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2023年05月02日 12:04 更新

鶯色(うぐいすいろ)とは?~日本の伝統色 Japanese Traditional Colors~

鶯色(うぐいすいろ)とは、ややくすんだ暗い黄緑色のこと。日本の伝統色である【鶯色】にどのような由来があって、どのように愛されてきたのか、子どもにそのまま教えてあげられるよう、やさしい言葉で解説します。海外の方に英語で説明できるよう、英語での解説も紹介しています。

【鶯色】とは?

ウグイス

鶯色とは、ややくすんだ暗い黄緑色のことです。

色の名前       鶯 色      
読み方 うぐいすいろ uguisu-iro
英語 greenish brown,olive green
WEBカラーコード #838b0d
CMYK C=23/M=0/Y=90/K=50
RGB R=131/G=139/B=13
※色は環境等により見え方が異なります。各種カラーコードは絶対のものではなく、あくまで参考値です。

【鶯色】の意味と由来は?

【鶯色】という名前は、春になると「ホーホケキョ」とさえずる小鳥「鶯(うぐいす)」から来ています。

鶯の羽は、木々の間でも体を上手に隠せるよう茶色と黄緑色を合わせたような色です。【鶯色】と聞いて、【萌黄色(もえぎいろ)】のようなあざやかな黄緑を想像する人も多いのですが、もしかしたら鶯よりも明るい羽の色の鳥「メジロ」と勘違いしているかもしれません。また、和菓子の「うぐいすあん」「うぐいすもち」の軽やかで明るい緑色を想像してしまう人もいるかもしれませんね。

【鶯色】は、江戸時代に生まれた伝統色の中では比較的新しい色です。当時は茶系や灰色系が流行色であったため、鶯色をもっと茶色くした【鶯茶(うぐいすちゃ)】の方が人気でした。そのため、【鶯色】が、【鶯茶】を指す言葉として人々に使われるよこともあったようです。

江戸時代も現代も、本来の色とは離れた色としてイメージされてしまうことが多い【鶯色】。でも明治時代後期には、くすんだ黄緑色としての【鶯色】が大流行。多くの人がおしゃれに取り入れたそうですよ。

【鶯色】に合う色は?


鶯 色
 うぐいすいろ 


黄金色
 おうごんいろ 

【鶯色】は、同じ緑色系の【抹茶色】【苔色】の中間色のような色。派手過ぎず落ち着いた色合いなので、明るい暖色系と合わせてみるとよいでしょう。

黄系の【黄金色(おうごんいろ・こがねいろ)】や、【蒲公英色(たんぽぽいろ)】との組み合わせは、お互いを引き立て合う暖かな色合いに。灰色も入った桃色系の【灰桜】と合わせると、梅と鶯を思わせる春っぽい配色になります。

A traditional Japanese color "鶯色 uguisu" is...

A traditional Japanese color "鶯 Uguisu -means Japanese bush warbler-" comes from a small bird, which chirps "Ho-ho-ke-kyo" in spring.

The warbler's feathers are a combination of brown and yellowish-green so that it can hide itself well among the trees. Many Japanese people imagine a bright yellow-green color like "萌黄 moegi" when they hear the word "鶯 uguisu," but they may be mistaken for white-eye family of birds with lighter colored feathers than the warbler. Some people may also imagine the light and bright green color of the Japanese sweets "uguisu-an" and "uguisu-mochi".

A color "鶯 Uguisu” is a relatively new color among the traditional colors born in the Edo period. At that time, brownish and grayish colors were in vogue, so "鶯茶 uguisu-cha," a more brownish version of "鶯 Uguisu” , was more popular. Therefore, "鶯 Uguisu” came to be used by people to refer to "鶯茶 uguisu-cha".

Both in the Edo period and today, a color "鶯 Uguisu” is often imagined as a color that is far from its original color. However, in the late Meiji era (1868-1912), the color "鶯 Uguisu” became very popular. It is said that many people adopted the warbler color in a fashionable way.

まとめ

日本で古くから愛されてきた【鶯色】。春を告げる鳥・鶯の鳴き声が聞こえてきたら、鶯色についてお話してみてはいかがでしょうか。お散歩をしながら、木にとまっている鶯を探してみてもいいかもしれませんね。

(マイナビ子育て編集部)

参考文献
・『色名がわかる辞典』(講談社)
・『366日 日本の美しい色』(三才ブックス)
・『くらしを彩る 日本の伝統色事典』(マイナビ)

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