絶対のルールはただひとつ「土日は家族で目いっぱい遊ぶこと!」  皆藤夫妻の場合 #共働き夫婦のセブンルール

絶対のルールはただひとつ「土日は家族で目いっぱい遊ぶこと!」 皆藤夫妻の場合 #共働き夫婦のセブンルール

世の共働き夫婦は、どう家事を分担して、どんな方針で育児をしているんだろう。うまくこなしている夫婦にインタビューして、その秘訣を探りたい。そんな想いから、今回の企画はスタートした。それぞれの家庭のルールやこだわりを7つにまとめ、その夫婦の価値観を紐解いていく。第7回目は5歳と3歳の男の子のがいる皆藤夫妻のお話。


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【左】皆藤稜さん(仮名/46歳/インテリアデザイナー) 【右】皆藤芳美さん(仮名/40歳/グラフィックデザイナー)

友人の紹介で飲み友だちとなり、1年半で結婚。

「初めて会ったときから、『この人の子どもを産みたい』と思いましたもん」と、のろける芳美さんに、照れ笑いの稜さん。現在、5歳と3歳のお子さんがいる今も、出会ったころの新鮮な雰囲気を感じさせるラブラブぶりだ。

山や自然をこよなく愛する稜さんのたっての希望で、4年前に東京から逗子に移住。稜さんはインテリアデザイン関係の会社の代表を務め、コロナ禍をきっかけに事務所を逗子に移転し、家族と過ごす時間を増やしている。

芳美さんは去年から都内企業のインハウスデザイナーとして再就職し、フルタイムで1ヶ月ほぼまるっとリモートワーク中だ。

仕事、家事、育児と目まぐるしい日々を送るはずだが、それでも穏やかな笑顔を向け合う夫妻に、築き上げてきた2人ならではのセブンルールを聞いた。

7ルール-1 忙しいときは完璧主義をあきらめる

芳美さんはもともと完璧主義なところがあるという。母としても完璧を目指し、子どもたちに出す料理は、素材にこだわり、すべて手作りしたもの。毎日の掃除機と雑巾がけも欠かさなかった。

しかし、再就職してからはガラッと変わった。

「忙しすぎて、週3回は食材宅配サービスのミールキットや、スーパーでお惣菜を買ったりしてしのぎ、週末は外食する機会が多くなりました。掃除も、前は洗面台に髪の毛1本でも落ちていたら許せなかったのに、今は何が落ちていても全然気になりません(笑)」(芳美さん)

芳美さんが見せてくれた、食材宅配サービスの商品。「とにかくササっと作れたり、すぐに食卓に出せたりするもの」が毎週3日分レシピ付きで届くので、メニューに悩む時間はここで節約。子どもたちが大好きだというちくわは、冷蔵庫に欠かさないのだそう。

もちろん、葛藤がないわけではない。きちんとしたいという思いはあれど、仕事を始めてからは常に仕事のことが頭から離れなくなってしまったからだ。

「もうね、仕事のときは“全集中、お仕事の呼吸”。でも、そのあとハッと家が汚れているのに気づいて、ひとりでキーキーしちゃうことも最初はよくありました」(芳美さん)

「だから、『自分のためにも、仕事はもう少しセーブしたら?』って言ったこともあったよね」と稜さん。

しかし、いったん始めると「仕事をセーブする」というのはなかなかままならないもの。そこで、「子どもたちにイライラしてしまうよりは」と、手放したのが「家事を完璧にやること」だった。稜さんが事務所を引っ越して自宅で仕事をするようになってからは、家事育児を分担することで、さらに心穏やかでいられるようになった、と芳美さん。

「オーガニックの手料理よりも、家族が笑っていられるほうが大事」。今は心からそう思えるようになったという。

7ルール-2 ガチガチのルールを決めない

山男の稜さんと、若い頃は海外を放浪していた芳美さんは、2人とも自由を愛するタイプ。稜さんにいたっては、結婚したときから「守れない約束はしない」と言い切っていたそう。

芳美さんは稜さんのそういうところも理解して結婚したからこそ、決めごとは極力作らず、家事も「手が空いているほうがやればOK」というスタンスだ。

「決めなくても、私が繁忙期で仕事モードに入っちゃうと家事に手をつけなくなるから、自然に夫がやるようになります。だから今は、家事の分担は半々くらい。先ほどお話したミールキットは、夫が調理することも多いです。買い物をする人と料理をする人が別だと、“あれがない、これがない”となるけど、ミールキットなら必要な食材が届くので夫婦どちらでも作れるのが便利です」(芳美さん)

