【助産師解説】縦抱きOK?新生児の正しい抱き方、コツと注意チェック項目

【助産師解説】縦抱きOK?新生児の正しい抱き方、コツと注意チェック項目

新生児の赤ちゃんの上手な抱き方について、抱っこの種類別に助産師が紹介します。やっと生まれた宝物のような赤ちゃん。小さく繊細な姿に、抱っこするのがドキドキ!というママも多いでしょう。上手に抱くコツと注意点を知り、安全な抱っこを心がけましょう。


新生児の上手な抱き方は?横抱き・縦抱きの正しい方法とコツ

生まれたての赤ちゃんは、とっても小さくてやわらか。首も腰も据わらずふにゃふにゃしているので、少し力を入れただけでも傷つけてしまいそう……と、おっかなびっくりになってしまいますよね。初産では、なおさらです。でも、大丈夫。コツさえつかめば、誰でも上手に抱っこすることができます。正しい抱っこの方法でリラックスして抱いてあげましょう。

新生児抱っこの基本!横抱きの正しい方法とコツ、注意点

まずは、寝ている状態から赤ちゃんを抱きあげ、横抱きする手順と方法について説明します。注意点もしっかりチェックしてください。

1) 寝ている赤ちゃんの頭の下に手をさし入れる
頭を支える方の手を、赤ちゃんの頭の下にそっとさし入れます。このとき、頭だけでなく、首から頭にかけてしっかり支えるようにしましょう。

2) お尻の下に反対の手をさし入れる
次に、頭を支える手と反対の手でお尻を支えます。横からさし入れてもいいですが、お股の間からさし入れて支えると、より安定感が増します。

3) 全体をしっかり支えたら、ゆっくり抱き上げる
安定しているのを確認したら、ママの体を赤ちゃんにできるだけ近づけ、赤ちゃんがびっくりしないようゆっくり抱きあげましょう。「抱っこしようね~」などと声をかけると、赤ちゃんが安心しやすいです。

4) 頭を腕の内側に乗せ、胸に引き寄せて完成
抱きあげたら、赤ちゃんを胸の前に引き寄せます。
そのまま、頭を支えている方の腕の肘あたりに赤ちゃんの頭がくるようにずらし、ママの体に密着させるようにして抱きます。赤ちゃんが落ち着くよう、腕全体で抱っこしてあげましょう。このとき、お股の間で支えていた手をぐるっと回してお尻の外側から背中にかけて支えてあげると、より安定します。

ポイント・注意点
比較的楽な抱き方ではありますが、それでも長時間続けていると疲れたり肩が凝ったりしてくるものです。そこで、できるだけ疲れにくい方法とコツについてもご紹介しましょう。

疲れを軽減するには、赤ちゃんのお尻が抱っこする人のおへそぐらいの高さに来るようにするといいでしょう。そして、お尻から腰にかけてなめらかにカーブするよう、赤ちゃんの上体が少し高くなるようにして、赤ちゃんを自分の方へ抱き寄せるようにすると、腕だけでなく全身で支えるような感じになるので、肩や腕への負担も減って疲れを感じにくくなります。

首据わり前でもOK!新生児期の縦抱き方法と注意点

首が据わる前までは横抱きしかできないと思いがちですが、首と頭さえしっかり支えてあげれば縦抱きもできます。授乳後のげっぷをさせるのに楽な抱き方ですし、横抱きで腕が疲れたときにも使えるので、抱き方のコツを知っておくと何かと便利でしょう。

(1)頭とお尻の下に手をさし入れて支える

横抱きと同じ要領で、赤ちゃんの首と頭、お尻を支えます。ただ、横抱きのとき赤ちゃんの横(腕側)から手をさし入れたとしたら、縦抱きの際は赤ちゃんの足元に立ち、できるだけまっすぐさし入れるようにすると抱き上げるときに楽です。また、横抱きのとき以上に、首と頭をしっかり支えるよう意識しましょう。

(2)ゆっくり抱きあげる

ママの体を赤ちゃんに近づけ、そのまま一緒に体を起こすようにしてゆっくり抱きあげます。横抱き同様、声をかけながら抱き上げると、なおいいですね。

(3)胸に抱きよせ、お尻を腕に乗せたら完成

首と頭をしっかり支えながら、ママと赤ちゃんの顔が向き合うようにして胸元に抱き寄せます。お股を支えていた手を赤ちゃんの後ろにまわし、腕にお尻を乗せて安定させましょう。

横抱きと同じように、抱き寄せるようにし、抱く人の肩に赤ちゃんの顔がきて、ややもたれるように抱っこすると、安定するのでママへの負担が少なくなります。

腕を換える、抱き下ろすときの方法とチェックポイント

腕が疲れてきたときや授乳姿勢を変える際に、左右の腕をスムーズに抱き換える方法と、抱き下ろす際の基本やコツについても知っておきましょう。特に、腕を換えるときは注意しながら行わないと赤ちゃんを落としてしまう危険性があるので、手順とコツをしっかり把握しておくことが大切です。

左右の抱き換えのやり方とチェックポイント

1) お尻を支えていた手で首と頭を支える
赤ちゃんの頭を支えている腕側の手でお尻もしっかり支え、安定したことを確認したら、お尻を支えていた反対側の手を離して首元に持っていき支えます。

