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北欧をPRする愛すべきご当地キャラ4選「起き上がりムンク」「タック」

なにやらかわいい置物が、「キャー」と耳をふさぎながら叫んでいます。

【藤岡弘、「ぐんまちゃん、可愛い!」 蛇が苦手な隊長は秘境もゆるキャラも大好き。】

これを見て、すぐになにかピンとわかった人はどれくらいいるでしょうか。こちらはノルウェーと日本がコラボして生まれたキャラクターの「起き上がりムンク」。今回は4人の北欧PR大使をご紹介しましょう。

1:叫びながらノルウェーをPRする「起き上がりムンク」

ノルウェー生まれのムンクの絵を活かして制作された「起き上がりムンク」(Photo: Atsushi Takahashi)

多くの日本人が見たことがあるであろう『叫び』は、ノルウェー出身の画家エドヴァルド・ムンクの代表作。芸術の都オスロには、ムンク美術館をはじめとする、ムンク関連の観光スポットがたくさんあります。

起き上がり小法師(こぼし)に『叫び』を描いた「起き上がりムンク」は、2013年に野沢民芸品製作企業組合によって製作されました。昨年はムンク生誕150周年であったことから、スカンジナビア政府観光局が、福島県の復興支援とノルウェーの魅力PRを兼ねて、限定グッズの製作を同組合に依頼したことがきっかけ。

店頭で期間限定販売された際には、あまりの人気ぶりに2日間で500個が完売したそうです。さらに現在でも、ネットショップで品薄の状態が続いているとか。

『叫び』はこれまで何度か盗難の被害に遭いましたが、その度に美術館に戻ってくることでも有名な絵画。まるで、何度倒してもひょっこりと起き上がってくる起き上がり小法師のようですよね。

『叫び』の持つエピソードと起き上がり小法師の動きが重なったことから、商品に対しても、「困難に遭遇しても何度でも立ち上がる」というポジティブなイメージが持たれるようになったのかもしれません。

スカンジナビア政府観光局が運営するFacebookのファンページ「北欧Lovers https://www.facebook.com/visitscandinavia.jp 」では、ノルウェーを旅する起き上がりムンクの写真が頻繁にアップされています。

オーロラやフィヨルドを眺めたり、ノルウェー産のサーモンやお酒を満喫したりしている姿は、フォロワーからたくさんの「いいね!」を獲得。

2014年はムンク没後70周年ということもあり、広報大使としての起き上がりムンクの活躍はこれからも期待できそうです。

オーロラの観測地として有名なノルウェーのトロムソで、起き上がりムンクもオーロラに見ほれてしまいました(C)Tromso Safari

起き上がりムンクは、現在でも同組合のウェブサイトで通信販売中。カラーは緑・黒・赤・青の4色で、小(650円)、中(1,300円)、特大(1,800円)の3サイズがあり、売上の一部は福島県の災害遺児支援団体に寄付されています。

●information
野沢民芸「新・起き上がりムンク」に関する公式ページ
http://www.nozawa-mingei.com/products-munch.html

2:フィンランドの「フィンたん」

フィンランドの国章に出てくるライオンをモチーフにした、ライオンの着ぐるみを着たフィンランド人の男の子「フィンたん」(C) Embassy of Finland

北欧を代表するキャラクターのうち、近年、最も日本で知られているものといえば「フィンたん」でしょうか。実はこれ、フィンランド大使館公式ツィッターアカウント(@FinEmbTokyo)に、アイコンとして使用されているマスコットキャラクターなんです。

「フィンたん」は、連日、フィンランドに関する情報を日本語でつぶやいてくれます。アカウントは2011年末に開設され、ツイート数はすでに8,300回以上(2014年4月22日時点)

例えば、こんなツイートが。

「フィンランド人はアメリカ人のように『Wowわお!」とは言いません。『Vauう゛ぁう!」と言って飛び上がります。犬の鳴き声っぽいですが、フィンランドの犬は『Hau hauはうはう」と鳴きます』(2012年6月18日配信)

このように、簡単なフィンランド語をレクチャーしてくれることもしばしば。まるで友だちに語りかけるような言葉遣いが、多くの北欧ファンを魅了しています。

3:絵本から生まれたKUBBE(キュッパ)

ノルウェー生まれの丸太の男の子「KUBBE(キュッパ)」

KUBBE(キュッパ)は、ノルウェーの絵本作家 オーシル・カンスタ・ヨンセンが描く、丸太の男の子が主人公の物語をベースにしたキャラクターブランドです。

最初の絵本である『KUBBE LAGER MUSEUM』は、2010年5月にノルウェーのGYLDENDAL社より刊行。日本語版『キュッパのはくぶつかん』は、2012年4月15日に福音館書店より発売されました。

独 特な世界観を描いた、かわいらしい日本版のショートアニメーションは動画サイトでも公開されており、現地ノルウェーのメディアでも「キュッパは日本で有名人」と人気ぶりが報道されるほど。

ツイッター(@KUBBE_blog)では、キュッパの友だちのウラフが、「God morgen! 今日はsondag!(日曜日)。天気がいいからキュッパやググランをさそって、森に散歩へ行って来よう♪ by ウラフ」(2014年4月6日)など、頻繁に日本語でツイートします。

また、キュッパはフィンエアーの公式サイトで、里帰りオーロラ旅行をレポートするなど、ノルウェーのPRをすることもあります。今では、キュッパは雑貨にもデザインされているなど、活躍の場をさらに拡大中です。

4:デビューはこれから!? ノルウェーとデンマーク出身のタック

ノルウェーとデンマークの新キャラ「タック」!?(C)スカンジナビア政府観光局

実は、これから世の中にお披露目される予定の北欧キャラもいます。その名は「タック」。「タック」は、ノルウェー語とデンマーク語で「ありがとう」という意味です。

両国共通の海賊ヴァイキングをモチーフにしており、これまでもスカンジナビア政府観光局が日本で制作した観光資料には登場していましたが、今後、大々的にPR大使とて活躍予定とのこと。生い立ちなどの詳細は、5月以降から少しずつ公開予定だそうです。

お楽しみに!

※3枚目の写真クレジット「Tromso Safari」の2個目の「o」、キュッパのつぶやきにある「sondag」の「o」は、ノルウェー語表記では右上から左下に斜線が入ります。

●文・鐙 麻樹
写真1・6枚目スカンジナビア政府観光局、2枚目Atsushi Takahashi、3枚目Tromso Safari、4枚目Embassy of Finland

※この記事は2014年06月03日に公開されたものです

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