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ゴキブリの家宅侵入を防ぐには?「シンク下や洗面所下を掃除」「天袋に扇風機の風を当てる」

この世でいちばん恐ろしく、いちばん出会いたくないアイツといえば? みなさんおわかりですよね。そう、ゴキブリです。部屋を綺麗に掃除しているのに、なぜか湧き出てくる! どうして!? 徹底的に駆除するために、私たちにできることは何なのか。ゴキブリ専門の駆除業者、アルバトロスにお話を伺いました。

【それよりも、ゴキブリに触れないで処分できるアイテム「ゴキクレーン」が気になる⇒】

●部屋を綺麗に保っているのに、ゴキブリが出るのはなぜなんですか?

「ゴキブリの種類によってその理由は異なるんです。本州でよく見かけるクロゴキブリとチャバネゴキブリにわけてお話します」

【クロゴキブリ】

「外を歩いているのもよく見かけるように行動範囲が非常に広いのが特徴です。建物内には基本的には遊びに来て、出て行きます。クロゴキブリは寒さに弱いので、冬場に室内にいる場合は、冷蔵庫の後ろなどが多いです。ゴキブリにとって塩以外のものはほとんど餌になります。そもそも水が1滴あれば生き延びます。クロゴキブリの場合はきれいに掃除していても偶然に遊びにこられてしまう事も多いです」

【チャバネゴキブリ】

「部屋をきれいにしていても、連れてきてしまった場合は出て行かないので、あらゆる場所に巣を作ります。チャバネは行動範囲が狭いので、見かける場所の近くに必ず巣があります。椅子や棚のキャスター部分などの狭い隙間、暖かい場所が大好き。電化製品の部分は巣になりやすく、故障の原因にもなります」

●どこを重点的に掃除するのが効果的なんですか?

「やはり水まわりからの侵入が多いのでそこを重点的に掃除すべきですね。シンクの下や洗面所下の棚の扉を開けると、水が流れるジャバラのホースがあって、下の部分にプラスチックの丸い蓋があると思います。隙間なく塞がっているように見えますが、その部分にゴキブリが隠れているんです。また、押し入れやクローゼットの上の天袋の部分も、クロゴキブリの侵入経路のひとつになります。上の部分は熱がこもりやすく湿気がたまりやすい風通しの悪い場所なので、天気のよい日は網戸で窓を開け、上記の扉を開けて中まで風を通すようにしましょう。ジメジメした時期は扇風機の風を当てるだけでも効果があります。一方、チャバネゴキブリは巣を潰し、完全に駆除しないと効果はなく、繁殖は止まりません」

●一番効果のある駆除アイテムは何ですか?

【ゴキブリホイホイ】
「ゴキブリホイホイは基本的には、たまたま上を歩いたものがくっついて捕獲されるだけなので、根本的な駆除にはなりません」

【殺虫スプレー】
「殺虫スプレーは、見かけたゴキブリに直接かけるタイプのものは、ゴキブリが出てきたときしか有効ではありません。最近は、待ち伏せスプレーなども見かけますが、ゴキブリが隠れる場所や通り道に定期的に的確に使用しないとダメです」

【置型薬剤】
「コンバットなど置き型のものは、幼児やペットの誤飲を防ぐために薬剤のまわりをプラスチックのケースで囲われているため、結構な大きさがあるので、数多く置くと邪魔になります。置く場所、数などが的確であれば効果は期待できます」

【燻煙剤】
「最も効果を期待できるのが燻煙剤(バルサンなど)だと思います。しかし、燻煙剤はそのとき室内に居るものには効果がありますが、殻に覆われている卵鞘や、今後侵入するゴキブリには効果がありません。また、一時的に逃げ出して戻ってくる場合も多いです。孵化してくる赤ちゃんにも……という場合は、注意書きにも書かれていると思いますが定期的に数回使用する事で効果はあると思います。ただし、燻煙剤は使用前・使用後の処理の手間がかかりますし、頻繁に使用することで壁や床などに残留するので人体への影響も考えなければなりません。また、チャバネゴキブリに対しては一時的に減るものの、繁殖力が激しいので再発することも多いです」

●夏場と冬場など、季節別の対処法は?

「春から秋にかけての暖かい時期は、クロゴキブリの活動が活発になります。天気の良い日は棚や押し入れ、クローゼット、下駄箱、収納の扉を開け、部屋中に風を通すようにしましょう。ここ数年は地震の影響で地面が揺れていたり、ゲリラ豪雨でマンホールから水が溢れると同時にゴキブリも地上に出てきたりで、ゴキブリも右往左往しているようです。冬場は暖房の影響でチャバネゴキブリの繁殖が激しくなる時期です。恐ろしい繁殖力のチャバネゴキブリを見かけたら、放置せず繁殖する前に早急に駆除する事が必要です」

どんなに部屋を綺麗にしていても、人が住んでいる限り、ゴキブリが出る可能性はあるのです。そして恐ろしいことに、ゴキブリには学習能力があるため、人間が駆除しようとすればするほど警戒心が強くなり、薬剤への免疫や抵抗力も強くなっていくそう……。お、恐ろしい! が、ゴキブリが出そうな部分を集中的に掃除、コンバットの設置、定期的なバルサンで、ある程度は防げるといえるのではないでしょうか? この夏、絶対にゴキブリを見ないためにも、今一度、対策を!

★取材協力
ゴキブリ“ゼロ”を現実に! ゴキブリ駆除のプロ集団
株式会社アルバトロス

(中村未来/清談社)

※この記事は2013年07月25日に公開されたものです

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