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2021年11月27日 06:35 更新

親の「よかれ」が逆効果に!? 子どもが食べ物を嫌う理由って?『楽しく食べる子に変わる本』Vol.1

偏食がひどい、座って食べない、少ししか食べないなど、子どもの食事には悩みがつきもの。料理研究家・上田淳子さんの著書『うちの食べてくれない困ったちゃんが楽しく食べる子に変わる本』(日本文芸社)から、今すぐ実践できる毎日の食事のアドバイスを連載形式でご紹介します。

子どもが食べ物を嫌う理由

イラスト:坂木浩子『うちの食べてくれない困ったちゃんが楽しく食べる子に変わる本』(日本文芸社)より

子どもが「食べない理由」は必ずあります。だとしたら、その理由を知りたくなるでしょう。
私の教室にいらっしゃる、子どもの好き嫌いに悩むお母さんたちに聞いたところ、食べたくない主な理由はだいたい次の10項目くらいになりました。

でも、ご安心ください。すべてに解決法はあります。苦手な理由さえわかれば、その原因を排除することで、あっけないほど食べられるようになるものです
野菜の青臭さがイヤなら、ニンニクやバターで香ばしく炒めると食べられるようになります。野菜の筋がイヤなら、くたくたになるまで煮れば大丈夫。つぶつぶした食感がイヤなら、とろみをつけたら食べられるようになります。

ちなみに、ナスの色が怖いといったわが子は、ナスの皮をむいてカレーに入れたときには抵抗なく食べていました。
方法はいろいろあります。
子どもの嫌いな食材を、小さく刻んだり、つぶして混ぜ込んだりしても子どもには案外わかるものです。ならば真っ向勝負でいきましょう。
子どもの「嫌いな理由」を一つひとつクリアしていけば、食べるようになります。つぶす・刻む・隠す以外のアプローチを知ってほしいと思います。

よかれと思ってしたことが......

少しでも食べてほしくて、よかれと思ってしたことが、子どもが気に入らなくて大騒ぎ、という失敗はよくありました。つぶす・刻む・隠す以外のアプローチを考えつかなかった頃のことです。
たとえば春巻き。大きいと食べづらいだろうと思って、一口大に切って出したら、なにが気に入らないのか、ぐずぐずいって食べない。こっちはせっかく手をかけてつくったのだからとイラッとして「いったい、なにが気に入らないの!」といったら、「大きいまま食べたかった!」と泣き叫ぶ息子。「えー、そんなことだったの!」と、大泣きする彼を前に茫然とする私でした。

思い返せば、こんなことばかり。
焼き魚を、そのままでは食べづらいだろうと身をほぐしてやると、「お魚のまんま食べたかった!」
キュウリをスライスしたら、「一本を丸ごと食べたかった!」
熱いスープを冷ましてから出したら、「熱いのをフーフーして食べたかった!」
そのとき思いました。切り方や大きさが変わるだけで、子どもは食べる気がしなくなることもあるのだと。いやはや、なかなか手ごわい。
親も学習しなければならないのだと実感したものです。

まとめ

「嫌い」には理由がある。
その理由を取り除く調理法を知れば、
食べられるようになる。

(上田淳子『うちの食べてくれない困ったちゃんが楽しく食べる子に変わる本』(日本文芸社)より一部抜粋/マイナビ子育て編集部)

書籍『うちの食べてくれない困ったちゃんが楽しく食べる子に変わる本』について

うちの食べてくれない困ったちゃんが楽しく食べる子に変わる本
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「好き嫌いが多い」「食べないで遊んでばかり」「特定のものばかり食べる」など、子どもが食べてくれない悩みはさまざま。
どうにかして食べてもらえるように、試行錯誤を繰り返しているママもいるでしょう。
『うちの食べてくれない困ったちゃんが楽しく食べる子に変わる本』には、そんなお悩み解決のヒントが盛りだくさん。

偏食がひどい双子を育てあげ、ママのための料理教室を開催している料理研究家の著者が、子どもがおいしく食べられる調理のコツや食卓で習慣にしたいことなど、今すぐ実践できるアドバイスを解説しています。

上田淳子さんのプロフィール

神戸市生まれ。辻学園調理技術専門学校の西洋料理研究職員を経て渡欧。スイス、フランスのホテル、レストランなどで料理修業を積む。帰国後、シェフ・パティシエを経て料理研究家として独立。自宅で料理教室を主宰するほか、雑誌、TV、広告などで活躍。そのほか、子どもの「食」を大切にした活動として講習や講演も行なう。著書に『3歳からのおべんとう』『子どもと一緒にお料理しましょ!』『子どもが喜ぶおやつ』(文化出版局)、『この1冊であんしんはじめての離乳食事典』(朝日新聞出版、共著)、『毎日おいしいマリネとフランス仕込みのおそうざい』(日本文芸社)などがある。
  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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