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アメノウズメとは? どんな神様なのか、ご利益や祭られている神社も紹介

黄鈴

アメノウズメノミコト(天宇受売命・天鈿女命)とは、芸や踊りの上達や、縁結びなどのご利益があるとされる神様。古事記や日本書紀に登場する女神ですが、詳しいことは知らないという方も多いでしょう。本記事ではアメノウズメの逸話やご利益、祭られている神社について、占い師の黄鈴さんに教えてもらいました。

古事記や日本書紀につづられている日本神話に、アメノウズメという女神が登場します。アメノウズメを祭っている神社も多く、特に芸能関係の仕事に就く人々から多くの信仰を集めていますが、その逸話は刺激的なものが多いのをご存じでしょうか。

本記事ではアメノウズメにまつわる神話やご利益、祭られている神社などを紹介します。

アメノウズメ(天宇受売命)とは

アメノウズメは古事記や日本書紀に登場する女神。神などの高貴な人に対し、尊敬の意を含めて付け加える「命」を添えて、「アメノウズメノミコト(天宇受売命・天鈿女命)」と呼ばれることも多いです。

ここでは、アメノウズメの神話における記述や特徴について詳しく紹介します。

(1)神話での記述

アメノウズメにまつわる神話として特に有名なのは、「岩戸隠れ」です。概要は以下の通りです。

かつてアマテラスオオミカミ(天照大御神)が岩戸に隠れ、太陽の光を失った世界は闇に包まれました。

そこでアマテラスオオミカミを外に誘い出すために、アメノウズメは伏せたおけの上で大きく足を踏み鳴らし、胸や下半身をさらけ出しながら楽しそうに踊りました。これを見た八百万(やおよろず)の神々は、高天原に響き渡るほどに大笑い。

その笑い声を聞いて、アマテラスオオミカミは外が気になって岩戸から顔を出します。すかさずアメノタヂカラオが引っ張り出し、光が世界に再び戻りました。

こんな明るく楽しい言い伝えがある一方で、アメノウズメの怖い面を記す神話もあります。

それは、アメノウズメが「ニニギノミコト(アマテラスオオミカミの孫)に仕えるか?」と尋ねても何も言わなかったナマコに対し、「この口が答えぬ口か」と怒って小刀で口を切り裂いてしまったというもの。

このように、アメノウズメについてはさまざまな神話が残っています。

(2)踊りが上手で芸能の神様として有名

前述のように、岩戸隠れでアメノウズメが披露した踊りは、暗闇を払う重要な役割を果たしました。そしてそれが、神にささげる舞として今も語り継がれている「神楽」の始まりといわれています。

こうしたことからアメノウズメは芸能・踊りの神として、現在も数多くの芸能関係者などから信仰されています。

(3)サルタヒコとアメノウズメの関係

道開きの神や天狗の原点として知られるサルタヒコ(猿田毘古神・猿田彦命)。そしてアメノウズメは、このサルタヒコの妻という説があります。

2人の出会いについては、神話の天孫降臨の部分に記載があります。概要は以下の通りです。

葦原中国(あしはらのなかつくに・地上世界のこと)を治めるために、ニニギノミコト(アマテラスオオミカミの孫)が天から降りると、道中に見知らぬ神様(サルタヒコ)がいました。

サルタヒコは眼力によって、ニニギノミコト側の使者を追い返します。そこでアメノウズメが派遣されます。胸をさらけ出しながら、笑顔で声を掛けてきたアメノウズメに、サルタヒコは心を許します。

その後、サルタヒコはニニギノミコトを高千穂まで道案内し、天孫降臨が成し遂げられました。

強いサルタヒコも、アメノウズメには敵わなかったようです。天孫降臨の後、サルタヒコとアメノウズメは伊勢に向かい、アメノウズメは猿女(サルメ)という名を与えられたといわれています。

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