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働く人を応援したい「サポートキャリ」。ルミネ 大出友美さんの働き方

#働くわたしの選択肢

太田 冴

「バリキャリ」「ゆるキャリ」……女性の働き方って、本当にこの2つだけなの? 100人いれば100通りの働き方がある。一般企業で働く女性にインタビューし、会社の内側や彼女の働き方を通して、読者に新しい働き方「○○キャリ」の選択肢を贈る連載です。

取材・文:太田冴
撮影:洞澤佐智子
編集:照井絵梨奈/マイナビウーマン編集部

今回訪れたのは株式会社ルミネ。そう、あのルミネです。

ルミネカードはもちろん保有、お得なアプリ「ONE LUMINE」ではゴールドランク(おっと、散財額がバレてしまう……)というルミネヘビーユーザーの私は、取材できると聞いて大興奮。

ルミネの本社ってどんな感じ? そもそもルミネの社員さんって、普段どこでどんなお仕事をしているの? そんな疑問をぶつけるべく、行って参りました。

出迎えてくださったのは、営業本部事業推進部の大出友美さん。柔らかな物腰で、笑顔で丁寧にお話をしてくださる大出さんとの会話は、まさにルミネでお買い物をする時に感じる心地良さそのもの。

そんな大出さん、実は最近ルミネで新サービス「Luminers(ルミナーズ)」を立ち上げたのだそう。一体どんなサービスなのでしょうか? 詳しくお話を聞いてきました!

“貸して終わり”じゃない。ルミネがサービス向上を目指すワケ

太田
突然ですが私、ルミネ大好きなんです! コスメも洋服も、ルミネで買いまくってます。
大出
ありがとうございます! ちなみにどちらの店舗によく行かれるのですか?
太田
有楽町店です。
大出
嬉しい! 実は私、有楽町店の開業を担当したんです。
太田
そうなんですか?
大出
入社してすぐ大宮店に配属されたのですが、その後異動になり、2011年の有楽町店開業に携わっていました。
太田
店舗ではどのようなことをされていたのですか?
大出

主にショップ運営のサポートを行っていました。担当フロアのショップに対し、売上アップや顧客化のためのデータ分析や施策の提案などです。

ルミネはルミネ自体がショップを持って営業しているわけではなく、出店者様にスペースを提供して成り立っています。出店者様のパートナーとして、より良い店舗づくりが実現できるように、という視点でサポートを行っているんです。

太田
なるほど。場所を貸して終わり、というわけではないんですね。
大出
はい。ルミネは出店者様と一緒になってショップを盛り上げていく、ということにとても力を入れている会社。そのためにショップスタッフの営業支援にも注力していて、ルミネ主催の営業研修も行っているんですよ。
太田
研修まで! すごく手厚くサポートをしているんですね。
大出

私は有楽町店開業の後に本社の営業部に異動になったのですが、まさにそこで「ルミネスト大会」という接客のロールプレイングコンテストや、ショップスタッフ向けの研修を担当していました。

お買い物は、ただ物を買うだけではなくひとつの“体験”。ルミネでのお買い物を、お客様にとってより良い体験にしていただくために、出店者様と一丸となってサービス向上に取り組んでいるんです。

太田
たしかに、ルミネでお買い物しているとき、いつもハッピーな気分で過ごせている気がします。それでついつい買い過ぎちゃうんですが……。
大出
嬉しいです(笑)!

社長秘書業務の傍ら、新サービスを立ち上げ

太田
現在は新規事業の立ち上げを担っているとか。
大出
そうなんです。今年4月に「Luminers(ルミナーズ)」という新サービスを立ち上げました。
太田
どんなサービスなんですか?
大出
一言でいうと、ルミネ勤務経験者と出店者様を繋げるジョブマッチングサービスです。過去にルミネで勤務した経験がある人と、人手を求めているルミネの出店者様とを繋げて、ショップ店員の多様な働き方の実現とショップの人手不足の解消という、二つの課題を同時に解決することを狙いとしているんです。
太田
なるほど。どうしてそのサービスを大出さんが立ち上げることになったのですか?
大出
2018年に社内公募の事業創出プロジェクトに手を挙げたことから始まりました。当時は社長秘書として働いていたのですが、そこであることに気づきを得て、このサービスを思いつきました。
太田
気づき、というと?
大出

私はこれまで現場の支援を中心にキャリアを重ねてきたので、現場の課題は肌で感じているつもりでした。それは、ルミネで働く人はたくさんいる一方で、辞めてしまう人も多いということ。

もちろん辞める理由は様々で、大学生だった方が就職のタイミングで辞めていったり、ご家庭の都合で引っ越しをして辞めざるを得なかったりと、それ自体は仕方のないことばかり。

ただ、せっかくショップスタッフの方々に研修をしてルミネで働く上での様々なスキルを身につけていただいても、それを生かす場がなくなってしまうのはもったいないと思っていたんです。

