喪中はがきでよく見る花の名前と意味とは?―「椿=完全な愛」「菊=洗浄」「蓮=神聖」

日本では、近親者が他界した場合、1年間は喪に服する習わしがあります。喪中の期間は慶事を控えるのが通例で、翌年の年賀状も出せないため、年賀状を毎年やり取りしている方には欠礼状として喪中ハガキを出します。そこで、喪中ハガキに関するマナーやポイントを紹介しましょう。
喪中ハガキ下地の花柄
一般に、喪中ハガキの下地は無地のものもありますが、花柄が薄くデザインされたものが多く用いられています。花の種類は多く、それぞれに意味を持っています。
「椿=完全な愛」「菊=洗浄」「蓮=神聖」「百合=純潔」「水仙=神秘」「桔梗=誠実」「野菊=清爽」「すみれ=誠実」などとなっており、故人が生前に好んでいた花を選ぶのもよいでしょう。
蓮の花の由来
喪中ハガキの下地によく使われている蓮の花は、仏教の言い伝えにその起源があります。蓮の花は仏陀の生誕を告げて咲いたという伝説があり、善行を積んだ仏教徒が他界すると蓮のつぼみに包まれて極楽浄土に昇るとされています。
蓮の花には、故人が極楽で楽しく暮らしているイメージを想起させるという由来があるのです。
花柄以外のイメージ下地
喪中ハガキの下地のデザイには花柄が一般的ですが、近年は花以外のものが使われれることも増えてきています。例えば「星」「月」「蝶」「雪の結晶」などや、光線を配したイメージ図案あるいは蓮の葉に蛙を添えたイラストなどが若い世代に好まれているようです。
いずれも、やわらかく優しいイメージのものが多い傾向にあります。
パソコンで自作する人も
翌年の「年賀状の欠礼状」を兼ねた喪中ハガキは、以前は印刷業者に発注するのが大半でしたが、最近はパソコンソフトで作成し、家庭用プリンターで自作する人も多くなってきています。自作のための喪中用ハガキも販売されているので、郵送する相手が少ない場合にはわざわざ印刷しなくてもよい便利な世の中になっています。
くだけた書き方は厳禁
喪中ハガキを自作するには、文面を自分で考えなければなりませんが、これもネットで検索すると、いくつかのパターンが見つかるので、それらを参考にするのがよいでしょう。親しい相手にはくだけた文面にしたいと思う若い世代もいるようですが、やはり儀礼通りの文面にしておく方が無難でしょう。
※この記事は2013年12月20日に公開されたものです