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どんな部屋が安心? プロが教える「女性の一人暮らし」の物件選び

なかゆー(中野 由妃絵)

新年度が近づく今、転職や異動を機に一人暮らしを検討している方も多いのではないでしょうか? そこで今回は、SNSでお部屋探しのポイントや賃貸暮らしのライフハックを発信されているなかゆーさんに、一人暮らしの物件選びで女性が気をつけるべきポイントについて教えていただきました!

私が日ごろ担当させていただくお客様の中でも、一人暮らしを始める女性が物件選びをする際、相談されることが多い“防犯対策”。「どんな物件だと防犯性が高いの?」といった、お部屋探しの際によく質問を受けるポイントを、現役不動産屋の視点で解説していきます。

物件選びで気をつけたいポイント5選

セキュリティに配慮した物件を選ぶ

「オートロック」や「カメラ付きモニターホン」が設備としてついている物件は、不審者が侵入するリスクを軽減できたり、相手の顔を確認できたりするのでおすすめですが、両方セットだと家賃が高くなるので、オートロックを条件から外してモニター付きインターホンだけを選ぶというのもアリです。

逆に予算に余裕のある方は、「オートロック+モニター付きインターホン」にプラスで共用部分に「防犯カメラ」が設置されている物件や、「管理人やコンセルジュが常駐している」物件を選ぶと、何かあったときすぐに対応してくれて安心なのでおすすめです。

2階以上の部屋に住む

1階だとどうしても窓から侵入されてしまう危険性や、窓に干した洗濯物などが盗まれてしまう可能性が上層階よりも上がるため、セキュリティの観点からは1階は避けた方が良いと思います。そして防犯面以外でも、階数が高いほど虫が侵入する確率が低く、1階よりも部屋が底冷えしづらいなどのメリットがあるので、家賃は高くなりますがおすすめです。

洗濯機置き場は室内+浴室乾燥機

物件によっては、外廊下やベランダなどの外に洗濯機置き場が設置されている場合があります。こういった物件は、比較的家賃が安く設定されるのがメリットですが、雨風にさらされてすぐに洗濯機が故障してしまったり、中から洗濯物などを盗まれてしまったりするケースがあるため、女性の一人暮らしでは家の中に洗濯機置き場が設置されている物件を選んだ方が良いです。

そして、予算に余裕のある人は浴室乾燥機のある物件を選ぶことをオススメします。洗濯物を外干しすると先ほどの盗難のリスクがあるので、室内に干せるようにした方がいいです。浴室乾燥機がない場合はドラム式洗濯機の購入を検討するというのもアリだと思います。その場合は、設置してもスペース的に問題ないか事前に確認しておきましょう。

共有スペースのチェック

お部屋の中だけでなく、共有部分の確認も重要です。「ゴミ捨て場」や「自転車置き場」が荒れているとマナーが悪い人が住んでいる可能性が高いので、住民のマナーや物件が適切に管理されているかを見極めるためにも、内見時に共有部分のチェックもお忘れなく。他にも、掲示版などに「騒音についての注意書き」などがやたらと貼ってあったり、ポスト付近が荒れていたり(チラシがばら撒かれてたり)する物件も、過去にトラブルがあった可能性や、現在進行形で起きている可能性があるので注意です。

駅から近い物件を選ぶ

日々のライフスタイルが通勤メインの方は特にですが、毎日の移動時間を考えると、駅から自宅の距離は大事なポイントです。天気が悪い日も帰宅しやすく、疲れて帰ってきても近いと楽ちんです。そして、駅から距離が離れると住宅街になるため、夜は暗く静かな道になる場合が多いです。夜に帰宅することが多い人は、夜道が明るい大通り沿いの物件を選んだり、駅に近い物件を選んだりすることをおすすめします。

治安のいいエリアを選ぶためのポイントは?

治安の悪いエリアを見極めるポイントは、以下のとおりです。

①「痴漢に注意」や「ひったくり注意」という看板がある
実際に痴漢やひったくりが発生したから立てられるため、注意したほうが良いです。

②公園やコンビニのトイレに「使用禁止」の紙が貼ってある
トイレの中は犯罪の温床になりやすいなどの理由から閉鎖されているケースが多いです。

③コンビニ陳列棚がお酒ばかり
女性向けの雑誌や商品が並んでいなかったり、お酒などの商品ばかりが並んでいたりする場合は注意。

④地面や壁に落書きが多い
落書きがあるということは、その地域にそういったことをする人がいるということと、その落書きを放置している=その地域が治安維持に力を入れていない可能性が高いので注意。

⑤自動販売機や無人ATMがない
自販機などを壊して中のお金を盗む犯罪者がいる可能性がある場所には設置されないため。

⑥煙草やゴミのポイ捨てが多い
町中や道路、公園などにゴミが落ちている場合は、モラルやマナーのない方が多いということになるので注意です。

 

まだまだある! 治安の良し悪しを確認する方法

治安が良いエリア=犯罪率や犯罪認知件数が低く、犯罪に巻き込まれにくいエリアです。「警視庁の犯罪情報MAP」で確認すると、事件の件数などを見ることができるのでオススメです。調べたい住所を入力すると地図上に、子ども・女性に対する声かけ、つきまとい、侵入窃盗、ひったくりの犯罪件数などを表示させることができて、治安の良し悪しや避けた方が良いエリアなど確認できます。

物件選びの努力がその後の生活を左右する

一人暮らしをする女性向けに、「お部屋の設備」と「周辺環境」という2つのテーマに分けて注意すべきポイントを紹介してきましたが、いかがでしたか?

細かい部分まで見る必要があり、少し面倒に感じた方もいるかもしれません。しかし、せっかくの一人暮らしで怖い思いをしないためにも、最初の物件選びが重要です。

一人で物件を選ぶのが不安だという方は、家族の方と一緒に不動産屋を訪れるなど、他の人の視点を取り入れるのもおすすめです。安心できるお部屋を見つけて、ぜひ楽しい一人暮らしをスタートさせてください!

(文:なかゆー、イラスト:フルカワチヒロ)

※この記事は2023年03月10日に公開されたものです

なかゆー(中野 由妃絵)

一律報酬の不動産屋「ichikari(イチカリ)」代表、宅地建物取引士、不動産業界歴8年。20年12月に株式会社MIRANOBE(ミラノベ)を設立、『部屋探しで知らずに損をしているお客様が多いこの現状を変えたい。』をコンセプトに、21年2月にイチカリを立ち上げ、Webメディア「お部屋探しの教科書」を運営するほか、なかゆーというあだ名でSNS発信、総follower8.4万人。

▼Twitter
https://twitter.com/ichikaritokyo
▼お部屋探しの教科書
https://ichikarijent.com/

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