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2024年06月13日 11:36 更新

14歳年下の相手と再婚、43歳での妊活「もっと早く知りたかった、と正直後悔していることはあります」新山千春さんインタビュー【4】

昨年、14歳年下の一般男性との再婚を発表した新山千春さん。現在は妊活中であることも公表しています。長女・もあさんは今年で成人に。43歳の今、もう一度赤ちゃんを産んで育てたいという率直な想いを話してくれました。

「もっと早く知っていれば……」と後悔したこと

ーー新山さんは現在、妊活中であることを公表しています。

新山千春(以下、新山) 結婚を決めたとき、正直、年齢的にも授かる保証はないと思いましたし、いまもどうなるかはわからない状況ではありますが、自分たちが望むことにチャレンジしてみることで、将来的な後悔が減るんじゃないかと思いました。「できることをいまやろう」という感じですね。
 妊活していることを発信しようと思ったのは、芸能人という立場の人間が当事者として発信することで、不妊治療をされている方たちが少しでもチャレンジしやすい環境になるようなお手伝いができれば、と思ったからです。

ーー反響はありましたか?

新山 SNSのDMやメッセージでもいろいろな声をいただきましたが、不妊治療はやはりお金もかかりますし、働きながらの治療で悩む方も多いと感じました。
 私はいまの旦那さんとは38歳で出会って、5年交際して結婚したのですが、そこで初めて不妊治療について調べたんですね。今は不妊治療も保険適用の対象となること、でも適用回数には上限があって、治療開始時点の女性の年齢が40歳未満の場合は最大6回まで、40歳以上43歳未満の場合は最大3回までだということを知りました。
 ああ、もっと早く調べておけば良かった……と正直後悔しました。

ーー知っていれば、もっと早く結婚を選択したと思いますか。

新山 そうだったかもしれません。私と同じような後悔をしている方も、きっといると思います。だから私にできることは、自分がした後悔を、ほかの方がしないで済むように、情報を発信していくことだなと今は思っています。
 最近は晩婚化の傾向も強いですし、女性も自分の仕事の基盤がある程度安定してから子育てしたいと考える方も増えていると思うので、そういう方たちにもっと細かい情報が届いたらいいなと思います。

不妊治療と仕事の両立に、葛藤も

ーー妊活は女性だけの問題ではなく、夫婦で協力していかなければなりませんが、新山さんのパートナーはどんなふうにかかわっていますか?

新山 彼は私に対して「子どもがほしい」というプレッシャーをかけることは一切ないです。今も基本的にはアメリカで仕事をしているので別居婚ですが、日本にいるときは「一緒に病院に行こう」と言ってくれています。ふたりでスケジュールを共有しているので、私が注射を打つ時期も把握していて、彼も妊活を自分ごととして捉えてくれていると感じます。
 私は排卵を促す注射を打つと、やっぱり気持ち悪さや疲れやすさ、だるさがあったり、お腹や脚が腫れたりという症状が出てしまうのですが、スタイリストさんが天才的なので、脚を出さない服や痩せて見える服を考えてくださったり、メイクさんも上手にカバーしてくださって、仕事に支障が出ないように協力してくれています。

ーー体調が優れないと、仕事との両立はやはり大変ですよね。

新山 そうですね。今は、負担がかかるロケなどについては、申し訳ないんですが「環境が整ったときにやらせてください」という感じにして、事務所も理解してくれています。ただ、仕事に制限をかけることへの葛藤も、ないと言えば嘘になります。

ーー40代は仕事の楽しさが実感できる時期でもありますもんね。

新山 仕事を制限しなければいけないことが心苦しく、「妊活のこと、言わない方が良かったかな」と思ってしまうこともあるんです。でも、自分が発信することで少しでも妊活をする方の力になりたい気持ちのほうが大きかったので、「まずは伝えることが優先だ」と思い、いろいろとバランスをとってやらせていただいています。

夫婦間に必要なものは「お互いへのリスペクト」

ーーもあさんはどんな言葉をかけてくれますか?

新山 妊活していることはもちろん伝えました。もあから深くは聞いてきませんが、注射を打つ期間は私の脚がむくんでいる姿などを見て「がんばってね」などと気遣ってくれて、優しさを感じます。

ーーほんとうに優しいですね。

新山 親バカですが、人の痛みについて繊細に感じとれる部分がある子だなと思っています。

ーー最後に、再婚という決断をした新山さんに、夫婦関係を良好に保ち続けるためにはどんなことが必要だと思うかをうかがいたいです。

新山 いまの旦那さんとは交際開始から5年が経って、最初のころは会う前にリップを塗り直していたけど、いまはリップも塗っていないし、家にいればひどい格好だし、そのままの自分を見せちゃっています。
 そんななかでも、お互いへのリスペクトの気持ちは大切にしています。旦那さんの「今日も大変だった、疲れたよ」の言葉に「私も今日の撮影が大変だった」と言いたくなるときもありますが、受け止めて「一日おつかれさま」と言える、心に余裕のある妻になれたらと思っています。お互いに思いやりをもって気遣う気持ちを、これからも大切にし続けることが必要なのではないかなと、私は考えています。

新山千春さん/タレント

1981年1月14日生まれ、青森県出身。第20回ホリプロタレントスカウトキャラバンの審査員特別賞の受賞をきっかけに芸能界入りし、1996年公開映画『お日柄もよくご愁傷さま』で女優デビュー。タレントとして活動する傍ら、2012年には連続テレビ小説『カーネーション』(NHK)にも出演するなどさまざまなドラマや映画で活躍。近年は『水曜日のダウンタウン』(TBS系)にドッキリの仕掛け人として出演したことも話題に。2006年に長女を出産し、その後シングルに。2023年、マッチングアプリで知り合った14歳年下の一般男性との再婚を報告した。

(撮影:松野葉子 取材・文:有山千春)

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