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実は英国の当時を反映!? 「不思議の国のアリス」に出てくるイカレ帽子屋が登場するワケは?

女子ならば、誰もが好きであろう「不思議の国のアリス」。へんてこな世界に、ウサギやクッキーやイモムシなどなど、可愛いくてちょいグロなものがた~くさん登場するストーリーは、乙女心をくすぐりますよね。うふっ。

ところで、主人公のアリスが物語中盤、「狂ったお茶会」に参加するシーンがありますよね。あそこで、いかれ帽子屋というキャラクターが登場しますよね。映画「アリス・イン・ワンダーランド」でジョニー・デップが演じたあのキャラです。どうして、いかれ帽子屋がイカれているのか知ってます? 実は、れっきとした理由があるのです!



●いかれ帽子屋が登場するワケ

昔、イギリスの帽子屋さんは、帽子を作る時に水銀を使用していました。そのため、水銀の蒸気を吸って、水銀中毒になり幻覚や精神錯乱で悩む帽子屋さんが続出したんだとか。中毒で苦しむ人がベースだなんて、中々ブラックなキャラですよね。

英語圏には「帽子屋と同じくらい気が狂っている」という慣用句もあるみたいですよ。一方で、実際にいかれ帽子屋のモデルになったとされているのは、オックスフォード大学の用務員であるシオフィラス・カーターだとも言われています。

なんでも、どんな天気の日でも常にシルクハットを被っていたことから、巷では「狂った帽子屋」と呼ばれていたそうな。実際にどちらがモデルになったかは謎ですが、いずれにせよ、興味深いですね。

●三月ウサギが狂気じみているワケ

いかれ帽子屋のワケはわかったけど、じゃあ、一緒にお茶会をしている三月ウサギはなんなの? ってなりますよね。実は、これにも理由があります。3月に発情期を迎える落ち着かない様子のオスウサギをモチーフにしているのです。ちなみに、これまた英語圏では「三月ウサギのように気が狂っている」という有名な慣用句があるそう。発情して興奮状態なら、あの奇妙な言動も納得です。

●じゃあ、眠りネズミって一体なんなの?

ここまで来ると、いかれ帽子屋と三月ウサギに好き放題いじられる眠りネズミが気になりますよね。調べてみると、あのネズミは一説によるとヤマネという種類のネズミ。なんでも、ヴィクトリア朝(1837~1901年)時代、ティーポットの中でヤマネを飼う習慣があったんだとか。驚き! 無意味にティーポットに詰められていたわけではなかったんですね〜。

「狂ったお茶会」メンバーには、こんな設定があったのですね……。元々、ルイス・キャロルが知り合いの少女に語り聞かせるために、即興で作ったお話だと言われています。だからこそ、設定一つ一つに時代が反映されているんですね。ほかにもあるかも……と思った人はぜひ調べてみてくださいね♪
(齋藤ジョン市/清談社)

※この記事は2013年11月13日に公開されたものです

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