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米のとぎ汁でゆでた「たけのこ」はなぜおいしい?

たけのこをゆでるときにぬかがなくて、代用品として米のとぎ汁を使っただけなのに、なぜか米のとぎ汁でゆでた方がおいしく感じることはありませんか? なぜ米のとぎ汁でゆでたたけのこはおいしいのでしょうか? 今回は、その原因について紹介します。

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米のとぎ汁にはでんぷんが含まれている

通常たけのこのあく抜きをするときにはぬかを使うのが一般的です。ただしぬかは小さいスーパーだと置いていなかったり、たけのこのあく抜き用のぬかが売り切れだったりすることも多いもの。そんなときは「米のとぎ汁」を使う、という方法がよく知られています。

なぜなら米のとぎ汁の中には精米途中で取り切れなかったぬかが入っているからです。

米のとぎ汁はあくまでぬかの代用品。それなのになぜか、米のとぎ汁でたけのこをゆでた方がおいしく感じることがあります。それは一体なぜなのかというと、米のとぎ汁に入った「でんぷん」に理由があるようです。

でんぷんがたけのこを包囲する!?

お米のでんぷんは、その他いろいろなものから取れるでんぷんの中でも粒子が一番小さいことで知られています。この粒子の小さい米でんぷんは、小さな凸凹にぴったりと密着するため、表面の凸凹をなめらかにしてくれる効果があるとか。

印画紙や化粧品等にも、このお米でんぷんの性質を利用したものがあります。

このお米のでんぷんは、たけのこをゆでるときにも同じ効果を発揮します。でんぷんの小さな粒子が包囲し、たけのこの中の栄養分を閉じこめて逃がさないようにしてくれるのです。また、でんぷんに包まれたたけのこは、でんぷんからうま味成分が移ってくるためよりおいしさが増したように感じられるのです。

でんぷんの量は、ぬかよりとぎ汁が勝つ

このお米のでんぷんは、ぬかにはあまり含まれていません。でんぷんはお米から溶け出すため、とぎ汁の方が多く含まれているのです。ぬかでゆでるよりもお米のとぎ汁でゆでた方がおいしく感じるのは、たけのこのうまみをでんぷんがしっかり閉じこめてくれるからなのでしょう。

またたけのこは掘っている間にお湯をわかせと言われる位、早めのあく抜きがおいしさを左右する食べもの。ぬかを探す暇があるなら、「米のとぎ汁でいいや」という早めの判断も、そのおいしさに一役買っているのかもしれませんね。

スーパーで生のたけのこが手に入る季節はまだまだ先ですが、ぜひ春になったら米のとぎ汁でたけのこをゆでてみてください。いつもと違うおいしさに気づいて、新鮮な気持ちになれるかも? 春が待ち遠しいですね。

※この記事は2014年10月12日に公開されたものです

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