ミールキットには、手軽さ以外にもメリットを感じているそうだ。

「塩だれを作るメニューがあって、自分で作ったことなかったから勉強になりました。自分たちでは買わない食材が入っていることもあるし、子どもたちも普段食べないものを意外と食べてくれたりしてくれて、発見がありますよ」(稜さん)

お互いの「全集中モード」を察知して、余裕のあるほうが家事をする。そんな、家事における夫婦の「あ、うん」の呼吸ができている。なかなかハードルが高い気がするが、2人ともずっと自宅で仕事をしているからこそ実現できているルールのようだ。

7ルール-3 保育園への送りは夫、お迎えは妻

そんな皆藤家で、唯一、決まっているのがこのルーティン。

「僕は朝に弱いから、外出する予定がないといつまでも寝ちゃう。保育園の送りが1日の始まりの儀式になっているんです」と稜さん。

とはいえ、稜さんは事務所の代表。一般的な会社員のように「出勤時間」という制約がないと特に、子どもたちの朝の支度は長丁場になりがちだ。食事、お着替え、お仕度と、バタバタしたあげく、登園時間を過ぎてしまうこともある。

「遅刻は嫌なのですが、夫がやりたいと言っていることなので、目をつぶるようにしています」と芳美さん。困ったような、でもどこか「ま、仕方ないかな」というような顔でクシャっと笑う。

都内の事務所に出勤していたころの稜さんは、毎晩夜遅くまで仕事をして、帰宅は深夜。保育園への朝の送り時間が、子どもたちとの貴重な触れ合いの時間だったという。忙しい共働き夫婦ほど、皆藤家のように保育園の送迎をお互いに担当するのがいいのかもしれない。そのときだけはママがいない、パパと子どもだけの大切な時間になるからだ。もちろん、逆もしかりである。

7ルール-4 毎晩、家族で乾杯する

夫妻ともに自宅で仕事をするようになってから、毎晩、家族で乾杯するようになったという(子どもたちは麦茶や牛乳)。

「夕飯の前に家族でグラスを鳴らすことが、仕事とプライベートのリセットボタンのような感じ。もうそこから、仕事はしません」(芳美さん)

芳美さんに乾杯のときの写真を見せてもらった。日中バリバリ仕事をこなしていた皆藤夫婦は、この瞬間から2児のパパとママに戻る。

この瞬間を楽しみにすることで、芳美さんは仕事により集中できるようになったそう。稜さんは夜、家族が寝てから仕事をすることもあるが、以前に比べて仕事を終える時間が早くなった。

「年齢を重ねて、まわりの人の仕事の仕方も変わってきた、というのもあります。夜中に仕事をしたり、朝方に連絡してきたり、ということをする人がいなくなって。僕も、長男が生れてから、早く仕事を終わらせて長男をいじくりまわしたいと思うようになりました(笑)。だから今は、日中一生懸命働いて、夕食からは家族の時間を楽しむようにしています」(稜さん)

7ルール-5 毎月1回、家族の写真をプリントする

皆藤夫妻は夜だけでなく、週末も仕事はしないと決めている。稜さん曰く、「家族で過ごせる時間は今しかないから、週末は遊ばないともったいない」。逗子在住のメリットを活かし、週末は海や山に出かけ、家族で思い切り遊んでいる。

そんな貴重な時間を、毎月1回、8枚の写真にプリントするのが芳美さんの楽しみだ。

子どもたちとの日常を切り取った写真の数々。何気ない瞬間が大切な想い出になる。

「アウトドアの写真もあれば、もっと日常的な写真もあります。スマホで撮った写真を8枚選べばプリントされて届くアプリのサービスを使っているので、3分で済みますよ。届いた写真の一部は冷蔵庫に貼って、子どもたちと一緒に『楽しかったね』と振り返ったりしています。写真が折られたり、汚れたりしてしまっても気にしません! 残りは箱に入れて保管しているのですが、子どもの誕生日や、事あるごとに小さいころの写真を出して見せると喜んでくれます」(芳美さん)

思い出を、手元に残る形できちんと積み重ねていく。皆藤家では、家族の記録が確かに刻まれていた。

7ルール-6 【妻】夫の自由行動を応援する

稜さんは筋金入りのアウトドア好き。家族でも楽しむが、ひとりや友人と楽しむこともある。

「山に登る、スノボに行く、飲み会に出る……。夫が何を言ってきても、基本『はいよ!』のひと言で送り出します」と芳美さん。どうしてそこまで快く送り出せるの?

