消費と浪費の違いを知ることは、無駄遣いをなくす第一歩!
「節約しよう!」と思っていたのに、お店でかわいい服を見かけて買ってしまった。おかげで今月も貯金なし…。こんな経験をしたことはないでしょうか?
「予想外の出費」つまり「衝動買い」は、言うまでもなく節約や貯金の大敵ですが、なかなかコントロールするのは難しいものです。ですが、コントロールできれば節約の効果は大きいだけに、チャレンジする価値は十分にあるといえるでしょう。
貯金をする上で何より大事なのは、無駄な浪費を抑えることです。 ここでは、浪費と消費の違いから衝動買いを防ぐポイント、そして無駄遣いをなくす効果的な5つの方法をご紹介しますので、参考にしてみてください。
浪費と消費の違いとは?
効率的に貯金をするためには、無駄な支出である「浪費」を削ることが大切であることは言うまでもありません。 しかし、食費や生活費、水道光熱費など、生きていくために必要な「消費」まで削ってしまうと、日常生活に大きな影響を及ぼしてしまいます。そこで、無駄遣いをなくすためには、浪費と消費の違いを知っておくことが重要です。
お金の使い方は「消費」「投資」「浪費」の3種類
お金の使い方は、以下の3種類に分けることができます。
・消費
生きていくために必要なもの。例えば、移動のための交通費や家賃、光熱費、自炊のための食費などが挙げられます。
・投資
将来、かけたお金以上のリターンが期待できるもの。例えば、健康診断や自己啓発のセミナー代、人脈を広げるための交流会の会費などが挙げられます。
・浪費
無駄遣い。安物買いの銭失い。例えば、計画性のない衝動買いや流行を追いかけただけの服飾費、単なる愚痴だけの飲み会の費用などが挙げられます。
気を付けたいのは、例えば同じ飲み会への出席でも「新しい出会いや仕事上の発展につながる会」なら投資に、「愚痴を言い合うだけの会」なら浪費に入るということです。
3者を見分けるポイントは、支払う価格(費用)と得られる効果を天秤にかけて考える「費用対効果」の視点を持つことです。
「支払う価格=得られる効果」なら消費
「支払う価格>得られる効果」なら浪費
「支払う価格<得られる効果」なら投資
何か行動を起こすまえに上記のように考えて、浪費に当てはまるようなら行動をやめるといいでしょう。これだけで、無駄な出費をずいぶんと抑えることが可能です。
衝動買いの原因は?
支出の違いがわかったら、次に考えたいのは、浪費の一番の原因である「衝動買い」をなくすことです。衝動買いとは、買う予定がなかったのについつい物を買ってしまうことをいいます。衝動買いの原因は、大きく分けて「心理的原因」と「環境的原因」の2つに分類することができます。それぞれ詳しく見ていきましょう。
<心理的原因>
・いいことがあって気分が高揚している
例えば、サッカー観戦に行ってひいきのチームが快勝したときや、仕事で大きなプロジェクトが大成功を収めたときなど、気分が高揚しているときは財布の紐がゆるくなります。海外旅行などで、非日常を体験しているときも同様です。
・落ち込むことがあってストレスが溜まっている
仕事で不当な扱いを受けるなどして溜まったストレスを、買い物で発散させている場合もあります。 ひどくなると、買い物をやめたくてもやめられない「買い物依存症」になってしまうこともあります。
・普段からほしかったものが安く売られている
まえからほしいと思っていた時点で、厳密には衝動買いとは言えないかもしれませんが、普段からほしいと思っていた物が安く売られているのを見つけてしまったことも、衝動買いの原因になります。
<環境的原因>
・値ごろ感
例えば、1点30,000円前後の服の中に1点だけ20,000円の物が混ざっていたときに、「安い!」と思う心理状態です。感覚の問題なので、実際に品質と比較して安いかどうかは関係ありません。
・物を買うことの正当性
「たまの海外旅行だから」「がんばった自分へのご褒美」など、物を買うことを正しいと感じる理由があると、衝動買いはしやすくなります。
・買いやすさ
物を買うまでの手順が簡単であるほど買いやすくなります。例えば、遠くのお店まで出向かなければ手に入らない物なら買わなくても、ネットショップで簡単に手に入るなら買ってしまうというものです。
・限定性・希少性
買おうかどうしようか迷っているときに、「それは現品限りですよ」と言われて、思わず買ってしまったということはないでしょうか。「限定10点」とか「再販なし。手に入るのは今日だけ!」など、手に入る機会が限定的な状況も衝動買いを促します。
無駄遣いをなくす5つの方法
以上を踏まえて、無駄遣いをなくすための具体的なポイントをまとめると次のようになります。
・お金の出入りを記録する
無駄遣いをなくすには、まずは自分の収支状況がどうなっているのかを正確に知ることが欠かせません。まずは「消費」「投資」「浪費」にそれぞれどれぐらいお金を使っているのか把握するために、家計簿か家計簿アプリを利用して、最低1ヵ月すべての収支記録をつけてみましょう。「すべてを記録する」という一手間が加わることで、お金を使うまえに考える習慣も身に付きます。
・お金を使うルールを決める
浪費癖があるなら「10,000円以上の買い物をするときは一晩考えてからにする」、ついついコンビ二で必要ない物を買ってしまうなら「仕事帰りにコンビ二には寄らない」など、お金を使う際のルールを決め、それを守って行動することも無駄遣いを減らす良い方法です。
最初からたくさんのルールを守ろうとしてもうまくいかないので、最初は1つか2つにしておくのが良いでしょう。
・「安い」を買い物の理由にしない
特売やバーゲンなど、「安いから」というのは買い物の動機になりがちです。しかし、バーゲンのお得感から、ついつい不要なものまで買ってしまったことはないでしょうか。いくら安くても、自分に必要ないものなら、結果的にそれは安物買いの銭失いになってしまいます。
・ほしいから買うまでのあいだに、一度必要かどうかを考える
買ったけれど読まなかった本や着なかった服、使わなかったアクセサリーなどはないでしょうか?
ほしいだけで買い物をしてしまうと、買っただけで満足して、結局使わないという無駄遣いが多くなってしまいます。それを防ぐ方法は、ほしいから買うという実際の行動のあいだに、「本当にこれは必要か?」と考える時間を持つことです。クローゼットの写真を撮っておいて、服を買うまえに見直してみるのも良い方法です。
・空腹の状態で買い物に行かない
空腹で買い物に行かないというのは、「ついつい余計な食料品を買ってしまう」のを防ぐためにおすすめの方法です。
お腹がいっぱいの状態だと、自然に目に入る食料品も少なくなり、余計な買い物を減らすことができます。毎回買い物のまえに食事なんてできないという場合は、飴やチョコレートなどを少し食べて、空腹状態を抑えるだけでも効果があります。
【まとめ】
衝動買いをはじめとする無駄遣いは誰にでも多少はあるもので、完全に0にするのは難しいでしょう。たとえ衝動買いをしてしまっても「またやってしまった…」と落ち込むのではなく、まずどうして衝動買いをしたのかを考えてみましょう。その経験を活かして、「次は同じ失敗はしない」と、徐々に無駄遣いを減らしていくぐらいの気持ちで取り組んだほうが、結果的に無駄遣いを減らすことにつながります。
※この記事は2016年09月05日に公開されたものです