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2021年11月04日 17:50 更新

赤ちゃんはいつからパンケーキOK? 注意点とおすすめレシピ【管理栄養士監修】

おうちでできる手軽な手作りおやつの定番、パンケーキ。色々なアレンジもでき、大人にも子どもにも人気ですよね。離乳期の赤ちゃんはパンケーキを食べられるのでしょうか? 食べ進め方や注意点のほか、アレルギー対応のレシピや手づかみレシピなどもご紹介します。

赤ちゃんはパンケーキをいつから食べられる?

パンケーキ

アレンジがきくパンケーキは、生地に野菜を練り込んだり、外出するときに持って行ったりして、離乳食にもうまく取り入れたいですね。赤ちゃんにいつから与えても大丈夫なのでしょうか? 

9ヶ月頃からが一般的

赤ちゃんがパンケーキを食べられるようになるのは、9ヶ月頃(離乳食の後期に入る頃)が1つの目安となります。赤ちゃんの場合は、使用する材料になるべく添加物が少ないものを選ぶほうが安心です。

ホットケーキミックスを使ってもよい?

ホットケーキミックスは、ホットケーキ(パンケーキ)が簡単に焼けるようにあらかじめ、小麦粉・砂糖・ベーキングパウダーなどの粉末を合わせた粉です。卵を使わなくても、ミックス粉と水、牛乳やミルクだけでも作ることができるので、食べたいときにすぐに作れて便利ですね。

ただし、赤ちゃん用としては、あまり頻繁に使いすぎないように気を付けましょう。市販のホットケーキミックスやパンケーキ用のミックス粉には砂糖が多く含まれていて、甘みが強いからです。

市販のホットケーキミックスを使わず、小麦粉、砂糖、卵、牛乳、ベーキングパウダーをそれぞれ用意しても作ることができます。砂糖の量を調整できるほか、ベーキングパウダーの種類を選べるという利点があります(※)。

あるいは、最近では赤ちゃん用のパンケーキの素なども売られていますので、そうしたものを活用するのもいいですね。

なお、離乳食でのホットケーキミックスの使い方について、詳しくはこちらの記事もご覧ください。
▶離乳食のホットケーキミックスはいつから?後期・完了期レシピ


※ベーキングパウダーには食品添加物としてアルミニウムが含まれているものがあります。小児の場合にはアルミニウムを多く摂取することに注意が必要です。詳しくは厚生労働省による情報をご覧ください。
参照▶厚生労働省:アルミニウムに関する情報

徐々に量を増やしていきましょう

甘みのあるパンケーキはたくさん食べたい赤ちゃんもいます。しかし、はじめは少量で様子を見ながら食べさせて、徐々に量を増やしていきましょう。

おやつをたくさん食べてしまうと、次の離乳食が食べられなくなることもあるので、食べさせる時間や量にも気を付けて与えてください。

パンケーキを食べさせる際の注意点

手づかみしやすい小ぶりのパンケーキ

手づかみ食べもしやすいパンケーキは離乳食でも活躍しそうですが、赤ちゃんに食べさせるにあたって、押さえておきたい注意点があります。

アレルギーには細心の注意を

パンケーキの材料には、主に小麦粉・牛乳・卵といったアレルギーを起こしやすい「特定原材料7品目」に含まれる食材が使われています。初めてパンケーキを食べさせるときは、パンケーキに含まれる食材にアレルギーがないことを確認してから与えましょう

赤ちゃんのアレルギーについて、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
▶【医師監修】赤ちゃんが食物アレルギー反応を起こす原因と症状

また、大人ははちみつをかけて食べることがありますが、乳児ボツリヌス症を引き起こすリスクがあるため、1歳未満の赤ちゃんに、はちみつを与えないようにしましょう[*1]。

しっかり中まで加熱して

パンケーキを焼く

パンケーキの生焼けには注意が必要です。竹串や爪楊枝で中心を刺して、トロトロの生地がついてこないことを確認しましょう。生地がついてくる場合は再度しっかり加熱をします。小麦粉には細菌が潜んでいる可能性があるため、必ず加熱による殺菌が必要です[*2]。

また、卵を生地に使用している場合、卵にしっかりと火が通っていないとアレルギーも心配です。生卵や半熟卵はよりアレルゲンになりやすいためです。その意味でも、パンケーキを焼くときはしっかりと加熱をしましょう。

関連記事▶離乳食の卵の進め方!量は?卵白はいつから?
関連記事▶離乳食で全卵を使うときに覚えておきたいこと!全卵を使ったおすすめレシピや注意点も

食べやすいサイズにして与える

パンケーキを赤ちゃんに与えるときは、そのままではなく食べやすいサイズに切りましょう。かたまりを飲み込んでしまうと、のどに詰まらせる危険があります。赤ちゃんが食べているときには、一度にたくさん口の中に入れたり、丸呑みしたりしていないか、気をつけて見てあげてください。

