐怖や苦手感をそのまま受け入れてあげるだけでも、少し楽になるかもしれません。

✅ お守り、ご褒美を準備する

お守りになるような何かを持参したり身に付けたりして行く、注射後のお楽しみを用意するのは、子どもだけでなく大人にも有効です。

✅ 注射の最中に唱える・数える

事前の緊張感よりも注射をしている最中が苦手な方は、心の中で「これで病気のリスクを減らせる」と唱えながら受けたり、数を数えて「たった〇秒だった」と改めて実感して次回の不安軽減につなげたりするのも、悪くない方法です。

✅ 経験を積み重ねる

恐怖症でもそうでなくても、子どもも大人も、怖いからと避け続けるとますます怖くなります。

嫌だけど頑張ってやってみたら何とか乗り切れたという経験を積み重ねていくことが、もっとも着実な対処法です。

まとめ

注射は怖いけれど、健康を保つための大切なこと。しかし、頭ではわかっていても、怖いものは怖いものです。できるだけ気が楽になる方法を試しながら、なんとか乗り越えていきましょう! ただし、注射の後に気分が悪くなった経験があったり、極度の恐怖症がある場合は、自分でなんとかするよりも医師に相談することをお勧めします。

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そのほか、注射を嫌がる子供への上手な伝え方などは以下の記事で詳しく解説しています。
▶︎大人にも多い「注射が怖い」に効果ありの対処法!子供の予防接種はいつ・どう伝える?【心理カウンセラー解説】
(文:うららか相談室 たかだちかこ/構成:マイナビ子育て編集部)

※本記事は上記の記事を一部抜粋したものです
※画像はイメージです

心理カウンセラーが解説「親子の心理学」シリーズの記事はこちら>>>

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参考文献
DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル アメリカ精神医学会

※この記事は、マイナビ子育て編集部の企画編集により制作し、専門家の監修を経た上で掲載しました

※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます

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