女子に教えたい！　カレーの専門家が注目するこれからくるカレーはこれだ！

「とにかくカレーが食べたい！」「毎日カレーでもいい！」という声も聞こえてきそうな暑い毎日。お気に入りのお店のカレーや自宅での手作りカレーに新たなレパートリーを加えるならどんなカレーがいいでしょう。世界各地のカレーが楽しめる日本で、次に人気を集めそうなカレーはどんなものなのかを日本野菜ソムリエ協会認定カレーマイスター講師、カレー研究家のスパイシー丸山さんに聞きました。

■決め手はカツオ節!?　不思議なおいしさのスリランカカレー

今、大阪を中心にジワリジワリと人気が出てきているというのがひとつめの注目カレーであるスリランカカレー。「この人気の流れは着実に大きくなりつつあります。東京でも出店ラッシュこそないものの、代々木公園で開かれているスリランカフェスティバルの規模は年々大きくなってきています」（丸山さん）。

そんなスリランカカレーは、どんなカレーなのでしょう。「サラサラとしたカレーで特有のハーブや混合スパイスを使っています。また、大きな特徴のひとつが、モルジブフィッシュというカツオ節やココナッツミルクを使うこと。モルジブフィッシュは、すべての料理に使うわけではありませんが、料理によってはダシをとったり、素材としてそのまま使う場合があります」（丸山さん）。

スリランカでは3食がカレー。スパイスの組み合わせは家庭によってちがい、スパイスの効能を薬膳的な使い方をすることもあるのだそう。

また、今後ますますスリランカカレーが注目を集めさせそうだと丸山さんに感じさせたのが、ファミレスカレーの草分け的存在であるロイヤルホストが今年初めてカレーフェアのラインナップにスリランカカレーを加えたこと。”野菜と一緒に食べられるカレーを”と同店が開発した「野菜と食べるスパイスチキンカレー　～5種のスリランカ風おかず～」1,280円（税別、一部店舗で価格が異なる。9月上旬まで期間限定販売）は、モルジブフィッシュの風味に似ているカツオ節を使い、ライスの上に「空心菜のスパイス炒め」「かぼちゃのココナッツ煮」など、5種類のスリランカ風おかずを盛り付け、カレーと野菜を混ぜ合わせながら楽しめます。

「カツオ節を効かせたカレーにココナッツのおかずを合わせたりと、カツオ節×ココナッツ×スパイスというスリランカ料理ならではの不思議な美味しさをぜひ楽しんでみてください。ほかにも、S&B食品から新商品としてレトルトが発売されましたし、スリランカカレーの波はこれからまだまだ大きくなりそうな勢いを感じています。」（丸山さん）。

■自分好みにカスタマイズしながら食べる南インドカレー

次に丸山さんが注目しているのが南インドのカレー。「人気が高まっているというよりは、個人的に応援しているカレーです。インドのカレーというと“ナンにつけて食べる、もったりとしたカレー“というイメージの人が多いと思いますが、一般的にイメージされるインドカレーは北インドの料理でインド全域で食べられているカレーではありません」（丸山さん）。好きなインドカレーは「バターチキン」という女性も多いですが、バター×肉×ナンは、いくらスパイスが効いているといってもとても高カロリー。一方南インドは、油分が少なくヘルシーなのだそう。

「南インドのカレーはシャバシャバしたものが多く、ナンではなくお米で食べます。スパイスの香りだけでなく酸味と香ばしさをアクセントにしたものも多く、料理によってはカレーとは思えないものもたくさんあります」（丸山さん）。

さらに食べ方も個性的。「南インドカレー初心者さんが店でオーダーするなら、”ミールス”という数種類のカレーが出てくる定食のようなカレーがオススメ。それぞれのカレーの素材や香り、食感を楽しみつつ、数種類のカレーをお米の上で混ぜ合わせて自分なりに好みの味わいにカスタマイズして食べます」（丸山さん）。

東京では、南インド料理店も多く、気軽に食べられるカレーになりつつありますが全国的にはまだまだマイナーな存在。そんな中、「スープストックTOKYO」が南インドの代表的なスープ「ラッサム」を販売。酸味の強いトマトスープは、南インドのテイストを知ることができます。また、丸山さんもオススメの南インドカレー専門店「erick　south」（http://www.erickcurry.jp/）では、4種類のカレーにご飯やスープもセットになった「おうちdeミールス」3000円～（税込）を通信販売で購入できます。

「南インドカレーのおいしさを知るとカレーやスパイスの価値観が変わってきます。この夏、多くの人に体験してもらいたいカレーです！」（丸山さん）

（浜田彩）

※この記事は2014年08月05日に公開されたものです