パンケーキを大きく焼いて3~4cmくらいのスティック状に切ったり、小判型に焼いてあげると、赤ちゃんが手に持ってかじって食べることもできます。

食べるときは水分も一緒に用意してくださいね。そして、赤ちゃんが食べ終わるまで見守りましょう。

やけどしないように冷ましてから与える

焼きたてのパンケーキは熱く、やけどをしてしまう危険があります。赤ちゃんに食べさせるときは、人肌くらいに冷ますようにしてください。赤ちゃんは手で持って食べることもあるので、実際に触って確認しましょう。

パンケーキの冷凍保存の方法

たくさん作ったパンケーキ

パンケーキはまとめて作ったら冷凍保存ができます。冷凍するときのポイントをお伝えします。

1枚ずつラップで包んで冷凍

パンケーキを保存するときは、中心までしっかりと熱を通して焼いたものを冷凍するようにしましょう。その際、1枚ずつに分けるのがポイントです。まとめて包んで冷凍してしまうと、パンケーキ同士がくっついてしまい、食べるときに1枚ずつ取り出せなくなることがあります。

また、水分を逃がさず、パンケーキのふわふわ感を保つためには、焼きたての熱いうちに耐熱用のラップに包み、粗熱が取れたら冷凍用の保存袋に入れて冷凍するとよいでしょう。こうすると電子レンジで解凍してもふわふわ感がでるのでおすすめです。

■解凍するとき

冷凍庫から出したてのものを電子レンジ(600W)で50~60秒加熱します。まだ冷たいときは、10秒ずつ様子を見ながら加熱するといいでしょう。

生地の状態で冷蔵保存してもいい?

生地をたくさん作ってしまった場合も、すぐに全量を焼き切ったうえで、食べない分を冷凍します。余った生地をいったん冷蔵保存し、あとで焼きたくなることもありますが、それはおすすめできません。中に含まれるベーキングパウダーの作用が弱まって、ふっくら焼きあがらない恐れがあります。

離乳完了期から!おすすめパンケーキレシピ

大人と一緒に赤ちゃんも食べられるおすすめのレシピです。大人は、甘みが欲しければ赤ちゃんの分を焼いた後に生地に砂糖を加えるか、ジャムやメープルシロップなどをかけてアレンジしてみてくださいね。

アレルギーも安心!卵、小麦粉不使用ふわふわパンケーキ

パンケーキを焼く

■材料(作りやすい分量)
・米粉 100g
・ベーキングパウダー(アルミフリー) 小さじ1
・砂糖 大さじ1
・絹ごし豆腐 50g
・豆乳 50cc
・油 少々

■作り方
① ボウルに絹ごし豆腐を入れ、つぶしてなめらかにする
② 油以外の材料全てを①に入れ、よく混ぜる
③ 熱したフライパンに油を薄く塗り、②の生地を流す。中心まで火が通り、両面がきつね色になるまで焼く

おやつにも!手づかみOKなプチパンケーキ

手づかみOKなプチパンケーキ
(画像はイメージです)

■材料(作りやすい分量)
・薄力粉 100g
・ベーキングパウダー(アルミフリー) 小さじ1
・卵 1個
・牛乳 40cc
・砂糖 大さじ1
・油 少々

■作り方
① 卵を割りほぐし、牛乳と混ぜ合わせる
② 小麦粉とベーキングパウダーを一緒にふるい、①に加え、砂糖も加えてよく混ぜる
③ 熱したフライパンに薄く油を塗り、スプーンを使って②の生地をフライパンに流し、両面がきつね色になるまで焼く

みんな大好きバナナパンケーキ

バナナパンケーキ
(画像はイメージです)

■材料(作りやすい分量)
・薄力粉 100g
・ベーキングパウダー(アルミフリー) 小さじ1
・バナナ(できれば完熟) 中1本
・卵 1個
・豆乳 100cc

■作り方
① ビニール袋にバナナを入れてつぶし、卵も加えてよく混ぜ合わせる
② ①に薄力粉、ベーキングパウダー、豆乳を加え、袋に空気を入れた状態で口を縛る。全体がひとかたまりになるまで袋を上下に振る
③ 熱したフライパンに薄く油を塗り、袋の端を少し切って、生地をフライパンに流す
④ 中心まで火が通り、両面がきつね色になるまで焼く

栄養満点の野菜パンケーキ

野菜のパンケーキ
(画像はイメージです)

■材料(作りやすい分量)
・薄力粉 100g
・ベーキングパウダー(アルミフリー) 小さじ1
・卵 1個
・にんじん(すりおろし) 30g
・小松菜(茹でて刻む)10g
・豆乳 30cc
・油 少々

■作り方
① ボウルに卵を割りほぐし、油以外の材料を加えてよく混ぜる
② 熱したフライパンに薄く油を塗り、①の生地を流す
③ 中心まで火が通り、両面がきつね色になるまで焼く

まとめ

パンケーキを食べる子ども

パンケーキを作る際は、小麦粉以外に米粉を使ったり、野菜や豆腐を加えて食事系パンケーキなどにアレンジしてみるのもいいですね。家族で同じものを食べることで、赤ちゃんに自分で食べる楽しみを教えてあげることもできますので、ご家族一緒に楽しんでみてください。

(文:三浦真由美 先生/監修:川口由美子 先生)

※画像はイメージです

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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