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プリクラ撮るなら右向きがお勧め!「好印象を与えたいなら顔の左側を見せる」

関口寿/ガリレオワークス

旅行や記念行事の大事な思い出となる写真。高画質の携帯やスマホ、顔認識機能を持ったデジカメが普及し、誰でも手軽に楽しめるようになった。

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好印象を与えたいなら、左右どちらから撮るのが良いのだろうか? 人間は左側にあるものに目が留まるので、顔の左側を見せるよう「右向き」に写るのが正解だ。ただし、顔の左側には感情が表れやすく、作り笑顔は見抜かれてしまう。

かえって悪印象にならないように、満身の笑みが必要だ。

感覚の右脳、論理の左脳

人間の脳は左右でおもな役割が違い、

・右脳 … 感覚的な要素(知覚・感性・音楽や絵画)

・左脳 … 論理的な要素(思考・論理・言語や文字)

を受け持つ。もちろん独立しているのではなく、まずは感覚、次に理論の順に処理される。見慣れないものを発見すると「なんだろう?」「変だな」と感じ、その後「なんだ○○じゃないか」などと分析するのもこのためだ。

これらの情報は脳りょうと呼ばれるパイプを通し、右脳から左脳へと伝達さ処理されているのだ。

脳とからだの関係も不思議で、基本的に左右が逆になっている。つまりからだの左側は右脳が、右側は左脳が中心となってコントロールしている。入ってくる情報も同様に、自分の左側の情報は右脳、右側は左脳が受け止めている。

これらをまとめると、

・左側の情報 = 右脳が担当 = 感覚的

・右側の情報 = 左脳が担当 = 論理的

の流れで、左側にあるものは感覚に、右側は理論に訴えかける。特売品や新製品は、客の流れの左側においたほうが注意をひきやすいというデータもあるほどだ。これは写真も同様で、自分の左側にあるほうが感覚的に訴え、印象に残りやすいのだ。

ただし「この写真は左側に貼ってください」と伝えるのも変だから、見るひとの「左側にいるよう」なトリックを使おう。写真に写る際に右を向き、自分の左側を見せる、たったこれだけだ。人間の脳は見える映像から位置関係を割り出し、勝手に補正してしまうので、相手の顔の左側が見えると「左にいるんだな」と錯覚し、印象に残りやすくなるのだ。

左の顔は、本音の顔

ただしこの方法にも弱点がある。写るひとの感情も顔の左に出やすいからだ。

人間の顔は完全に対称ではなく、左右で微妙な違いがある。睡眠中など精神的に穏やかなときは差が少ないのだが、感情的になると左右が大きく変わってしまう。これは筋肉や神経が対称でないのはもちろんだが、からだの左側は右脳、つまり「感覚」の影響を強く受けるからだと考えられている。

少々古いデータだが、1980年代にペンシルベニア大学で興味深い実験がおこなわれている。まず男女5人の、1.喜び、2.驚き、3.恐怖、4.悲しみ、5.怒り、6.嫌悪の表情の写真を撮る。つぎにその写真をたて半分に切り、「左側だけ」「右側だけ」を鏡写しにした合成写真を作る。

それを約100人に見せて感想をまとめたところ、2.から6.は「左側だけ」のほうが「より感情的に見える」という結果が出たのだ。

つまり、恐怖や嫌悪などのネガティブな表情は顔の左に出やすい、の意味だから、見る側にも悪印象を与えてしまう。おまけに印象に残りやすい向きだから、不安な気持ちやあいそ笑いが見抜かれてしまうリスクも高い。気持ちが晴れないときは、深呼吸などして気分転換してから写してもらうのが良さそうだ。

まとめ

・左側にあるものの方が、印象に残りやすい

・少し右を向いて写真に写ると、見る人は左側にいると錯覚しやすい

・顔の左にはネガティブな感情が表れやすい

就活の写真も少し右を向いて写れば、好印象が得られるかもしれない。ただし不安や焦りが顔に出ないようご注意あれ。

(関口 寿/ガリレオワークス)

※この記事は2014年01月30日に公開されたものです

関口寿/ガリレオワークス

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