駆け引きのテク~一度ハマったらやめられない「間欠強化」の法則とは?
人間はじらされると弱いもの。じらされると、余計に相手のことが気になってしまったり、相手とコンタクトをとりたがったりしてしまいます。実は恋愛の王道である、こんな「じらし」の駆け引きテクニックは、「間欠強化」と呼ばれる法則が働いているのです。
間欠強化の法則って?
間欠強化の法則とは、ご褒美がいつももらえるよりも、もらえるかどうかわからない状態にしたほうが、「ご褒美をもらおうとする行動が、長続きしやすい」ことをあらわす法則です。例えば毎日メールを送信する場合よりも、日によって送ったり、送らなかったりのランダムで送信したほうが、相手から返信をもらえる確率が増えることがあります。
このようなケースで起こる行動のことを間欠強化と言います。
間欠強化の法則は、実験でも確認されている
この法則はスキナーボックスという、アメリカの心理学者スキナーが開発した実験装置で容易に確認できるのだそうです。このスキナーボックスは、ネズミがレバーを押すと、ご褒美であるエサが出てくるようになっています。
レバーを押すと、必ずエサが出てくるように設定すると、ネズミは「これを押すとエサが出てくる」と覚えます。しかし逆にレバーを押したときに、エサが出てこないように設定すると、「これを押してもエサが出ない」とネズミはレバーを押すのをやめてしまうことがあるのです。
そこで「レバーを押したときに、エサが出たり出なかったり、ランダムにする」設定にしたとします。この場合、ネズミは「レバーを押したら、エサが出ることもある」ことを覚えるため、レバーを押すのをやめることはありません。
つまり、ひとつの行動にいつもご褒美があると、それを失ったときにすぐあきらめやすいのに対して、ランダムにご褒美がある場合では、あきらめずに行動を繰り返す習性が人や動物にはあるのです。
間欠強化の法則は、恋愛にもかなり有効!
毎日メールをくれた人が、突然メールをくれなくなると、「私に気がないんだ」とショックを受けてしまいます。そしてショックを受けると、やっぱりメールを送る気にならなくなり、自然消滅してしまいやすくなります。逆にランダムにメールをくれる人には、「3回に1回はメールをくれる」という意識が働くため、その1回のメールをもらうために、3回空振りをくらっても人はあまり気にしなくなります。
もし今好きな人や、振り向いてほしい人がいるなら、相手からの電話やメールに応える頻度を少し減らし、ランダムにしてみてはいかがでしょうか。あなたからの1回の連絡をもらうために、連絡をくれる頻度がもっと増えるはずです。
まとめ
まだ相手が自分にそれほど興味を持っていないとき、まだ相手が自分を恋愛対象だと思ってくれていないようなときにも、この間欠強化の法則が役立ちます。つれない相手をこちらに振り向かせるときには、こんな駆け引きテクニックを使ってみてくださいね。
※この記事は2014年03月16日に公開されたものです