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2023年01月31日 21:05 更新

「うなぎ」と「あなご」の違いとは?大人なら知っておきたい見た目以外の違いも徹底比較!

「うなぎ」と「あなご」の違い、わかりますか? うなぎが高騰してあなごを代用品にすることもある昨今。見た目での両者の違いのほか、調べていくと味や栄養価、歴史にも違いがあることがわかりました。大人なら常識として知っておきたい「うなぎ」と「あなご」の違いを紹介します。

「うなぎ」と「あなご」の違いは?

Lazy dummy

「うなぎ」と「あなご」を比較した時、どちらともウナギ目に分類されている生物です。しかし、見た目には大きく4つの違いがあります。

1.色

うなぎとあなごを見た時に一番わかりやすいのが色でしょう。

うなぎ……黒に近い灰色
あなご……薄茶色。黄色が入った黄土色っぽいあなごもある

見た目から、うなぎとあなごを判断する人は多いです。

2.模様

模様にも違いがあります。

うなぎ……腹部が黄色に近い白になっている
あなご……体全体に薄い斑点模様がある

うなぎよりあなごの方が色が薄く、斑点模様がある点が特徴です。

3.尾びれの形

うなぎとあなごでは、尾びれにも違いがあります。

うなぎ……丸みがある
あなご……尖っている

4.あごの形

あごの形にも違いがあります。

うなぎ……下あごが出ている
あなご……上あごが出ている

「うなぎ」と「あなご」で見分けやすいのは、色。

黒っぽい色のうなぎ、茶色や黄色が混ざった薄い色のあなご

ほかにも、尾びれの丸み、斑点の有無、あごの形を全体的に見て、「うなぎ」か「あなご」かを区別するといいでしょう。

ほかにもある「うなぎ」と「あなご」の違い

出典: https://www.photo-ac.com

「うなぎ」と「あなご」には、ほかにも違いがあります。

生態が違う

「うなぎ」も「あなご」も、どちらもウナギ目です。しかし、「科」や「属」は違います。

うなぎ……ウナギ目ウナギ科ウナギ属
あなご……ウナギ目アナゴ科黒アナゴ属

味が違う

2つを食べ比べると、味の違いは歴然です。

・うなぎ……脂身が多く「こってり」とした味わい
・あなご……うなぎに比べると脂身が少ないため「さっぱり」とした味わい

どちらも甘いたれをつけて、調理方法は「焼く・蒸す」といった加熱調理をすることが多いです。うなぎ専門店では、うなぎの刺身を提供する店もあり、脂がのってとろけるようなのだとか。うなぎとあなごの味の違いは、食べる人の味の好みによっても感じ方が変わってきます。食べ比べをしても面白いですね。

栄養の違い

うなぎとあなごの違いは、栄養価の違いもあります。これが味の違いにもつながります。

うなぎ……脂質はあなごの約2倍。ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンD、ビタミンEなどが豊富
あなご……うなぎに比べて脂質は少なめ。ナトリウムやカリウムが豊富

ビタミンAはうなぎ2400μgに対してあなごは500μg。うなぎは栄養価が高く夏バテ防止に使われますが、その理由が栄養価の違いからもわかります。あなごと比較しても、栄養価が高く、食べるだけで精がつきそうです。

うなぎの歴史とあなごの歴史

出典: https://www.photo-ac.com

うなぎの歴史、あなごの歴史を見ても、それぞれが違った歴史を歩んでいることがわかります。

うなぎの歴史

日本では、約5000年前の縄文時代からうなぎが食べられていました。

縄文時代に食べられていたことがわかった理由は、貝塚から、縄文人が食べていたと思われるうなぎの骨が見つかったから。

また、万葉集にも登場。大伴家持が「うなぎは夏痩せによいので召し上がりなさい」という意味のうなぎの歌を詠んでいます。

「石麻呂に われ物申す 夏痩に 良しといふ物そ 鰻取り食せ」


このように、奈良時代から、夏バテ対策としてうなぎが食べられていたことがわかります。

あなごの歴史

うなぎと比較して、あなごの歴史はよくわかっていない部分もあります。

江戸前寿司の普及とともに、あなごの需要も増えてきたのではないかという言い伝えがある一方で、それ以前から食べられていたのではないかという説も。また、江戸時代・文政期に編まれた安芸国広島藩の地誌『芸藩通史(げいはんつうし)』にも、あなごの記述が登場します。

うなぎと比較すると、あなごはいつから食べられるようになったかは定かではないものの、江戸時代には親しまれていたようですね。

うなぎの歴史は古く、奈良時代。万葉集の歌人、大伴家持にも夏バテに効果があると詠まれていたうなぎ
それに対して、あなごは、いつから食べられてきたのかは正確にはわからない点が多いものの、江戸時代には食べられていたとの一説もあります。

まとめ

「うなぎ」と「あなご」は似ているようで、実は見た目も中身も違う生き物です。

・見た目では色、模様、尾びれ、あごと4つの違いがある
・生体、味、栄養価の違いもある
・うなぎは約5000年前の縄文時代から食べられ、奈良時代には夏バテに効果的だとされていた


知っているようでいて、大人もなかなか知らない「うなぎ」と「あなご」の違い。両者の違いを知っておけば、会話のきっかけになったり、親子で学びを深めるよい機会になりますね。


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