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【医師監修】妊活中に実践しておきたい! ブライダルチェック・貧血対策など5つの準備

【医師監修】妊活中に実践しておきたい! ブライダルチェック・貧血対策など5つの準備

妊娠前にしておけばよかった……そんな後悔をしないように、妊活中にやっておきたい5つの準備をまとめました。スムーズな妊娠のために、ママと赤ちゃんの健康のために、おすすめの方法です。


この記事の監修ドクター
 産婦人科医 加藤智子 先生
浜松医科大学医学部医学科卒業、社会医療法人財団新和会八千代病院勤務 産婦人科医長を経て、医療法人聖俊会樋口病院女性外来科・健診センター勤務。
日本産科婦人科学会(専門医)、日本医師会認定産業医、健康スポーツ医、日本抗加齢医学会(専門医)、NPO法人女性と加齢のヘルスケア学会(更年期カウンセラー)、日本産婦人科内視鏡学会、日本女性心身医学会、検診マンモグラフィ読影認定医、女医+(じょいぷらす)所属。

妊娠前の準備① ブライダルチェック

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ブライダルチェックとは、結婚を控える男女を対象とした検診のこと。結婚前に受けておきたい項目が多く含まれています。女性を対象としたブライダルチェックは、HIVやクラミジアなどの性感染症や、子宮頸がん・子宮筋腫、卵巣腫瘍など、妊娠や出産に影響を及ぼす女性特有の病気をチェックする目的で行います。実際に行う検査内容は、医療施設や受ける人が選択するオプションによって異なります。

結婚前に妊娠力をチェック

ブライダルチェックで行われる検査内容は、妊娠・出産に関連した内容になっているのが一般的です。具体的には、おりもの検査、卵巣や子宮の超音波チェック、子宮頸がん検査、性感染症検査、一般診察、一般血液検査などが行われます。

普段、生理不順、月経周期の乱れ、生理痛がひどい、などといった症状がある方はもちろん、これまでに定期的な婦人科検診を受けていない方はブライダルチェックを受けておくことをおすすめします。

男性のブライダルチェックも

「女性のみ」というイメージがあるブライダルチェックですが、実は男性向けのブライダルチェックも存在します。不妊症は男性側の原因が24%、女性側の原因が41%、男性・女性両方の原因が24%、原因不明が11%と言われているので、やはりカップルで受けておくと安心です。

男性向けのブライダルチェックとしては、精液・精子検査、性感染症検査、陰嚢などの超音波検査(精巣の状態の確認)などが行われます。

妊娠前の準備② 貧血対策

妊娠中は貧血に悩まされる妊婦さんが少なくありません。「妊婦貧血」という名称を聞いたことがある方もいるかも。妊娠前から対策をしておきたいものです。

妊娠すると貧血が悪化する?

妊娠初期は赤ちゃんはそれほど大きくありませんが、赤ちゃんや胎盤では、目まぐるしく細胞分裂や増殖が繰り返されています。妊娠中には、より多くのエネルギー・栄養素が必要になります。

胎児の成長に伴って、お母さんの体を流れる血液の量も増えていきます。しかし血液の量の増加に対して、血中の赤血球の中のヘモグロビンの濃度が高くないと、相対的に血液が薄くなり、貧血となるのです。

貧血の対策法

貧血予防に重要な2大栄養素「鉄」と「葉酸」を不足しないように摂取してください。

1日の「鉄」の必要量は、成人女性で1日12mg、妊娠後期・授乳期では1日20mgと言われています。また、「葉酸」の必要量は、妊娠していない女性の場合1日240μgとされているのに対して、妊娠初期では1日640μg、妊娠中~後期には1日440μgです。なお、赤ちゃんの「神経管閉鎖障害」のリスク低減のため、妊娠を計画している女性や妊娠の可能性のある女性は、妊娠1ヶ月以上前から妊娠3ヶ月まで、通常の食事で1日240mg、それに加えて400μgの葉酸をサプリメントなどで補うことが推奨されています。

さらに「ビタミンC」は葉酸や、鉄の吸収を助けるため、一緒に摂っておきたいビタミンです。また、「ビタミンB群」は葉酸の働きを助けてくれるため、やはり一緒に摂取することがおすすめです。

【医師監修】妊婦の鉄分補給に役立つ6つの栄養素とは?

https://woman.mynavi.jp/kosodate/articles/149

妊娠すると、どんどん変わっていく自分の身体。大きくなっていくお腹を眺める幸福感と共に、妊娠前は経験しなかったマイナートラブルに戸惑いを感じることも多いでしょう。貧血もその1つ。妊娠すると貧血症状が出る場合が多いですが、たかが貧血……と侮らず、しっかり対策をとっていきましょう。

妊娠前の準備③ 予防接種

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妊娠中に感染症にかかると、赤ちゃんの発育に重大な影響を及ぼす可能性があります。過去に予防接種を受けていて、体内に「抗体」が存在すると、概ね感染を防ぐことができます。しかし、世代や地域などによっては、特定の予防接種を受けていない方も少なくありません。女性のみならず、可能であればパートナーの男性や、周囲の方々も抗体の有無を確認し、予防接種を受けることが望ましいです。