太田
たしかに、スタッフの方にとってもルミネにとってももったいない気がします。
大出

一方でショップ側は、というと、深刻な人手不足に悩んでいるようでした。社長秘書として働いていると、出店企業の経営者の方のお話を聞く機会が多くあったのですが、皆さん口を揃えて「ショップスタッフの人員が足りない」とおっしゃっていたのです。

これから人口が減っていく中で、どのようにサービスレベルを上げていけばよいのか、と悩む声を聞いて「これは!」と思いました。過去にルミネで働いた経験のある人と出店者様を繋げれば、双方の課題を解決できるのでは、と思い浮かんだんです。

太田
なるほど。それで、公募プロジェクトで立案されたわけですね。それにしても、社長秘書業務との両立は大変だったのではないですか?
大出
たしかに、バタバタはしていましたね(笑)。秘書業務は社長のスケジュールに合わせて動くことが基本ですから、まとまった時間を取ることが難しいんです。来客対応などをしながら合間を見て打ち合わせをして……という感じでしたので、マルチタスク力が試されていたように思います。

太田
そのマルチタスク力、どうやって身につけたのですか?
大出
私だけではなく、ルミネの社員は皆そういった力があるのかもしれません。というのも、私のように社内横断的なプロジェクトに参加している人がとっても多いんです。本来の所属先の仕事だけでなく、別の案件を抱えながら仕事をする、というのは割と慣れた働き方なんですよ。
太田
すごい! そういった環境だからこそ様々なアイデアが生まれるのかもしれないですね。ただ、アイデアが思い浮かんだとしても、実際に新規事業を立ち上げるとなると、かなり難しそうです。
大出

おっしゃる通り、初めてのことなのでかなり戸惑いました。そもそも「事業の立ち上げってどうやるんだっけ?」というところから分からなかったので、新規事業立ち上げのノウハウ本を読んで、一から勉強しました。

原案が通ってからは外部のコンサルティング会社の方にもプロジェクトに入っていただき、社内のサポートメンバーも迎えて、とても心強く進めることができましたね。

太田
一から勉強して形にするって、すごいことだと思います。しかも、サービスの内容がまさに現場スタッフとショップ経営者という双方の課題を知っている大出さんのキャリアだからこそ浮かんだアイデアだな、と。
大出
たまたまこういうキャリアになっただけですが、こうして新規事業を立ち上げることで課題解決に役立てると思うと、いろいろな部署で経験を積んできて良かったなぁと改めて思います。

モチベーションは「応援することが好きだから」

太田
それにしても、エネルギッシュに挑戦を続けている大出さん。そのモチベーションは、どこからくるのですか?
大出
私の場合、働く人を応援することが好きなんだと思います。
太田
というと?
大出

これまでのキャリアを振り返ってみると、どれも「応援」が軸にあると思っています。現場で働いていた頃は出店者様の支援を行っていましたし、営業部ではショップスタッフの研修や営業支援、秘書業務では社長のサポートを行っていました。

自分が関わったことで、働く人たちが生き生きと仕事をしてくれているのを見るとすごく嬉しいんです。逆に、自分自身がショップで販売をするとなると、そこまで頑張れないかも……。

太田
そうなんですか?
大出
やっぱり、サポートする方が好きなんです。自分が成果を残すよりは、ショップスタッフの皆さんがより営業しやすくなるように、出店者様の本来の魅力がより伝わるように支援したい。それが私のやりたいことだし、得意なことなんだと思うんです。
太田
どの仕事・どの職場でも、支援や応援があってこそ成り立っていますもんね。
大出
これからも、働く人をハッピーにできるように取り組んでいきたいですね。まずは新サービス「Luminers」を軌道にのせて、ルミネで働いてきて良かった、ルミネに出店して良かった、と思ってくださる方が一人でも増えるように頑張りたいです。

Information

「Luminers(ルミナーズ)」はルミネ・ニュウマンでの勤務経験があるスタッフと、ルミネ・ニュウマンの出店者をつなぎ、単日・短時間の仕事でマッチングさせる、新しいジョブマッチングコミュニティです。接客や販売の仕事を短時間から可能にし、スキル経験を活かし、“好き”を仕事にする人が増えることで、ショップや既存のスタッフの負担を軽減。多様化する現代の働き方や生き方を応援し、働く人とショップの幸せがお客さまの幸せを呼ぶサービスを実現します。

公式サイト:https://www.lumine.ne.jp/luminers/

※この記事は2021年08月20日に公開されたものです

太田 冴

ライター/平成元年生まれ。舞台、韓国ドラマ、俳優、アイドルグループ、コスメなどを幅広く愛する雑食オタク。ジェンダー・ダイバーシティマネジメント・メンタルヘルスなどの社会問題にも関心あり。30歳で大学院に入学し、学び直しをしました。

●note:https://note.com/sae8320

●Twitter:https://twitter.com/sae8320

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