お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

初対面の印象が悪いと、会うほどに嫌われる―リカバリーってできないの?

心理学では、しばしば「初対面での印象が最重要」だと言われます。しかし緊張から、思わぬ失敗をしてしまうこともありますよね。こんなとき、失敗を取り戻そうと何度も会うのは、実は逆効果になる可能性が高いことをご存じですか?初対面で失敗した人が、会うたびに嫌われてしまう心理を紹介します。

【説得する際に覚えておきたい三カ条「最初の3分が大事」「話し始めはよい情報」】

初頭効果

心理学者ソロモン・アッシュが、印象に関わるある心理実験を行いました。これは被験者を二つのグループに分け、「ある人物に関する情報」を与えたもの。最初のグループには、ポジティブな言葉から順番に印象を伝え、そして次のグループにはネガティブな言葉から伝えました。

すると、同じ言葉を伝えたにも関わらず、最初のグループは「ある人物」について好印象を抱き、次のグループは悪印象を抱いたのです。この結果からアッシュは、人物の印象を決定づける情報は、最初に提示されたものほど大きな影響を与えると結論付けたのです。

これを「初頭効果」と言います。

印象が悪い人が、良いことをしても……?

人間関係において、この初頭効果は侮れないものです。なぜなら「良い印象」を持たれるのか「悪い印象」を持たれるのかで、その後の関係が大きく変わってしまうから。例えば、第一印象で「良い印象」を持たれた人が、誰かの悪口を言っていたとします。

多くの人は、「根は良い人なのにこんなに怒って……何かあったのかな?」などと思うことでしょう。少しくらい失敗をしたとしても、最初の良い印象が覆ることは、そうそうありません。逆に「悪い印象」を持たれた人が、親切な行いをしたとします。

悪い印象を挽回したいところですが、実際には「あの人が、こんなことするはずない。何か裏があるのでは……」などと、勘ぐられるのがオチ。それどころか「きっと○○なんだ!」と適当な理由をつけられて、さらに嫌われることも珍しくないのです。

悪い印象を挽回するためには?

なんとも恐ろしい「初対面での悪印象」ですが、これを挽回するための方法が一つあります。それは心理学で「親近効果」と言われるもの。初頭効果とは反対に、「物事の終わりに起こった出来事が、印象に残りやすい」という心理効果です。

もしも第一印象で失敗してしまったら、別れ際に強い印象を残せるよう、意識してみてください。緊張から上手く話せなかった相手には、ぜひニッコリ笑って別れの言葉を言いましょう。「緊張であまりうまく話せなかったけど、楽しかったです」の一言を添えれば、ずいぶんと印象を挽回できるでしょう。

気になる彼が出来たのに、なんだか会うたびに冷たくなっていくみたい……なんて時には、実は「初頭効果」が関係しているのかもしれません。取り返しがつかなくなる前に、「親近効果」で挽回を目指してみてください。

※この記事は2014年08月01日に公開されたものです

SHARE