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コラム アイテム

無印Tシャツから6cmヒールまで。私の偏愛ファッションアイテム

前田紀至子

誰にも共感してもらえなくてもいい。わたしが好きならそれでいい。自分の人生を満たしてくれる「偏愛」について、女性たちが自由に語り明かす特集【わたしを満たす偏愛】。

自分にとって理想のワードローブを完成させることは、容易いことではない。

自分に合うものやほしいものを探しては「思い描いていたものと少しちがうかも」と落胆したり、「こんなにもぴったりだなんてきっと運命にちがいない」と浮かれたり、一喜一憂し続けては今日に至っている。

ファッションという分野におけるこれまでの出会いの中で、「偏愛」と呼ぶに値する私のマイフェイバリットなアイテムをいくつか紹介したいと思います。

太番手天竺編みクルーネック半袖Tシャツ〈無印良品〉

半袖の白いTシャツが私のスタイルに欠かせないアイテムとなったのはいつからだっただろうか。

少し気取りたい日の〈ジェームス・パース〉や、体のシルエットを美しく見せたい日の〈ハンロ〉など、日々ありとあらゆるブランドの白いTシャツを試しているものの、一年を通して一等よく手を伸ばすのは、〈無印良品〉の太番手天竺編みクルーネック半袖Tシャツ、いわゆる「ポケT」だと思う。

同じような価格帯の手ごろなTシャツの中でも、シルエットに無駄がなくて、少し厚手でかたい生地感は着るたびにピンとくる。だからこそ、サイズ別に揃えてはデニムに合わせて1枚で着たり、スカートの中に軽くインしてみたり、スウェットの下に着て首元から少しだけ覗かせたりとさまざまな着方が工夫できるし、それがまた愉しい。

クリーンな白さが損なわれる前に買い換えるのが鉄則だから、無印良品週間になるたび何着か買っては入れ替えるのがお約束。

そういえばいつかのボーイフレンドが、Tシャツの生地に触れたときに「触り心地が気持ちいい」と褒めてくれたのも、いい思い出。

レディ デイトジャスト〈ロレックス〉

大学入学のお祝いに両親がくれた〈ロレックス〉のレディ デイトジャスト。当時の私はこの時計を、そしてロレックスをこんなにも偏愛するようになるなんて少しも想像していなかった。

まるで牡蠣のごとく強力な防水性を誇る「オイスターケース」や自動巻き機構の「オイスター・パーペチュアル機能」、そしてこの時計の名でもある0時を迎えると同時に日付が一瞬で変わる「デイトジャスト機能」といった、〈ロレックス〉の三大発明の搭載や、常に最上級の品質を求めるブランドとしての徹底ぶり。

そういったものを語らずとも、洗練を極めたジュビリーブレス、3針のそれぞれの幅や長さのバランス、3時の位置にあるデイト表示など何もかもが見れば見るほど惚れ惚れせずにはいられない。

時々「いつも着けているロレックスの品番を教えてください」と聞かれることがある。残念ながら、私が着けている26mmはディスコンティニュードとなってしまったけれど、28mmや31mmも今っぽくて素敵だと思うし、ステンレススチールタイプはもちろんのこと、イエローゴールドやエバーローズゴールドとのコンビであるロレゾール、あるいはブレスレット感覚で粋に着けたい無垢タイプも、そう遠くない未来手に入れておきたいというのが素直な気持ち。

マーロウ〈レペット〉

私のシュークローゼットの大半を占めているのは、ダンスシューズブランドとして知られる〈レペット〉の靴。これは決して大げさに言っているわけではなく、本当の話で、なんなら手持ちの靴はすべて〈レペット〉でもいいかもしれないと思ったことも一度や二度ではない。

フランス出身の女優・ブリジット バルドーが愛用していたことで知られている定番バレエシューズのサンドリオンから、シーズンごとの限定アイテムまで、私の足元は大抵〈レペット〉だと思ってもらってまちがいない。

特にこれだけは譲れないとこだわってしまうのが、レペットの6cmヒール。足を入れるやいなや足首やふくらはぎが引き締まって、理想的な脚のラインになる。それなのに不思議と足が痛くならず、一日中何kmでも歩けてしまう。

ことに新しく発売されたマーロウは、ダンスブランドとしての矜持を感じさせられる並々ならぬこだわりで、履き心地はこれまでの6センチヒールのものよりさらに(!)よくなっていて、デザイン自体も〈レペット〉らしい品性と研ぎ澄まされたモダンさを兼ね備えたプレーンなパンプス。少し値段は張るけれど、オンオフ問わずに足元を完璧にしてくれる、フランス本国でもっとも売れているというパーフェクトな一足。

偏愛アイテムが、私の愉快な人生を作る

Tシャツも時計も靴も、どれも同じようにとても身近で、すごく大切。この3つのアイテムに限らず、自分にとって必要なものをジャッジして傍に置くということが日々のストレス軽減に、ひいては快適で愉快な人生に繋がっていくはずだと私は思っている。

これ以外の偏愛も、またいつかどこかで。

(前田紀至子)

>特集「わたしを満たす偏愛」

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