共働き夫婦 共働き夫婦
2023年03月30日 06:55 更新

共働き夫婦の1日スケジュール ネスレ日本 荻原さんの場合(前編)

共働き夫婦にとって仕事と家事・育児の両立は悩みの種。朝起きてから寝るまで分刻みのスケジュールで息つく暇もないのでは? そこで、夫婦の家事分担や子育ての工夫など、忙しい毎日を乗り切るコツを実践しているママに、お話を聞きました。

共働き夫婦の1日スケジュールとは?

家事・育児・仕事と、目まぐるしい日々を送る共働き夫婦。毎日繰り広げられる分刻みのスケジュールのなか、「こんなに忙しいのは自分たちだけ?」「みんなは毎日をどうのりきっているの?」と疑問を持つママやパパに向けて、共働き夫婦の1日のタイムスケジュールをうかがうこの企画。

第13回となる今回は、ネスレ日本のシェフアシスタントを務めているママのタイムスケジュールを前編・後編にわたりインタビュー。前編では朝・昼のタイムスケジュールについてうかがいました。

取材にご協力いただいた方

ネスレ日本 サプライビジネス事業本部 食品&原料事業部 シェフアシスタント 荻原裕子さん(31歳)

「マギー ブイヨン」をはじめとする自社製品を使用した、飲食店向けのメニューを開発、提案する。業務用食品のマーケティングとして営業スタッフが使用する資料、チラシ、POPなどの販促ツール作成なども行う。プライベートでは1歳1ヶ月の男の子のママ。0歳児クラスの4月入園を目指し、満4ヶ月になる前に職場復帰。

朝のタイムスケジュール

ママが出社日の保育園準備はすべてパパが担当!

――普段は出社してお仕事をすることが多いですか?

荻原さん 私は週1〜2日くらいリモートワークの日があって、保育園の送りは基本パパが担当しています。距離的な問題で、私のほうが会社に着くまでに時間がかかるので。夫も週1~2日くらいリモートです。私が出社の日は、朝の準備から息子をパパに任せて、どちらかが家にいるときは時間があるほうが対応します。

――朝の準備で工夫していることは?

荻原さん 朝ごはんを前日のうちに用意することです。今は離乳食と幼児食の間くらいなので、息子の食事はあらかじめまとめて作っておいて、製氷器で冷凍しています。朝は何個、昼は何個というように前もって用意しておくんです。

――そのひと手間でだいぶ違いますよね。

荻原さん 朝は解凍から食べさせるところまでを夫にお願いします。私がいなくてもひと通り任せられるので安心です! 朝の準備はできるだけ前日のうちに済ませて、やることを最小限にしています。私も夫も朝が苦手なほうなので(笑)。

朝やることは朝食と着替えのみの最小限!

――朝はバタバタしがちですよね。

荻原さん ごはんを食べさせて着替えるくらいしかやることがないようにしています。連絡帳も当日にしか書けない起床時間や体温以外はすべて書いておいて。連絡帳は夫も書けるようにしています。そのとき手が空いているほうが書けるようにしたいので、帰りに先生から言われた内容も、毎日お互いに共有するように心がけていますね。

――パパとママどちらでも対応できるようにしているのですね。息子さんはごはんをよく食べてくれるほうですか?

荻原さん よく食べてはくれますが、最近は食事の途中で気が散ってしまって。ベビーチェアに座っていても、机の上にあるものを取りにいこうとして身を乗り出すのでちょっと困っています(笑)。

――いろいろなことに興味が出てくるころかと思います……!

荻原さん そうなんです。朝の時間がないときにもやるので。私が出社の日で、保育園にも送っていかなければいけない日なんかは、本当にてんてこ舞いになります。もう間に合わないよとモヤモヤするときもあって。

育児のモヤモヤは夫に話して解消

――どうしようもないときのモヤモヤ、ありますね。

荻原さん あとは子どもが急に熱を出してしまったときに会議が入っていて、リモートワークにさせてもらうとき。そんなときに子どもがちょっと寂しそうにしているのをみると、仕事とお世話の両方が中途半端になっているように感じます。

――そういう気持ちの解消はどうしていますか。

荻原さん 誰かに話しますね。夫や会社の人に話してみると少し気が紛れます。子どもがまた元気になって、調子がよくなってくるとまたうまく回るんです。自分もちゃんと働けると、気持ちも戻っていきますよね。

勤務中のタイムスケジュール

飲食店向けのメニュー開発を中心に作業に集中!

――出社する日はどんな業務をすることが多いのでしょうか。

荻原さん 会社に着いたら着替えて、キッチンで作業をしながらメニューを考えたり、試作をしたりします。展示会などで外に出ることもありますね。あとは、ほかの営業スタッフや社員のために料理の詳しい説明を補足しながら営業資料を作ります。普段から製品を使っているぶん知識が増えるので、それを生かしています。

――パソコン業務もあるのですね。

荻原さん 出社日はメニューの試作や試食を中心にして、リモートワークの日はできるだけ資料作りなどのパソコン作業にあてるようにわけています。マーケティングの仕事を手伝うこともあって、チラシのデザインを考えたり、商談資料の延長でPOPなどのツールを作ったりすることも。アシスタントは私1人なので、業務は多岐にわたります。

――お忙しそうですが、残業することはないですか?