「お互いに、自由を奪われると元気がなくなるタイプなんです。人とのご縁が今の自分たちをカタチ作ってくれていることに感謝しているので、お付き合いも欠かせません。特に個人で仕事をしている夫にとっては、お付き合いが仕事につながることもあります。だから夫の自由時間中は極力私から連絡をせず、本当のひとり時間を楽しんでほしいと思っています。でもさすがに、出産予定日の前日に雪山に行くと言われたときには不機嫌になりましたけどね(笑)」(芳美さん)

なんと、寛大な……! ただ気になったのは、「お互いに」と言っているものの、芳美さんには自由時間がないのでは?

「確かに、子どもたちを置いてひとりで出かけることは、ほぼありません。髪の毛を切りに行くときくらいかな? でも私の場合、一緒に飲みたい一番の相手って、夫なんですよね。だから特に我慢しているわけではないんです」(芳美さん)

これには思わずときめいてしまった。一番一緒に飲みたいのが夫なんて、素敵じゃないですか! 芳美さんに特別な自由時間がなくても大丈夫なのは、日頃から週末に家族で思い切り遊べていることがリフレッシュに繋がっているからかもしれない。

7ルール-7 【夫】自由行動できることに感謝する

稜さんも、芳美さんからの愛に甘えるばかりではない。現地の蕎麦にお菓子やおつまみ、ジュースのほか、味噌やしょう油などの調味料にお酒(ほとんどが数種類!)……ひとりで出かけると、抱えきれないほどのお土産を一度にどっさり買って帰ってくる。ときには、地元で有名な生卵(20個入り!)までお土産として買ってくるというから、驚きだ。

黒部ダムがある立山にスノボに行った際は、ご当地サイダーやリンゴジャム、登山者のピンバッジをお土産に。シャベルスプーンは息子さんたちに(撮影用にご自宅から持ってきてもらったもので、これでもほんの一部!)。

理由は、「家族が喜ぶ顔を見るのがうれしいから」。行かないのではなく、行って、家族への感謝をお土産で示すのが稜さんなりの愛情表現だ。

「旅での満足度がお土産の量に比例します」と、稜さんは笑って答えてくれた。

彼らの7ルールを一言で言うと……?

皆藤夫妻の7ルールのキーワードは、「自由」と「愛情」だ。

お互いに自由を愛しているからこそ、稜さんの「翼をもぐのは嫌だ」という芳美さん。その芳美さんの自由への欲求は、家族で自然の中で過ごす週末と、毎晩、最愛の夫と晩酌をすることで叶えられている。「夫が大好きなんです」と言ってはばからない芳美さんだが、稜さんもそんな芳美さんからの愛情に応えるべく、努力しているはずだ。

「家族皆で仲良く、楽しく過ごせるのが一番」と稜さんは言う。晩酌での夫婦の会話は、子どもたちのことや、「今週末はどうする?」という相談。山や海へと夫妻で思いを巡らせて、最終的には「どっちに行きたい?」と子どもたちに選んでもらう。

両親からの愛情と自然に囲まれ、2人の男の子たちはスクスクと、たくましくもやさしいアウトドアズマンに育っているようだ。

皆藤家のルールは独特で、誰にでも通用するものではないかもしれない。だが、夫婦のルールに「正解」はない。家族が笑顔で、楽しく過ごせていれば、それが答えであるはずだ。

ふと我が家を振り返り、子どもたちが赤ちゃんのころ、「自由がほしい」と思ったことを思い出した。私の場合は、ひとりで趣味に没頭したり、カフェでお茶したりする時間ではなく(それもたまには必要なのだが)、外に仕事に出ることが何よりの「自由」だった。

自由の感じ方ひとつ、リフレッシュのしかたひとつをとっても、人によってまったく違う。相手に必要なものを誰よりも理解し、認め合っていくことが、家事・育児を分担するうえでもっとも重要なのかもしれない。

(取材・文:中島 理恵、撮影:梅沢 香織、イラスト:二階堂 ちはる)

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※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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