お使いのOS・ブラウザでは、本サイトを適切に閲覧できない可能性があります。最新のブラウザをご利用ください。

昼休みが3時間? おむつはしない? 意外と知らないカンボジアの驚き事情6つ

カンボジア遺跡探訪など最近海外旅行先として人気上昇中のカンボジア。駐在の日本人もここ数年増加しています。そのカンボジアに実際住んでみて、日本ではなかなかできない楽しみ方や、カンボジアの人独特の生活習慣があることを発見しました。特にこれはおもしろい!と思ったことを6つ紹介していきます。

 

★オーダーメイドでFashion!

市場では安価な既製服がたくさん売られていますが、カンボジア人は仕事用も含めて、ちょっとフォーマルな場に着る服はオーダーメイドしています。まず雑誌などを参考に自分の欲しいデザインを決めて、地元市場の生地コーナーで気に入った生地を購入します。それから、生地とデザインを街中のテイラー(いたるところにあります)に持って行き、注文するだけ。たいていその場で採寸してくれて、注文が混んでいなければ一週間くらいで完成します。縫製にかかる値段も、日本では考えられないくらい安いのが特徴。そして服だけでなく、実はジュエリーや靴だってお手ごろ価格でオーダーメイドが可能なのです。私が地元のジュエラーに作ってもらった指輪は、今でも色々な人が褒めてくれる自慢の一品です。

★お昼休みはのんびり、リフレッシュ

私がいた職場では、昼休みが3時間ありました。朝は7時半が始業時間で、11時半にはお昼休み。そして午後は2時半から5時半まで。この長いお昼休みは、日中の気温が高い国ならではのリフレッシュの時間です。カンボジアの人々は一日の活動開始時間が早く、朝4時の薄暗いうちから起きて、お昼休みが始まる頃には一日も半分以上過ぎている感覚です。ほとんどの人が自宅に戻って昼食をとります。昼食の後はしばらくお昼寝し、起きたらシャワーを浴びて、心も体もリフレッシュ。さっぱりと服も着替えて午後の仕事にとりかかります。日本ではこんな贅沢なお昼休みはできませんが、仕事から完全に時間を切り離してリフレッシュするところは、日頃からストレスの多い日本もぜひ参考にしてもらいたいです。

★披露宴は途中退席可

カンボジアでは、雨季が終わる頃から誰々が結婚するという話をよく聞くようになります。やはり乾季のほうが出席者も助かるからでしょう。伝統的なやり方では一週間かかるところを、昨今は3日程度で済ませるのが主流です。なかでもハイライトは披露宴で、日本のように冗長な挨拶はほとんどなく、生バンドの演奏するカンボジア歌謡曲に合わせて参列者が踊ったりします。会場到着時刻もまちまちで、開始午後4時半と書いてあってもたいてい8時くらいまでは人が来るのです。ご祝儀の支払いは到着時でなく、会場を去る前に無記名の封筒に入れて渡します。そして、披露宴はなんと、途中退席可。人がそろったテーブルから順に食事が運ばれ、一通り食べて飲んだら三々五々会場を後にします。日本の披露宴と比べると拍子抜けですが、気楽に出入りできるのも参列者からすると助かりますね。

★冷めたごはんの方がおいしい

日本と同様にカンボジアの主食はお米。でも「おいしいごはん」がどんなものかは少し違うようです。なぜかというと、カンボジアでは「炊きたてあつあつのごはん」が「おいしい」という感覚はないようなのです。ですので、白いごはんが出されるときには、釜から直接、ではなく別の入れ物に入って冷まされています。例えばメコン川でとれた魚の干物は、国を離れたカンボジア人が皆故郷の味として懐かしむ食べ物ですが、これは「朝炊いたごはんで夕食にする」のがパーフェクトなのだそうです。女子の皆さん、実は冷えたごはんの方が「難消化性デンプン」の働きでダイエット効果が高いことをご存知でしょうか。そういう点では、意外と理にかなっているのかもしれません。

★赤ちゃんにおむつはいらない?

一般的な家庭では、赤ちゃんはおむつというものをはきません。最近はスーパーマーケットなどで紙おむつが手に入るとはいえ、まだまだ庶民には高価です。ちょっと郊外に出ると、素っ裸で外をハイハイしている赤ちゃんをよく見かけたりします。私の大家さんのお孫さん(男の子)は、家の中で身に付けているのは上に着るシャツだけ。おもらしすると、「あららー」なんて言いながら床を拭いておしまいです。赤ちゃんがご飯(ミルクや離乳食)を食べているときにだけ、もしやの放尿に備えて空の牛乳ビンでおちんちんのところにあてるのです。でもこの方が、おむつを付けるよりは、トレーニング効果が高いという説もあるそうです。

★畑の生き物は貴重なタンパク源

カンボジアではいたるところで、スナック菓子を売るスタンドを見かけます。中でも特に目を引くのは、昆虫類を油で揚げた食べ物。その昆虫とは、コオロギ、タガメ、ゲンゴロウ、アリ、そしてクモ(しかもタランチュラ)などなど。たらいに山積みになっている虫の姿揚げは、一瞬ぎょっとしますが、こちらの人にとっては、畑の周りに住む生き物も貴重なタンパク源なのです。学校や仕事帰りにおやつ代わりに買うのだそう。私はアリを、卵とねぎで炒めたお料理を食べたことがあります。味は、わりとあっさりめ。もちろん、無理して食べる必要はないですが、所変われば食材も変わる、ということです。

以上のように、カンボジアに住んでいろいろ体験すると、驚くこともあれば面白いこともあります。当初はなんだか変に思うことでも、彼らの生活習慣がわかってくれば妙に合理的なことだったりします。そして、郷に入っては郷に従えで、彼らと同じくやってみると、「なあんだ、これで全然OK!」となってくるのです。国はどこであれ、これが海外生活の醍醐味なのかもしれません。

(風蓮/studio woofoo)

※この記事は2014年10月29日に公開されたものです

SHARE