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2020年11月30日 16:29 更新

【弁護士監修】W不倫(ダブル不倫)、やっぱりダメ? パターンとリスクを徹底解説

既婚者同士が不倫関係に陥る「W不倫(ダブル不倫)」。互いの立場に共通点が多く、気持ちが盛り上がってしまったり、お互いの家庭を壊す気がない分、長期化して深みにはまってしまうことも多いようです。そのパータンやリスクを弁護士法人丸の内ソレイユ法律事務所の代表弁護士、中里妃沙子先生の取材協力、監修のもと、徹底的に解説します。

W不倫だから相談できる、家のこと、仕事のこと……やっぱりダメですか?

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結婚している者同士の不倫、W不倫(ダブル不倫)。お互いに家庭を壊す気はないからリスクは小さいと勘違いしている人も多いようですが、関係者が多い分、バレたときのリスクも大きいんです。

W不倫(ダブル不倫)とは?

既婚者同士の不倫のことを俗にW不倫といいます。これは法律用語ではないのですが、片側が未婚の場合と区別してこう呼びます。

W不倫で、とくに目立つのが職場の同僚・上司部下間の関係です。その背景には、働く女性既婚者が増えている現実があるようです。

W不倫のメリット

W不倫と普通の不倫の最大の違いは、一般的な不倫に比べて相手から結婚を迫られるケースが少ないことがあげられます。

互いに自分の家庭を壊したくない気持ちが強いため、割りきった恋愛となります。また、互いに既婚者なので、立場を理解し合えるのもメリットといえるでしょう。

W不倫のデメリット

通常の恋愛が、実際するかしないかはおいといても「結婚」を目指しているとすると、不倫、とりわけW不倫の場合はそうではないところから始まります。

とくに男性は不倫を家庭と切り離して考えようとする気持ちが強く、刺激を求める遊びととらえていることが多いようです。互いに離婚して、W不倫の相手と再婚するケースはごくごくまれです。

W不倫のパターンは?

W不倫に陥る代表的なパターンをあげてみましょう。

仲間意識が生まれやすい職場で出会う

職場では、毎日同じメンバーと顔を合わせます。プロジェクトチームを組んだり、上司と部下など深く関わる関係になったりすることで、親密度が増しやすい環境。2人で残業したり、終業後に食事したりすることなどが増えると、不倫に発展しやすくなります。

子ども関係のコミュニティで出会う

片方がママの場合のW不倫で、出会いの場として多いのが、子どもを介したコミュニティです。

PTAなどでは定期的に顔を合わせる機会が多く、必然的に連絡先を交換しているために連絡が取りやすいこと、似たような年代の保護者が集まる気安さから親密になりがちです。

また、子どものスポーツクラブの保護者やコーチとの不倫も多く見られます。

鬼のいぬ間? 妻の里帰り出産中に出会う

W不倫に限らず、妻が出産で里帰り中に不倫をしたり、風俗に出入りしたりする夫は、昔から一定数います。

単身の気楽さや、時間が自由になる解放感、家族が家にいない寂しさの解消、性欲処理などが主な理由です。

気になっていた人と再会する同窓会、OB会で出会う 

同窓会やOB会がきっかけで、不倫に発展するケースもあります。

憧れていた人、片思いだった人、元カレ、元カノ。同窓会はそんなキュンとする思い出の宝庫です。同窓会に出席するのは家庭生活が落ち着いている年代のこと多く、刺激を求める人たちも多く集います。「懐かしさ」と「恋心」を混同してしまうのです。

なかには自ら出会いを求める人も

これまで述べてきたような「不倫関係に陥った相手がたまたま既婚者だった」のではなく、自ら既婚者の不倫相手を探す人もいます。独身の相手と不倫してドロ沼にはまるより、互いに既婚者であるほうが、あとくされないと考えるためです。

出会い系サイトや既婚者合コン、飲み屋、バーなどでのナンパがきっかけで知り合うようです。

W不倫の慰謝料、誰が誰に請求できるの?

W不倫が発覚して慰謝料問題に発展した時、慰謝料を請求できる当事者は、不倫した人の配偶者です。妻が不倫していたら、その夫。夫が不倫していたらその妻になります。

請求できる相手は2人。不倫した配偶者――妻、あるいは夫――と、その不倫相手です。

不倫した配偶者に慰謝料を請求できる

不倫が原因で離婚する場合、不倫した妻、あるいは不倫した夫の配偶者は、妻、夫に慰謝料を請求することができます。

しかし、離婚せずに結婚生活をそのまま継続させる場合、配偶者が不倫した妻、あるいは夫に慰謝料を請求することはめったにありません。なぜなら、夫婦は家計(財布)を共有しているからです。

