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星野源に桐谷健太!? 意外な人が脇役なのも必見な落語ドラマ『タイガー&ドラゴン』

つるこんにちは。テレビレビュアーの光里です。

「日常に疲れた」、「元気を出したい……」そんなときに見てほしい過去のテレビ番組を勝手にピックアップしてゴリ押しするコラム(笑)。さて、今回は「落語」をモチーフにして2005年に放送されたドラマ『タイガー&ドラゴン』をご紹介。

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ここ数年、あの「3」のときだけアホになるネタで一世を風靡した世界のナベアツが桂三度として落語家に転身し、山崎邦正も去年から月亭方正と落語家としての名義で活動するなど、ジワジワっと笑いの世界に変化が起きているよう。なので、見る側もジワジワっと「落語っていいかも!?」なんて思いはじめている気がするのでピックアップしてみました。

しかも、な、な、なんとこの『タイガー&ドラゴン』の脚本を務めた宮藤官九郎が『あまちゃん』以来の新作ドラマをこの秋放送するというじゃありませんか! 「それならクドカン脚本の作品をぜひ取り上げたい!」という恩着せがましい使命感にかられたのも取り上げた理由のひとつです。

さて、そんな『タイガー&ドラゴン』ですが「落語がモチーフっていうからド素人はわからないんじゃないの?」と思うかもしれませんが、大丈夫! 私も「落語」にまつわるものといえば、『笑点』くらいしか見たことがないので(しかも番組で落語をやっているのをあまり見たことない)、そのくらい知識が浅くてもまったく問題ナシ! しかも落語入門にも◯なストーリーです。

さて、見どころは……? の前に簡単にドラマの説明を。ひょんなことから落語家・林家亭どん兵衛へ弟子入りした、天涯孤独で笑うことを忘れ、笑いのセンスもないヤクザ・虎児。どん兵衛の息子で落語は天才なのに、センスゼロの洋服屋を営む竜二。この虎児と竜二を中心に物語が展開するコメディです。

●見どころ1:ストーリーそのものが落語の演目に沿った展開になっている!

「落語を知らなくてもOK!」と言ったのは、ストーリーそのものが落語の演目の展開と同じような物語になっているからなんです! 「まんじゅうこわい」という演目名を聞いたことありませんか? 私は聞いたことはあっても話は知らず。でも、このドラマを見て合点がいきました。この話は連続ドラマの2話目で登場。虎児が所属するヤクザの組長の娘との交際をけって、別の人と結婚した若頭。腹いせに、彼の結婚式にいたずらを仕掛けようと組長は、嫁が大嫌いと聞いた芸人を呼んだけれど、本当は大好きだったという内容。「まんじゅうこわい」も、「まんじゅう」を「怖い」と言った主人公へ、そんなに怖いならまんじゅう攻めにして脅かそうと、まわりの人間がまんじゅうを与えたところ、大好きだからバクバク食べたというお話。最後「まんじゅうこわい」のオチである(たらふくまんじゅうを食べたあと「本当に怖いもの何だ」と聞かれて)「濃いお茶が1杯怖い」と同じく、若頭の嫁からも「おお!」と思わせるオチが! 気になる人はぜひチェックしてみてください。

●見どころ2:笑える話ばかりなのに、家族愛に泣ける

身寄りのない虎児は、弟子入りすることでほかの弟子たちと同様、師匠・どん兵衛の家に住み込むことになったのですが、おかげで家族の温かさに触れ、生きることの喜びを感じていきます。ドラマの終盤で、とある理由から虎児はどん兵衛一門を去ってしまうのですが、その後の再会シーンは本当に泣ける! そして、落語のセンスは天才肌なのにとある理由で破門され父・どん兵衛と確執のある竜二。家を出たはずなのに、ちょいちょいなぜか実家に帰ってきて親子ゲンカをするのですが、虎児のアシストもあって、落語への断ち切れない想い、家族との絆を取り戻していきます。これはこれでウルっと……。そんなわけで、笑うだけでなく「泣きたい!」、「感動したい!」という人にもオススメ!

●見どころ3:今見ると出演者が豪華!

2005年に放送されていたドラマなのですが、今となってはメジャーシーンで活躍している人がわんさか出演! どん兵衛の弟子・どんつくを演じたのは星野源、竜二の友人・チビT役に桐谷健太、虎児のライバル(?)的な存在であるジャンプ亭ジャンプこと淡島ゆきお役に荒川良々、竜二の兄・どん太役に阿部サダヲ、竜二が住んでいるアパートの同居人である中国人留学生・劉さんに次長課長の河本準一、虎児と同じヤクザの組員だった田辺役に北村一輝と、意外な人が脇役として登場しているところも必見! ちなみに、芸人のヒロシもヒロシっぽい役(笑)で出ています。

出演者といえば、私が桐谷健太さんを知ったのはこのドラマがきっかけ。ピチピチのチビTを着ているから……というので劇中のあだ名として「チビT」と呼ばれているのですが、その印象が強烈でいまだにテレビや映画で桐谷さんを見かけるたびに心の中で「チビT!!」と叫んでいます。でも、ときにはクールでキレ者……という役柄もあるのに「チビT」って……。桐谷さん、すいません!

<プロフィール>
光里(ひかり)/テレビレビュアー。といいつつ、ドラマ、バラエティ番組以外に映画もウォッチングし、新旧問わずおもしろい作品を探し続けているライター。幼稚園児ながら、『にこにこぷん』よりも『夕やけニャンニャン』のほうが好きだった過去を持つ、アラサー女子。

※この記事は2014年08月16日に公開されたものです

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