子供の頃にどんな予防接種を受けましたか

麻疹(はしか)、おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)、水疱瘡(みずぼうそう)、風疹(ふうしん)。これらの感染症はいずれも予防接種で、概ね予防することが可能です。しかし予防接種を受けておらず、妊娠中に感染してしまうと、赤ちゃんに影響が出る恐れもあります。

例えば、妊娠中に麻疹(はしか)にかかってしまうと、早産や流産の原因となります。また、妊娠20週頃までに、妊婦が風疹(ふうしん)に感染してしまうと、胎児の「先天性風疹症候群」につながる可能性があると言われています。こちらは、赤ちゃんの心臓や、目、耳などに障害が発生する症候群です。

過去の予防接種歴の確認と、受けていない場合には抗体の有無を確認し、抗体がない場合には妊娠前にワクチンを接種することの大切さは、少しずつ認知されてきています。ワクチンによっては接種後一定期間妊娠できない期間が発生しますので余裕を持って検討してください。自治体によっては、妊娠希望の女性で、予防接種の費用を補助する動きも出ています。

成人男性も予防接種が必要?

平成28年度の感染症流行予測調査によると、30代後半~50代男性の5人に1人は、風疹の免疫を持っていないという結果が出ました。また、20代~30代前半の男性は10人に1人が風疹の免疫を持っていないという結果でした。

男性が風疹にかかった場合、家族や周りに妊婦がいる場合、風疹をうつしてしまうことにもつながります。すると、その赤ちゃんが先天性風疹症候群となって生まれる可能性も出てきてしまいます。今まで風疹の予防接種を受けたことがない成人男性は接種をすることが望ましいのです。

妊娠前の準備④ むし歯治療

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妊娠中でも、むし歯治療を行うことは可能です。しかし、赤ちゃんへの影響を考えると不安を感じてしまうかもしれません。むし歯の自覚がある方は、もちろん妊娠前に治療することが望ましいです。自覚症状がない方も、妊娠中は口腔内環境が変化するため悪化する方がいます。チェックのために歯科を受診してみると良いでしょう。

歯の違和感……妊娠前に治療してみては?

歯に黒ずみなどが見え、痛みや違和感を感じる場合にはむし歯の可能性があります。初期のむし歯では、自覚症状がないことが多いのですが、歯に違和感を感じるということはむし歯がある程度進行した状態である可能性があります。

「歯周病を有する方は、そうでない方に比べて早産のリスクが最大7倍にまで高くなる」との報告もあります。むし歯予防だけでなく、歯周病予防も兼ねて、妊娠前から歯科検診を受け、口腔環境を整えておくようにしましょう。

妊娠中のむし歯治療の不安な点

妊娠中のむし歯治療の不安な点には、以下の3つがあります。

・レントゲン
撮影時に浴びるエックス線が、胎児に何らかの影響与えてしまうと不安に感じる方は少なくないかもしれません。ただし歯科治療のために使用されるレントゲンは線量が少なく、赤ちゃんに対して影響はないとされています。そのため、不安に感じることはありません。妊娠中の方は、レントゲンを受ける前に、妊娠していることを伝えるようにしてください。

・麻酔
むし歯治療で行われる局所麻酔程度の量では、赤ちゃんにほとんど影響はないとされています。特に器官形成期を過ぎた、妊娠中期(妊娠安定期)以降の局所麻酔使用では、心配は不要です。

・抗生物質などの薬
むし歯治療では、炎症や腫れに対して抗生物質等が処方されるケースがあります。抗生物質のみならず、妊娠中の薬(医薬品)の内服は、胎児に影響を与える可能性があります。

妊娠中は薬を飲まずに済むに越したことはありませんが、妊娠中であることを伝えて処方された薬であれば、基本的に服用しても問題はありません。痛み止めなどの薬を使いたいと感じたときには、医師・薬剤師に相談したうえで使用しましょう。

妊娠前の準備⑤ 体力づくり

妊娠を望むなら、妊活中から自分の体に関心を持ち、適度な運動をして健康的な体づくりを心がけましょう。運動をすることで自律神経が整ったり、血行がよくなったりすると、ホルモンバランスも整ってきます。妊活中だけではなく、すべての人にも当てはまりますが、普段の生活に取り入れやすい運動は「ウォーキング」。「仕事の帰りに1駅か2駅分歩く」「休日に夫と公園を散歩する」といった事は無理なく続けることができるのでおすすめです。

まとめ

妊活中に是非実践しておきたいオススメの5つのポイントをご紹介しました。妊活時だけでなく普段の生活でも同じようにやっておきたい準備や、妊活のタイミングのみに必要となる準備もあります。知識としては知っていても、案外忘れてしまいがちです。これを機に見直してみてはいかがでしょうか。

※この記事は 医療校閲・医師の再監修を経た上で、マイナビウーマン子育て編集部が加筆・修正し掲載しました(2018.07.30)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

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