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2023年02月15日 14:11 更新

小豆色とは?~日本の伝統色 Japanese Traditional Colors~

【小豆色(あずきいろ)】とは、小豆の実の色に由来するくすんだ黄みの赤色のこと。日本の伝統色である【小豆色】にどのような由来があって、どのように愛されてきたのか、子どもにそのまま教えてあげられるよう、やさしい言葉で解説します。海外の方に英語で説明できるよう、英語での解説も紹介しています。

【小豆色】とは?

枡に入った小豆

小豆色とは、赤小豆の実の色のような、くすんで黄みがかった赤のことです。

色の名前       小豆色      
読み方 あずきいろ Azuki-Iro
英語 reddish brown
WEBカラーコード #a0564d
CMYK C=0/M=60/Y=45/K=45
RGB R=160/G=86/B=77
※色は環境等により見え方が異なります。各種カラーコードは絶対のものではなく、あくまで参考値です。

【小豆色】の意味と由来は?

【小豆色】は植物の小豆の実の色で、くすんで黄みがかった赤色のことを言います。小豆の原産国は東アジアで、日本には中国を経由して伝わりました。実を煮て「あんこ」や「ようかん」など食用として用いられたほか、お手玉や枕の中に入れたりと古くから身近なものとして重宝されてきました。さらに、赤は祈願の色とされていて、小豆を入れて炊いた「お赤飯」はお祝い事には欠かせない存在となっています。

このように古代から親しまれていた小豆ですが、色名となったのは江戸時代から。着物の表地などにも使われて、庶民から人気があったようです。

【小豆色】に合う色は?


小豆色
 あずきいろ 


朽葉色
 くちばいろ 

【小豆色】に合う色のひとつに【朽葉色(くちばいろ)】があります。朽葉色は少しくすんだ赤みがかかった黄色のこと。読んで字のごとく、秋の落ち葉を表す王朝風の伝統色の名前です。【朽葉】は着物の襲(かさね・着物の色の組み合わせのこと)にもあり、秋の襲の代表になっています。

【小豆色】は、暖色系の温かみを感じられる色なので、合わせる色も冷たい感じの色よりは温かな色が合います。【朽葉色】やもう少し濃い【胡桃色(くるみいろ)】など、赤みの入った茶色系統の色と相性がいいでしょう。

A traditional Japanese color "小豆 Azuki" is...

A traditional Japanese color "小豆 Azuki" is the color of azuki beens and is a dull, yellowish red. Azuki beans originated in East Asia, and were introduced to Japan via China. Azuki beans were boiled and used for food such as red bean paste and yokan (sweet bean jelly), and they have also been used to make beanbags and pillows. In addition, red is considered to be a happy color, and "sekihan" (red rice) cooked with Azuki beans has become an essential part of celebrations in Japan.

Although azuki has been popular since ancient times, it was not until the Edo period(1603-1868) that it became a color name. "小豆 Azuki" color was used for the outer fabric of kimonos, making it popular with the common people.

まとめ

小豆は、食べ物としても生活用品としても、古来から日本人にとって、とても身近な存在でした。色としても、とくに江戸時代の庶民にとっては欠かせない色だったようです。なかでも、商人の町だった大阪を中心とする関西圏では赤系統の色が好まれ、【小豆色】は高級感が感じられる色として根強い人気がありました。

現在でも、関西では【小豆色】の電車が走っています。その色には、こうした歴史的背景もあるのですね。

(マイナビ子育て編集部)

参考文献
・『色名がわかる辞典』(講談社)
・『くらしを彩る 日本の伝統色事典』(マイナビ)

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