サポートを当たり前と思うなかれ!パパと義父母の付き合い方 #渡邊大地の令和的ワーパパ道 Vol.10

サポートを当たり前と思うなかれ!パパと義父母の付き合い方 #渡邊大地の令和的ワーパパ道 Vol.10

産後が始まった! 夫による、産後のリアル妻レポート』『夫婦のミゾが埋まらない 産後にすれ違う男女を変えるパートナーシップ学』(ともにKADOKAWA)など、夫婦のパートナーシップをテーマにした著書が話題の渡邊大地さんによる新連載! 令和における新たなワーパパ像を、読者のみなさんとともに考えます。


執筆者プロフィール
渡邊大地さん
株式会社アイナロハ 代表取締役/札幌市立大学看護学部 非常勤講師
大学卒業後、会社員を経て、2011年に株式会社アイナロハを設立。2012年より「産後サポート “ままのわ”」事業をスタート。自治体の産後サポート事業、全国の産院での両親・父親学級の開催、講演など、多方面で活躍中。三児の父。
◆株式会社アイナロハHP:https://www.ainaloha.com/

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夏休みですね。
今年はオリンピックの関係で祝日が変則的になり、会社の夏休みが例年とは違う、という声も聴きますが、皆さん今年の夏はどのように過ごされますか?

我が家の場合、遠出はさすがに難しいものの、「県内でどこか温泉でも行きたいね」ということで小旅行を計画しています。そうしたら先日、現在ダイエット真っ最中の妻から「旅行中には暴飲暴食を(個人的に)解禁する」というお触れが出されました。そのことに反対するつもりは毛頭ありませんが、「暴飲暴食をしたあとにすごく後悔したことがあるから、オレは極力いつも通りの食事量を心掛けるよ」とぼく自身の方針を語ったところ、「旅行中に食べたいものを我慢するとは何事だ! 食べて飲んで最高の思い出を作るんだ! それが家族旅行だ!」と、徹底的に論破されました。
夏って、人を大胆にさせるよね。

皆さん、こんにちは。渡邊大地です。今回も、「ワーパパ」とは何たるかを一緒に考えていきましょう!

祖父母は偉大だと思う出来事

ぼくは札幌の出身ですが、子どものころは夏休みと言えば、母の実家・静岡で過ごすのが定番でした。父も母も仕事があるのでぼくひとりで飛行機に乗って、羽田空港まで祖父母に迎えに来てもらい、数週間祖父母の家でお世話になりました。さすがにそれだけ長い期間祖父母だけでぼくの相手をできるわけもないので、叔父・叔母(母の弟と妹)や近所の親戚総動員でぼくをあちこち連れまわしてくれたり、花火やバーベキューを用意してくれたりと大歓迎してくれたものです(ちなみに、冬休みも静岡で過ごしていました)。当時は当たり前のことだと思っていたので、それに対する感謝などしていませんでしたが、今考えてみると、祖父母は大変な苦労だったと思います。そして、ぼくの両親はその間、すごく助けられたと思います。

一方、父方の両親の話。ぼくの妹は生まれつき体が弱くて、生まれた直後から入退院を繰り返していたので、いつも母が同伴して入院していて、母不在のことが多かったんですね。そんなときはいつも、父方の祖母が我が家に泊まり込んで家事をしに来てくれていて、よく祖母と一緒にスーパーに買い物に行ったのを覚えています。同じ北海道内ですが片道3時間以上のところに住んでいるので、「あまりに頻繁に我が家に来てもらうのも大変だから、いっそのこと同居するか、近くに引っ越してきてもらうか」という話にもなったこともあります。ですが、祖母は地元の話し友だちや趣味のグループと別れるのはいやだということで、実現しませんでした。度重なるサポートは祖母にとって本当に大変なことだっただろうし、このサポートなくして我が家は立ち行かなくなったでしょうから、とてもありがたい存在です。

祖父母にとって孫はとてもかわいく、かけがえのない存在です。上のような出来事も、きっとかわいい孫(ぼくのことですよ)のためにできる限りのことをしてあげたい、という祖父母の気持ちがなせるわざです。おじいちゃん・おばあちゃんって偉大だなあと思わされます。
……が、そのことを当たり前と思ってはいけません! というのが、今日のメインテーマです。

子どもができると、親戚付き合いが一気に増え、なかでもおじいちゃん・おばあちゃん(ここでは「祖父母」と言います)との関わりが濃くなりますよね。特に、ぼくたちパパと妻の両親(義父母)との関わりは、自分の親と同じように付き合えるわけではないので、トラブルに発展してしまうこともあります。