不倫相手に慰謝料を請求できる

配偶者に不倫された夫、あるいは妻は、自分たちが離婚する、しないにかかわらず、不倫相手に慰謝料を請求することができます。

ただし、不倫相手が慰謝料を支払ったとしても、逆に不倫相手の配偶者がこちらに慰謝料を請求してくる可能性が高く、単なるお金の交換になってしまうため、互いに請求しない方法をとることが多いようです。

W不倫のリスク

不倫にはリスクがつきものですが、W不倫はとくに傷つく人の数が多いため、リスクが高まります。家族や家庭、仕事や社会的な立場を失う可能性がありますし、経済的・精神的にも、大きな打撃を受けることがあります。

家庭崩壊、離婚につながることも

W不倫がバレれば、家族や配偶者からの愛情や信頼を失います。家庭が崩壊し、離婚を請求されることもあります。子どもがいる場合は親権をとられたり、親としての尊厳を失って子どもから拒絶されたり、子どもに精神的な傷を残すことにもなります。

また、配偶者や不倫相手の配偶者から、復讐や嫌がらせを受ける可能性もあります。その結果として、家族に被害がおよぶこともあるでしょう。

職場の信用や役職、引いては仕事を失う

とくに職場でのW不倫の場合は、仕事に直結するリスクがあります。

W不倫が明らかになることで、役職を失ったり、降格させられたり、転居を伴う左遷や退職勧告にあう可能性もあります。周囲の目や陰口、嫌がらせなどで自主退職に追いこまれることもあるかもしれません。

社会的信用が一気に失墜し、精神的に追い詰められてしまうこともあります。

長期に渡り経済的損害を負う

離婚した場合は、財産や年金を分割し、場合によっては養育費を支払う必要もあります。配偶者や不倫相手の配偶者に慰謝料を支払ったり、離婚に伴う転居費用や、生活を再出発させる費用もかかります。

職を失ったり、転職したりすることによる経済的困窮は、長期的に続く可能性があります。

W不倫はどうやってバレる?

不倫バレ原因のトップは、なんといってもスマホです。連絡手段としてなくてはならないツールであるスマホは、ある意味「持ち主の秘密の集約庫」と言えるからです。

そのほか、デートしたり食事したりするのに必要なお金関連もバレポイント。洋服の傾向や趣味の変化、ずばりデートの様子を見た誰かの密告がきっかけになることもあります。

スマホの取り扱いでバレる

今まで無頓着だったスマホにロックをかけたり、暗証番号を変えたり、アプリごとに個別のロックをかけるように設定したのがきっかけでバレることがあります。

また、トイレやお風呂に入るときにもスマホを手放さなくなったり、就寝時に枕の下に入れて寝たりするのも怪しまれるポイントです。

スマホの中身を見られてバレる

通話履歴や、LINEのトーク履歴を削除し忘れてバレるケースがあります。女性の場合、LINEの相手とのトークを消しても、その秘密を打ち明けている親友などとのやりとりが残っていて、それを見られてしまうこともあります。

最近はカップルアプリを使う人も増えていますが、逆に言えばこれが入っていることを知られた時点でアウトの可能性が高いともいえます。 

金づかいの変化でバレる

お金関係もバレポイントです。急に金づいが荒くなって疑われるのはもちろん、飲食時やホテルのレシートを財布に入れっぱなしにしていたり、クレジットカードの明細が届いたりしてバレることもあります。

また、自身のやましさから、配偶者に気前のいいプレゼントをしたことが、疑惑をもたれるきっかけになることもあります。

車でバレる

車のナビの履歴を削除するのを忘れたり、走行距離の伸び具合に不信感をもたれることもあります。

車内に無造作に置き忘れたガソリンスタンドのレシートが、普段行かないような場所のもので、足がつくことも。不信感をもつ配偶者にこっそりGPSを設置されて、走行履歴でバレてしまうこともあります。

外見や行動でバレる

急に服装や髪形などの外見に気をつかうようになったり、休日出勤や友だちと会う口実での外出が増えたりするのが、不倫バレのきっかけになるケースは多くあります。

不倫をしているうしろめたさから配偶者にやさしくして疑惑をもたれることも。女性の場合、事後に浴びたシャワーのボディソープやシャンプーの香り、男性の場合は洋服についた相手の女性の香水の香りで疑惑をもたれることもあります。

まとめ

W不倫のゴールが「結婚」でない限り、いつか終わらせなければならないのは自明の理です。なぜなら、それと引き換えに大切な家族や子どもなど、すべてを失う可能性があるからです。

「自分だけはバレないから大丈夫」そんな保証はどこにもありません。

W不倫に憧れる、W不倫に陥りそうならば、今一度その部分をよく考えてみましょう。

(取材・文:暮らしのチームクレア 楠本知子/監修:中里妃沙子弁護士/漫画:くりきんとん)

※画像はイメージです

※この記事は、マイナビ子育て編集部の企画編集により制作し、弁護士に取材、および、その監修を経た上で掲載しました

※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものです。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます

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