荻原さん 基本的にはしていません。育休が明けてからはずっと時短勤務で、今は16時15分に終業です。ギリギリまでやろうとして、片づけに15分くらいかけて就業時間を少しだけすぎてしまうなんてこともありますが、何時間も残るようなことはしていません。

常にTo doリストを携帯して頭の中を整理する

――普段は業務用や飲食店さんへのご提案が多いということですが、「ポテトモンブラン」も荻原さんが開発されたそうですね。

荻原さん そうですね。さまざまなディスカッションがあって、最終的に今の形にたどり着きました。これは粉末のマッシュポテトにお湯を注いでモンブラン風に絞っています。今は目の前で絞る生モンブランが流行っていますよね。スイーツではなく、料理になったらおもしろそうという声から考えました。

――効率よく仕事を進めるために、やっていることはありますか?

荻原さん 私はできる限り無駄を省くためにTo doリストのような、やることのメモ書きをしています。やはり業務にあてられる時間が限られていて、あっという間に1日が終わってしまうので。ひと目でパッとわかるように、すぐにやらなくてもいいことと、今日やるべきことをわける。どんなに時間がなくても、これだけはやる!と決めてから取り組んでいますね。

――To doリスト作成は、始業前に?

荻原さん いつ書くというのはあまり決めていなくて、前日や前の週にやるときもあります。仕事をしながらリストを更新していきますね。手帳やアプリなどは使わず、手書きで裏紙に書いています。リストのために書き起こす時間を取るのがもったいなくて……! 終わったら線を引く瞬間が一番快感です!(笑)

忙しい時期に急な発熱! 病児保育も視野に

――繁忙期はありますか?

荻原さん 2月と8月ですね。普段の忙しさには波があります。資料やチラシを作る作業は常にあるわけではなくて、プレゼンの日に合わせてやることが多いです。営業スタッフとスケジュールを連動しながらこなしています。今は展示会の件数が多いときで。

――ちょうど今(※2月取材)お忙しい時期なのですね!

荻原さん しかも夫が今週は出張でいなくて……。それに息子が風邪をひいて、昨日は大事を取って保育園を休みました。だから今日もヒヤヒヤしました! 行けなかったらどうしよう、熱を出して休むことになったらどうしよう、って。

――今日は大丈夫でしたか?

荻原さん 今日は登園できました! 普段は子どもが熱を出してしまったら休めるほうが休んだり、リモートワークをしたりして、夫婦で対応しています。よく風邪をもらってくるのと、今の時期的にも2週間に1回くらいは発熱しますよね。

――子どもが治ったと思ったら、親も順にかかりますよね……。近くに頼れる方は?

荻原さん 私の両親が近くに住んでいます。でも、2人とも仕事をしているので。平日に1日中見てもらうということはなかなか難しいですね。まだ使ったことはありませんが、どうしてもというときは病児保育も頼ってみようかと思っています。

子どもの離乳食に自社製品を使うことも

――自宅のお料理に自社製品を使うことはありますか?

荻原さん ありますよ! 香料・着色料無添加のブイヨンは塩よりもやさしく味がつくので子どもの離乳食や幼児食に使います。最近は息子が固形物やソテーも食べられるようになったので、私は魚の下ゆでに無添加ブイヨンを使っています。

――離乳食や幼児食にもいいのですね。

荻原さん そうなんです! それから私がメニュー開発に関わっている「ブイヨンライス」は、飲食店や工場のお客様に向けたメニューの提案も行っていますが、もちろんおうちごはんにもおすすめです。お米1合にキューブタイプの「マギー ブイヨン」をひとつ入れて普通に炊飯するだけでできます。

――割合もわかりやすいです。

荻原さん 炊飯器で放っておくだけなので、育児中や忙しい方にもぴったりだと思います。パンで食べるイメージがあるシチューなどに合わせるのがおすすめですね。洋食との相性がよくて、簡単だけどちょっと特別感が出せるところもポイントです。

まとめ

時短で働く子育て中のママは会社でも家庭でも時間に追われがち。荻原さんのようにTo doリストを書き出す際に、やるべきことと一緒に「すぐにはやらなくてもいいこと」を一緒に書き出すのは、すぐに実践できそうで、頭の整理や時短にも有効な方法だと思いました。忙しいときでも、自分のタスクを客観的に見直すことができそうです。

――後編では夜のスケジュールや夫婦の家事分担について詳しくうかがいます。お楽しみに!


(取材・文:宮本貴世、 撮影:佐藤登志雄、イラスト:まちこ @achiachiachico/マイナビ子育て編集部)

PICK UP -PR-

関連記事 RELATED ARTICLE

新着記事 LATEST ARTICLE

PICK UP -PR-