2) お尻を中心にしてゆっくり回す
お尻を軸にして、首と頭をしっかり支えながら赤ちゃんをゆっくりと反対側へ回します。このとき、赤ちゃんのお尻はママの体にしっかりつけておきましょう。

3) 反対の腕に頭を乗せ、抱き寄せたら完成
赤ちゃんの頭が反対の腕にたどり着いたら、肘が頭にくるようにずらして抱き寄せ、お尻と背中もしっかり支えて安定させます。

抱き下ろすときの基本とコツ、注意点

抱き下ろすときの基本は、お尻→背中→頭の順に下ろしていくこと。全身を一度に下ろそうとしたり、頭側から下ろすと赤ちゃんがびっくりして目覚めてしまったり、危険な場合もありますので注意しましょう。

これを踏まえたうえで、抱き下ろすときの具体的な手順を見ていきましょう。

(1)頭を手のひらにずらす

腕の内側で支えていた頭を、手のひらまでずらします。腕に乗せたまま下ろすと、高低差が大きくガクンとなってしまうので、赤ちゃんが起きやすくなってしまいます。

(2)お尻を支えている手を股の間に入れる

体の外側からお尻と背中を支えていた手を、お股の間に持っていきます。要は、抱きあげるときと逆の手順で進めていくと考えましょう。

(3)お尻から背中、頭の順番でゆっくり下ろしていく

ママの体をできるだけ赤ちゃんに近づけたまま、赤ちゃんをお尻→背中→頭の順番にゆっくりと下ろしていきます。このとき、ママは腰を曲げるのではなく、ひざを曲げるようにして全身を使ってやさしく下ろすようにしましょう。

(4)支えていた手をさし抜く

完全に下ろしきり、赤ちゃんが寝ている(安心している)ことを確認したら、支えていた手をゆっくりとさし抜きます。

たくさん抱っこしてもいい?抱っこの効果と抱き癖につい

あまり抱っこしすぎると抱き癖がつく、という話を耳にすることがありますが、これは本当なのでしょうか? 抱き癖が気になって、赤ちゃんが求めるたびに抱っこしてあげてもいいのかと迷うママもいるはずです。

そこで、最後に抱き癖というのは本当にあるのか、抱っこはどれぐらいしてあげてもいいのか、という点についてお話させていただきます。

赤ちゃんは抱っこが大好き

そもそも、赤ちゃんは抱っこが大好き。実際に、大泣きしていても抱っこしてあやしてあげると泣きやんだり、機嫌がよくなることが多いですよね。これは、赤ちゃんは抱っこされることでママの心臓の音を聞いて安心したり、胸に抱き寄せられて体が安定するためと言われています。

どんなときに抱っこすればいい?

赤ちゃんが泣いたとき、まず試すのは抱っこであやす方法でしょう。

でも、泣く頻度は赤ちゃんによって違います。赤ちゃんが泣いたからといって、毎回急いで抱き上げなくてはいけないわけではありません。「どうしたのかな~もうすぐ行くよ~」などと声をかけつつ、多少待ってもらってもいいでしょう。

逆に、あまり泣かない赤ちゃんだからといって、抱っこが必要ないことはありません。授乳の後にげっぷ出しがてらゆったりと抱っこしたり、おむつ替えの後に「きれいになって気持ちがいいね」と声をかけながらやさしく抱っこしたり、たくさんスキンシップをはかってくださいね。

抱き癖は心配しなくてもいい?

以前は抱っこをしすぎると抱き癖がつくとのマイナス的な考え方がありましたが、最近はその心配はないとの考えが主流となっています。

抱っこを求めることが多くなるかもしれませんが、それは困ったことでも、問題視するようなことでもありません。

抱っこをしたがるのは健全に発達している証拠とも言えるので、心配せずにたくさん抱いてあげましょう。

まとめ

生まれたばかりの赤ちゃんは、まだ腰も首も据わらず、ふにゃふにゃでやわらかいもの。上手に抱っこできないと傷つけてしまうのでは…と最初はとまどうこともあるでしょうが、ママの恐怖心は赤ちゃんにも伝わるもの。

おっかなびっくりでは赤ちゃんも不安になってしまいます。

コツさえつかめば誰でも上手に抱っこできるので、基本の抱き方や姿勢を知り、自信を持って抱っこしてあげましょう。抱っこによるスキンシップは赤ちゃんの心身に多くの効果をもたらすこともわかっています。

たくさんの触れ合いの中で、楽しく成長を促してあげましょう。

この記事の解説助産師
佐藤 裕子先生
日本赤十字社助産師学校卒業後、大学病院の総合周産期母子医療センターで10年勤務。現在は助産院マタニティハウスSATOにて、妊娠から出産、産後のトータルケアを担っています。「日々ママや赤ちゃんに寄り添い、笑顔になってくれるのが何よりのやりがいです 」

(文・構成:マイナビ子育て編集部、監修・解説:佐藤裕子先生)

※画像はイメージです

※この記事は、マイナビ子育て編集部の企画編集により制作し、助産師の監修を経た上で掲載しました

※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます

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