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2014年4月9日で終了!Windows XPのサポート終了でなにが起きる?

2014年4月9日で、Windows XPのサポート終了が決まった。

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サポート終了後もパソコンは使えるのか? もちろん今まで通り利用できるが、セキュリティ面では大きな不安を抱えながら使うことになる。例えウィルス対策ソフトを利用しても、OSの弱点を補ってくれるわけではない。

パソコンが乗っ取られる可能性もあるし、対応アプリや周辺機器も減ってくる。この機に新しいOSに乗り換えるのが賢明だ。

なにが起きても自力で解決?

Windows XP(以下、XP)はWindowsシリーズの5代目のOSだ。2001年の販売開始から人気が高く、個人/企業を問わず多くのユーザーに愛されてきた。その5年後に6代目のWindows Vistaが登場したものの、残念ながら出来が今イチだったため、Vistaを買ってXPを使う「ダウングレード権」が多く利用され、皮肉にも先代のXP増加に拍車をかけた。

そのため13年余りと異例の長期サポートが続けられてきたのだが、今年4月にいよいよ終止符を打つ。

サポートが終了したら、パソコンが使えなくなるのか? 起動するかの意味ならNoだが、安全に使いたければYesで、新しいOSにアップグレードすべきだろう。

サポートの役割は大別して2つあり、1.不具合の解消と2.セキュリティの強化で、1.は、例えばある条件が揃うと勝手に再起動してしまうような現象が起きた場合、2.はOSに弱点が発見されると、それを補完するためのソフトが提供される。

だが、サポート終了後はこれらが入手できなくなるので、自力で対策するしか道がないのだ。

アンチ・ウィルスソフトを使っているから大丈夫!と思うひとが多いはずだが、残念ながら充分とは言い難い。OSにセキュリティ上の弱点が見つかっても、これをカバーしてくれるわけではないからだ。ウィルスから身を守ったとしても、ネットを通じてパソコンのなかをのぞき見されたり、個人情報を盗まれてしまう危険性もあるのだ。

古いブラウザでパソコンが乗っ取られる!

アプリケーションも重要で、XPのサポート終了に合わせ、古いアプリケーションも更新されなくなる可能性が高い。

Web閲覧に使うブラウザは、XPユーザーの多くは同社のInternet Explorer(以下、IE)を使っているだろう。これもアップデートが重ねられ、最新のIEはバージョン11代なのに対し、XPは8までしか対応できない。

対して、後継のVistaから9以降の対応となるため、事実上IE 8はXP専用状態となっている。つまりXPのサポートが終了すればIE 8のサポートも、必然的に終止符を打つことになるだろう。

ブラウザが古いと何が問題なのか? これもセキュリティだ。

独立行政法人・情報処理推進機構(IPA)は、昨年5月にIE 8の脆弱(ぜいじゃく)性に関して「至急」の案内がなされた。

・危険性 … パソコンを外部から乗っ取られる可能性

・対象 … IE 8

対策方法は、

・XP … Microsoft社のセキュリティ修正プログラムの実行

・Vista以降 … IE 9へアップデート

と案内されているように、設計が古いアプリには落とし穴がたくさんある。この先はネットショッピングでさえ、安心できないのだ。

同様に、周辺機器や市販のアプリも使えなくなる可能性が高い。サポート終了はOSが寿命を迎えたのと同じだから、XP対応の新製品は確実に減る。セキュリティ面に不安を抱えながら使い続けても、時間が経つほどに使えないものが増えるのだから、この機会に新しいOSに乗り換えたほうが生産的と言えよう。

まとめ

・サポート終了後は、なにが起きても修正プログラムが手に入らない

・アンチ・ウィルスソフトだけでは不十分

・ネット経由でパソコンを乗っ取られる可能性もある

・市販アプリも周辺機器も「XP対応」製品は減る

事態は深刻だ。

企業向けには最新OSやアプリの割引、個人向けには「下取り」をおこなう販売店も多いので、上手に使って安全なパソコンを手に入れて頂きたい。

(関口 寿/ガリレオワークス)

※この記事は2014年02月15日に公開されたものです

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