“力”は関係ない。『地獄の花園』が教えてくれるOLを楽しむヒント

どこの職場にもありがちな派閥争い。

今までなにかと厄介な派閥争いに巻き込まれた経験がある女性も多いのではないだろうか。

2021年5月21日（金）に公開される映画『地獄の花園』は、真面目に働き、花園のようにも見える華やかなOLの世界の裏で行われている、地獄のような派閥争いの物語。

日本中のOLが抗争を繰り広げる壮大なストーリーが、バカリズムさんのオリジナル脚本で描かれた。

OLの世界は“力”が全て

この映画では、派閥に分かれたヤンキーOLたちが喧嘩によって会社のてっぺんを競い合う。

“拳”の強さではないが、実際に私たちOLも会社の派閥争いに見事勝利し、会社で一番力を持てば空調温度を決める権限が与えられ、コピー用紙の補充もせずにいられる。

そうやって、なんでも自分の思う通りに進むOLライフを存分に楽しむためには、たしかに“力”が必要。

が、この映画を観終わたった後、「力が全てじゃない」そう思った。

主人公・直子を演じたのは永野芽郁さん。中途採用として会社に現れるカリスマヤンキーOL・蘭を演じたのは広瀬アリスさん。

そして、直子の会社で派閥を率いるOLらは菜々緒さん、川栄李奈さん、大島美幸さんが演じている。

他にも、お局“魔王OL”には遠藤憲一さん、“地上最強OL”には小池栄子さんといった、豪華キャストが繰り広げる喧嘩上等空前絶後のOLバトルロワイヤルが幕を開けた。

「普通のOLになりたい」

直子は派閥とは無縁に働く堅気のOL。普通に仕事をして、会社帰りにデパートに寄って、早く終わった日には同僚とご飯を食べて、恋もして……そんなごく普通のOLに憧れていたのである。

だが、直子が勤める会社では、ヤンキーOLたちによって毎日熾烈な派閥争いが行われていた。

やがて直子も巻き込まれることとなってしまうこの戦いが、想像以上の大迫力。普通の会社ではありえないスケールの大きさがまた面白い。

そして、どこかスカッとするド派手なアクションは終始目が離せなかった。

OLライフを楽しむために“力”は関係ない

そんな会社に突如転職してきたのが、カリスマヤンキーOLの蘭だった。蘭は本当に喧嘩が強いが、決して弱い者いじめなどしない優しいヤンキー。ヤンキー漫画に登場する主人公のような存在だった。

そんな蘭の登場で社内の力関係は変化していくのだが、やがて蘭の強さが全国に広がると、直子の会社は他社からも狙われる存在に。

すると、今までは社内でてっぺん争いを繰り広げていたヤンキーOLたちも、結束を深め良き同僚（戦友）へと変わっていく。そんな彼女たちの成長する姿も必見だ。

地上最強のOL争いも決着し、何事も平和が一番。そう思っていたところにやってくる衝撃の展開。さすがバカリズムさん。最後までしっかり笑わせてくれる。

そんなラストを見て思うことは、“OLには力が全てじゃない”ということ。

ぜひ働く女性にはこの映画を観て、OLライフを楽しむヒントを見つけてほしいと思う。

（杉田穂南／マイナビウーマン編集部）

※この記事は2021年05月21日に公開されたものです