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【男性編】ちょっと高級感があると思う日本古来の芸術から出た言葉ランキング1位「花道」(歌舞伎)

普段使い慣れている言葉には、いろいろな語源があります。とくに多いのが、日本の古典芸術からうまれた言葉。そのなかでも高級感があるなあと思うものを、読者の男性324名に聞きました。

Q.高級感があると思う日本古来の芸術から出た言葉を教えてください(複数回答)
1位 歌舞伎から「花道」 21.0%
2位 実は雅楽の曲名「千秋楽」 18.8%
3位 お芝居の合間に食べる「幕の内」 18.2%
4位 元はお坊さんの声明「図に乗る」 17.3%
5位 雅楽の言葉「野暮」 16.7%

歌舞伎から「花道」

・「花の道ですから、たとえで使うには非常に美しくていい言葉ですね」(53歳/電機/技術職)
・「花道は、すべてにおいて良く終わるイメージある」(31歳/金融・証券/専門職)
・「歌舞伎からくる花道って、なんだか日本っぽい感じがしておしゃれでいいと思います」(34歳/機械・精密機器/営業職)

実は雅楽の曲名「千秋楽」

・「雅楽の曲名だとは知らなかった」(46歳/情報・IT/技術職)
・「どんな曲か聴いてみたい」(25歳/情報・IT/事務系専門職)
・「今でも相撲や舞台の最終日で使われていて、高級感がある」(31歳/機械・精密機器/技術職)

お芝居の合間に食べる「幕の内」

・「お弁当で、幕の内といったら、ほかの弁当に比べて値段が高いから」(27歳/不動産)
・「決まった具材が入っているのが幕の内だと思っていました」(45歳/医療・福祉/専門職)
・「由来も言葉の指すものそのものも、純和風な感じがする」(27歳/運輸・倉庫/事務系専門職)

元はお坊さんの声明「図に乗る」

・「初めて知った」(26歳/医療・福祉/専門職)
・「普段からしょっちゅう使う言葉なので」(35歳/情報・IT/販売職・サービス系)
・「成り立ちとして素晴らしいと思う」(29歳/商社・卸/事務系専門職)

雅楽の言葉「野暮」

・「野暮、粋がわかる人は教養がありそうに感じる」(47歳/情報・IT/技術職)
・「荒っぽい聞こえだけど、雅楽だったなんて意外」(29歳/電機/技術職)
・「どんな雅楽の意味なんでしょうか。興味あります」(30歳/団体・公益法人・官公庁/専門職)

番外編:楽器が由来の言葉も

・三味線の派手な弾き方「派手」「派手というのが、ここから来ているとは思わなかった」(31歳/機械・精密機器/技術職)
・太鼓、小鼓、笛で「三拍子」「祭りを思い出す」(30歳/電機/技術職)
・太鼓や銅鑼の音が語源「どんちゃん騒ぎ」「日本古来の芸術から生まれた言葉らしい」(25歳/電力・ガス・石油/技術職)

●総評
1位は「花道」でした。「花道を飾る」というのは、華々しい引退をするということ。そうありたい、と思う人は多いのではないでしょうか。歌舞伎劇場の舞台から、客席を貫通する細長い道の名称からきています。

2位は「千秋楽」です。これは雅楽を演奏する法会の際、必ず最後に演奏する曲が「千秋楽」という曲でした。そこから、「興業の最終日」を表す言葉になったのですね。3位は「幕の内」です。芝居の1部が終了し、次の芝居に移るまでの時間にお弁当を食べたことから、この名称が受け継がれました。

番外編では、和楽器をテーマに取り上げました。「派手」は元来、三味線のテクニックのことで、「破手」と書きました。三味線古来の演奏法を破り、調子を細かく、変化を多くした新しい奏法で弾くグループが現れました。

それを「破手組」と呼んだのが始まりと言われています。

日本の芸術用語は、どことなく雅な感じがしませんか? ズバリと相手の悪さを非難するのではなく、何かに例えて言う。相手への配慮が感じられますね。そのような気持ちは、言葉とともに大切に受け継ぎたいものです。
(文・OFFICE-SANGA 秋田茂人)

調査時期:2013年8月24日~2013年8月31日
調査対象:読者
調査数:男性324名
調査方法:インターネットログイン式アンケート

※この記事は2013年11月12日に公開されたものです

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