そこで次に、ぼくや先輩パパがやらかしたしくじりエピソードを紹介しますね。

義父母との関係が悪化したリアル体験談

我が家の2人目の産後は、近所に住む義母(妻の母)に頼み、家事のお手伝いに通ってもらいました。1人目のときには里帰り出産をしたのですが、2人目のときには上の子の保育園などを考慮して自宅で過ごした方がよい、ということになったためです。本来であれば、夫婦ともに義母に事前にお手伝いを頼み、具体的なサポート内容を相談すべきなのですが、当時のぼくは「おばあちゃんなんだから、孫がかわいいに決まってる。毎日孫を見に来られて幸せだろう」と思い込み、やり取りはすべて妻任せにしていました。

義母は、妻と赤ちゃんの退院の日から毎日サポートに来てくれていました。そんなある日、義母が帰り際に「ちょっと風邪気味だから、みんなにうつしても悪いし、明日一日お休みしていいかしら? 明日病院に行ってゆっくり休んで、あさってからまたがんばるわ」と言ったんです。ところが、ちょうどその「明日」というのが、ぼくの外せない仕事がある日でした。「義母に来てもらえないと困るなあ」ということで、何気なく「明日は大事な仕事があるのに、困りますよ」と言ってしまったんですね。これに激怒した義母、「あなたたちのために毎日来てあげて、家に帰れば自分の家の家事もしないといけないのよ。それなのに、感謝の言葉もなく、その言いぐさは何ですか!」と、それっきりサポート打ち切りになってしまいました。

なぜそんなことになったのか、妻と何日も話し合い、いかに自分が失礼な態度をとったのかを反省するに至りました。そのときのことは、その後の和解まで含めて拙著『産後が始まった! 夫による、産後のリアル妻レポート』(KADOKAWA)に詳しく書いてありますので興味ある方はご覧いただくとして。

ほかにも、義母との関係が悪くなった例として先輩パパたちのこんなエピソードがあります。

子どもを預けたときのお迎え対応で関係悪化

夫婦ともに外出の用があるときなど、小さい子どもを祖父母に預けるケースがありますよね。

あるパパは、義父母に子どもを預けてお迎えに行った際に、義父母に何の労いもなく、「明日もよろしくお願いします」とだけ言って子どもを連れ帰ったそうです。それに激怒した義父母、妻づてに「もう預かりたくない」と連絡をしてきました。オヨヨです。

夫婦で相談してひとまず祖父母に謝り、事なきを得ました。それ以降、お迎えの際には必ず感謝の言葉を伝えるようにしたそうです。

子どもを預けたときの昼食がもとで関係悪化

小さい子どもを一日祖父母に預けるような場合は、離乳食をはじめとした子どもの昼食を用意して祖父母に渡す夫婦も多いでしょう。ところが、祖父母の昼食にまでは気が回らなかったという失敗談もあります。

赤ちゃんとの留守番を頼まれたある祖母は、赤ちゃんのお世話に付きっきりのため買い物にも行けず料理もできず、お昼ごはんを我慢していたそうです。そこにお迎えに来たパパが、義父母宅に着くなり、コンビニで買ってきた弁当を広げ、「ぼく、お昼まだ食べてないんで、今食べちゃいますね」と言って自分だけ食事をしたそうです。ハイ、義母激怒、さっきと同じ流れです。あじゃぱー。

反省の結果、その後子どもを預ける際には必ず祖父母の食事も準備するようにして、お迎えの際に「お昼を食べる時間はありましたか?」と聞くようにしたそうです。

里帰り先でパパがふんぞり返って関係悪化

里帰り出産の最中に、パパが妻と赤ちゃんに会いに来ることがありますよね。熱心なパパだと、毎週末会いに来て土日をともに過ごすこともあります。パパが、土日だけでも子どものために、と一生懸命育児をする姿はきっと義父母から見ても頼もしいわけですが、そうではなく、 “お客さん的なポジション”で、ほかの人が家事や育児をするのを眺めているだけでは、里帰り先の負担が増えるだけです。

あるパパは、義母から「ほら、パパになったんだから、がんばって練習しなさい」と声をかけてもらったにもかかわらず、「ぼくは里帰りが終わったらできますから」とお断りして、義母の怒りを買ったそうです(当然妻の怒りもね)。時すでにお寿司。

こうなったらもう、反省したことを認めてもらうために、必死に育児する姿を見せるしかありませんね。

義父母との付き合い方、パパの3ヶ条

ぼくと先輩パパたちのエピソードから言えることは、総じて「義父母への感謝の気持ちがない」こと、言い換えると、「義父母の大変さを理解しようとしていない」ということになります。

