知らないと損! 新社会人が知るべきお金のこと
4月から社会人になった人も、そろそろ毎日の仕事や新しい環境に慣れてきた頃ではないでしょうか。慣れるまでは、自分の身の回りのことを後回しにしていたかもしれませんが、少し立ち止まってお金のことをしっかり考えてみましょう。
今回は、知らないと損する、新社会人が知るべきお金のことです。
給与明細はしっかりチェック
まず、知っておきたいのは給与明細の見方です。手取りの金額だけ見ていてはいけません。
給与明細には、たくさんの情報が詰まっています。給与から差し引かれている(天引き、とも言います)社会保険料や税金をしっかりチェックしておきましょう。
給与明細は、「勤怠」「支給」「控除」の3つで構成されています。
勤怠は、1カ月の勤務日数、出勤日数、欠勤日数、残業時間、有給休暇日数などが記載されています。間違いがないかどうか確認して、何か気になることがあれば早めに上司に相談しましょう。
支給は、基本給、通勤手当、残業手当、家族手当、住宅手当などが記載されています。支給額が多いように思えても、基本給に比べて残業手当の割合が多いようなら、それは「残業しなければお給料は減りますよ」、ということです。
家族手当、住宅手当のような福利厚生的な支給の有無や金額は、会社によって異なります。また、会社の業績によっても変わることにも注意が必要。
そのため、収入は基本給をベースに考えるようにしましょう。
控除とは、支給から差し引いているものです。所得があれば支払う義務のある「所得税」のほか、社会保険料として「健康保険料」「厚生年金保険料」「雇用保険料」が差し引かれています。
社会保険とは、公的な保障制度のこと。困った時には申請をすることで給付金を受け取ることができます。たとえば、業務外のケガや病気が原因で、連続3日以上仕事ができず給与の支払いがない場合には「傷病手当」が受け取れます。
また、会社員は産休・育休中の給与はありませんが、出産手当金や育児休業給付金を受け取ることができます。
厚生年金については、将来の年金に不安を感じる人も少なくないと思いますが、年金は65歳以上になったら受け取れる「老齢年金」だけではありません。障害状態になった時の「障害年金」や、万が一死亡した時に扶養していた配偶者や子供が受け取れる「遺族年金」があります。
支給額から控除額を差し引いた金額が手取り給与となっているので、「思ったよりも手取りが少ない」、と感じるかもしれません。
しかし、社会保険料や税金が、困った時のためにも役立つことに使われていることを考えれば、決して無駄な支出ではないと思えるのではないでしょうか。
※この記事は2020年06月24日に公開されたものです