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【第11話】狂気に次ぐ狂気! 無敵の人が紡ぎ出すトラウマレベルの四角関係&修羅場

#子宮恋愛考察

やまとなでし子

恋愛・婚活コラムニストのやまとなでし子さんが、『子宮恋愛』(読売テレビ)を毎週考察&展開予想するコラムです。本作は、結婚して6年が経つ夫に本音が言えない日々に悩んでいた主人公・苫田まきが、ある日会社の同僚に“子宮で恋をしてしまう”衝撃のラブストーリー。ホルモンバランスも理想の夫婦像も崩れてしまったまきの婚外恋愛の行方は――?

※このコラムは『子宮恋愛』11話までのネタバレを含んでいます。

©読売テレビ

無敵の人と化した山手

職場でまき(松井愛莉)が突然倒れ、関係を噂されていたにも関わらず、山手(大貫勇輔)が堂々と「まき!!」と叫んだことにより、しっかりはっきり関係バレした2人。

「みんなに色々言われちゃうかも……」と心配するまきをよそに、「言わせておこう。何言われても関係ない」と無敵の人と化した山手。

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その無敵っぷりは対恭一(沢村玲)に対しても存分に発揮されていました。

職場から、緊急連絡先である夫の恭一あてに連絡が行ってしまい、身を隠していたにも関わらず、まきの居所がバレてしまったのですが、まきの入院先に突如現れた恭一に対し、無敵の人・山手が突撃。

「まきの夫の苫田です」「初めまして山手です」とテキストにすると普通の会話なのですが、山手の表情がとにかく喧嘩売りまくり、目がガンギマリの臨戦体制。

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さらに、恭一の前でまきのおでこに手を当てて熱を測ったり、「彼女は具合が悪いのでお引き取り願えませんか?」と恭一に言い放ったりするなど、不倫相手とは思えないほどやりたい放題。

「あなた一体誰なんですか?」という、当然の指摘に対し、「彼女の恋人です」と一点の曇りもない瞳で言ってのける山手に恐怖すら感じます。

自分の連絡先を油性マジックで人の腕に書く、まさに狂気の沙汰

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「非常識ですよ! 人の妻に手を出しておいて!」と、業火モラ&不倫の属性を持つ、非常識の塊・恭一が言い放つのですが、無秩序VS無秩序なので、もう何が正解か分からなくなってきました。

そこでまきを守るために山手が取った行動が狂気の沙汰。

油性マジックをサッと取り出した山手がワイルドに口でキャップをガッと開け、恭一の腕にデカデカと自分の電話番号を書き込み、「今後のことは僕を通してください」と、言い放つのです。斬新すぎて、何が起こっているのか脳内が処理しきれません。なぜ腕に? 水性ではなくしっかり油性なのももう。

洗っても洗っても油性マジックで書かれた電話番号が消えない恭一に流石に同情の色を隠せませんでした。

「まきに乱暴なことしましたよね? 訴えることだってできるんですよ?」と山手が食ってかかると、「まきはそんなことしない」と、相変わらずまきを舐め腐っている恭一。この気持ちが根底にあるから、今までまきにやりたい放題やってきたのでしょう。すでに変わったまきからの反撃で、ギャフンと言わせたいものです。

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まきの妊娠を知った途端、自分もそのような関係を持っていながら「それ、俺の子じゃないよね」と、言い張った恭一。一方で、自分の子どもではないことを確信しながらまきの妊娠を心から祝った山手。それぞれの人間性が出る対比でした。

突如憑き物が落ちた毒親

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入院先にお見舞いに来たまきの母。前回はまきの離婚の意思や妊娠を知り、まきの考えを深掘りすることなく、自分の価値観を押し付け、断固として反対していた彼女ですが、憑き物が落ちたかのように変化を遂げていました。

「恭一さんとの離婚を反対したのは、私がすごく苦労したからなの。でもまきは私じゃないもんね。まきはまきで幸せになりなさいね」と、自分の型にはめ込んでまきをコントロールしようとしていた姿はもうそこにはありません。

何がきっかけで、突然彼女の考え方がこんなにも大きく変わったのでしょう。冷蔵庫で強く頭でも打ったのでしょうか……。

しかし、これで離婚にあたっての懸念点であった、まき母ブロックと、恭一がまき母を味方につけ巻き込んで何か仕掛けてくるようなことは一旦なくなったようで一安心です。

無関係の子どもを巻き込み始めるクソサイコモラ

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探偵をつけ、まきの素行調査をしていた恭一。そこで分かったのは山手とまきの関係に加え、山手の子ども・里菜(濵尾咲綺)の存在。しかもその里菜が恭一の教え子であり、やたら恭一に懐いているあの女子生徒だったのです。彼女が結婚願望がないとか、色々いっていた理由は山手夫婦の不仲にもあったのですね。

しかし、それを知った恭一は不敵な笑みを浮かべて、早速それを利用しようとします。里菜に声をかけ、「学校の外で会おう」と誘い出すのです。

今回の件の当事者はまきと山手、恭一なのに、全く無関係の里菜を巻き込んで何をする気なのでしょうか? 自己中モラサイコのこの後の計画が恐ろしすぎます……。

「家庭を持ってはいけない」呪縛から解放された山手

山手は娘・里菜との会話で、過去の呪縛から解き放たれました。

山手は離婚を決意した時、里菜に「(父と母)どっちと暮らしたい?」と聞き、里菜の意見を尊重したのですが、里菜が母を選んだことから、子どもとは別れて暮らす今の生活スタイルとなりました。山手自身も子どもに愛情を持って接していたにも関わらず、母(妻)を選ばれたことには少なからず、とてもショックだったことでしょう。

しかし今回、里菜の口から、あの時母を選んだのは「お母さんの方が心配だったから。お父さんは1人でも大丈夫だと思ったから」だと、理由を聞くことができました。この言葉は山手の心をとても軽くしたことでしょう。自分は選ばれなかったわけでも、父として失格だったわけでもなかったのですから。

自分は家庭をもってはいけない、という自分の心を縛っていた呪縛から、この言葉で少しは解放されたのではないでしょうか。

とんでもない四角関係が生まれるフラグ

「嫌じゃなかったら、真剣に付き合っている相手を紹介したい(要約)」と山手は里菜に提案し、里菜は快諾していましたが、これが実現してしまうと、とんでもない四角関係が生まれることに……。自分の教師の嫁が、父の恋人であり不倫相手とか、またしても里菜の結婚観がバグってしまいます。

山手は、他人の目を気にしない無敵の人になったのはいいのですが、一応この世には法律がまかり通っているので、きちんとまきと山手の身辺整理ができてから里菜に紹介してほしいものです。気が早すぎる! 少しは我慢しなさい!

恭一が次回どんなことを企んでいるのか、ホラー展開になりそうで恐怖しかありません。山手とまきは、それぞれモラストーカー夫と執着妻から逃れ、幸せになれるのか。最終回を楽しみに待ちましょう。

(やまとなでし子)

※『子宮恋愛』はTver、FODにて配信中

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