もちろん、義父母は孫をかわいく思ってぼくらに協力してくれているという面もありますが、それだけで何でも許されるわけではありません。「祖父母だから手伝ってもらって当然」という気持ちでいれば、ぼくの例のように見放されてしまうことだってあります。そして、「子どもと遊ぶ」という言い方をよくしますが、面倒を見る方はとても遊び気分でできるものではありません。小さな命を預かる、責任感・緊張感の伴う任務です。

皆さんには義父母と良好な関係を築き、子育ての味方を大切にしてほしいので、ぜひ覚えておいてください。それは、「義父母は自分たちの代わりにやってくれている」ということです。

本来ぼくらがやるべきことを「手伝って」くれているんですから、孫の顔見たさというよりも、「ぼくたち夫婦だけでは大変だろうと思って、がんばってくれているんだ」という気持ちを忘れないようにしましょう。

その上で、ぼくたちパパが心掛けなければいけないことを、自戒を込めて書いておきますね!

①義父母は妻任せではいけない

「義父母への連絡は妻がやればいい、自分は関係ない」というのは、ぼくらが陥りがちな誤りです。確かに、妻に任せておいた方が一見ラクなんですよね、何事も。でも、上で紹介したような義父母への感謝・労いの言葉がないパパほど、連絡役をすべて妻に任せがちです。そうすると何をするのもすべて妻を一度経由しないといけなくて、ぼくらがラクする分妻の負担が増えています。祖父母がぼくら夫婦の代わりに家事や育児をこなしてくれている以上、連絡役に妻も夫もありません。大事なお願いや感謝の言葉をぼくらが発信するのは、当然の役目です。

②お願い事は内容をきちんと伝える

里帰り出産の失敗例によくあるのが、「せっかく里帰りしたのに、期待したサポートを十分にしてもらえなかった」とか、「望んでいないことまでされてしまった」というものです。この原因は、何をしてほしいかが伝わっていなかった、の一言に付きます。事前に「どんなサポートをしてほしいか」「パパができることは何か」を、祖父母に伝えなくてはいけません。里帰りだけでなく、子どもを預ける際もそうです。何時に戻るのか、何時に食事するのか、お昼寝はどうするのかなど、祖父母にサポートしてもらいたいことをきちんと伝えないと、祖父母もどうしたらいいのかわかりません。これを夫婦で先に話し合っておけば、ぼくたちパパも義父母が手伝ってくれることの大変さが具体的にイメージでき、自然と感謝の気持ちがわきます。

③何よりもまず、感謝の言葉

感謝の気持ちを、ときにはお土産だったり、食事に誘ったりという形で示すのは祖父母にとってもありがたいことだと思います。でも、毎回のようにそれではぼくらも大変だし、祖父母も気を遣ってしまいます。ですから、何よりもまずは、こまめに感謝を伝えることです。子どもがお話しできるくらいの年齢であれば、何かの際に、「この間、おばあちゃんと●●して遊んで楽しかったって言っていました」とか「お義父さんに●●を教えてもらったって自慢していました」など子どもの言葉として義父母に伝えるのも喜ばれます。

義父母の助けなしに共働きが成り立たない渡邊家

今回は祖父母との関係、特に義父母との付き合い方について考えてみました。共働き夫婦にとって祖父母はもっとも身近でもっとも頼れる存在です。我が家も、急な仕事が入って子どもを見てもらったり、妻が体調を崩したときに義母に手伝いに来てもらったり、里帰りしたり、産後のヘルプに来てもらったりと、幾度となくその手を借りて、もはや同居家族同然といっても過言ではありません。

そして、そのことに甘えてしまったり、お礼を忘れてしまったりして、関係性が悪くなってしまうこともありました。何度も痛い目に遭っています。でも、義母の助けなしに我が家の共働きは成り立ちません。困ったら義母にお願いしよう、という心の保険にもさせてもらっています。

共働きで育児を回すには、味方を増やすこと。そして、味方を大切にすること。ワーパパたる者、それを怠ってはいけません。義父母との関係を良好に保つカギは、ぼくたちパパが握っています。夏休みを利用して義父母の家に遊びに行く皆さんも、そうでない皆さんも、ぜひ日頃の感謝を伝えて、義父母との関係を強化しておきましょう。今年の夏休みの宿題です!

今回のまとめ

義父母への感謝と労いを欠かさないワーパパであろう!

(文:渡邊大地、イラスト:村澤 綾香、編集:マイナビ子育て編集部)

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※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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