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2024年03月06日 11:16 更新

「父親側の産後うつは他人事だと思っていたけど…」3カ月半の育休を取得してわかったこと #男性育休取ったらどうなった?

育児休業を経験し、子育てに奮闘しているパパの声を聞いていくインタビュー連載・「男性育休取ったらどうなった?」。今回は育休から復帰したばかりのパパにお話を聞きました!

今年の一月にパパが育休から復帰した牧村さんファミリー

今回のパパ
牧村和哉さん/35歳/ピクスタ株式会社

●ご家族
妻:朝美さん/31歳
長女:凛ちゃん/4カ月 
※名前は本人・家族ともに仮名です

●牧村家のパパ育休
2023年9月中旬に長女が誕生。出産直後から年末まで3カ月半の男性育休を取得し、2024年1月に復帰した。普段はリモートで仕事をしている。

和哉さんの現在のタイムスケジュール

男性社員も育児休業を取得するのは当たり前! 3カ月半の育休を取ることに

――和哉さんが勤務しているピクスタは、男女問わず育休取得率が100%と聞きました。男性社員が育休を取得するのは当たり前な雰囲気なのでしょうか?

和哉さん そうですね。僕は3カ月半の育休を取得しましたが、人によっては半年ほど休業した男性社員もいます。なんなら、最大一年取得できるので、僕もそれくらい休んじゃおうと思っていたんですけど(笑)。

――育休を取得する方が多いということは、それだけ仕事の引き継ぎもスムーズにできる仕組みが構築されているのですか?

和哉さん ええ。僕は経営企画部に所属していて、経理的な仕事をしていますが、産休・育休を取得するメンバーはよくいて、引き継ぎはかなり頻繁に行われていますし、みんな慣れていますね。仕組みができていると思います。

――3カ月半という期間を育児に専念していかがでしたか?

和哉さん 実際に育休を取って、最低でも2カ月はあったほうが良いなと思いました。3カ月目になって、子どもの生活リズムも落ち着き、余裕が生まれたので、期間的にはちょうどよかったです。

――出産直後から夫婦2人で育児をされていたそうですが、里帰りという選択肢はなかったのでしょうか?

和哉さん 最初は里帰りの話も出たんです。ただ、妻の両親は今も現役で働いているんですね。なので、何かあったときに対応できないんじゃないか、僕のほうがスムーズな対応がしやすいのでは?ということになりました。

あと、事前に妊娠・出産に関する書籍やガイドブックを2〜3冊読んだのですが、里帰り出産して戻ってくると、夫婦で親としてのレベルにあまりにも違いが出てしまって、揉めやすいとも書いてあったんです。ほかにも男性側が張り切って育休を取るものの、里帰り先では何もすることがなくて暇……みたいな話も聞きました。

今、自分が経験してみて思うのは、本当にその通りだと。里帰りはしなくていいんじゃないかと思いますね。

ただ、里帰りはしませんでしたが、妻の両親や僕の両親、祖父母にも育休中に自宅に来てもらえたので、それはよかったですね。とくに高齢の祖父母が喜んでくれたことは、嬉しかったです。

――まだまだご健在ですね!

和哉さん めちゃくちゃ元気ですね! 子どもの写真を家族間で共有するアプリを利用しているんですが、そのメンバーに祖父母も入っていますし、しょっちゅうログインしているみたい。よく「かわいいね」と連絡が来ます(笑)。

「弊社の展開するfotowaで撮影してもらった娘のニューボーンフォトです。社内でも撮る人が多く、この時期しか残せない貴重な写真が撮れて良かったです!」(和哉さん)

最初は思い通りにいかず、もどかしい日々。睡眠不足で心身ともに大ダメージ!

――育休中はどんなことが大変でしたか?

和哉さん 僕の場合、育休を取るなら母乳以外の全ての育児、家事は男性がやらないとダメ!みたいなイメージを強く持ちすぎて、最初の方はそれで自分を苦しめたように思います。

――とても強い使命感を持っていたのですね!

和哉さん いや、やらないと叩かれるんじゃないかと思って(笑)。もともと僕の理想として、自分の育休中は妻にずっと寝ていてもらうのを想像していたんですよ。だけど、実際は赤ちゃんにミルクをあげるのに時間がかかってしまって、やろうと思っていた家事が手つかずのままで、それを見た妻が家事をする、その姿を見て僕は罪悪感から落ち込むみたいな負のループで……。

――赤ちゃんのことはなかなか予定通りに行かないですよね。

和哉さん はい。あと、最初のころはシンプルに僕ができないことも多かったですね。途中からは無理なくできるようになりましたが、沐浴とかも最初は慣れなくて、難しかったです。

ほかにも大変なことと言えば、睡眠不足はキツかったな。最初の2カ月はミルクを飲むのに1時間かかって、また2時間後にはミルクみたいな日が続いたので。しかも、僕はもともと睡眠時間を長く取りたいほうなんですよ。

事前に父親側が産後うつになる経験談を読んでいたんですけど、そのときは若干他人事のように感じていたんです。でも、気持ちがわかりました。自分がここまで追い詰められるとは、正直、思っていませんでしたね。

――大変でしたね。お子さんは4カ月になりましたが、最近の睡眠事情はいかがですか?

和哉さん 最近は早いと9時くらいには寝て、朝まで寝てくれるので、最高です! 朝は4〜5時と早いので、僕も21時には寝るようにしています。以前の就寝時間は23〜24時くらいでしたが、子どもが生まれて夜中にミルクをあげるようになってから、早くなりました。

復帰後もまず家族のことを第一優先に

――和哉さんは仕事に復帰されたばかりとのことですが、復帰後、時間の使い方に変化はありましたか?

和哉さん これまでは仕事やそれに付随する勉強にかなりの時間を割いていましたが、今は育児で自分の時間もかなり減っていますし、いろいろなことがアンコントローラブル。とにかくやることを極限まで減らして、それぞれにバッファを持つようにしていますね。

ほかにも①家族②仕事③自分の時間という優先順位を明確にしています。最近の話で言えば、平日の仕事を調整して、子どもの予防接種の付き添いに行きました。以前の僕だったら、絶対に仕事を取ったと思いますが、今は子どもに関する行事などは特に優先して関わりたいと考えています。

といっても、復帰して早々に決算が迫っていて、今かなり仕事が忙しいんです! なので、仕事が優先順位の上にくることもあります。ただ、ベースとしては家族優先です。

「子どもは今、4カ月。この写真を撮ったのは新生児のときでそんな前のことでもないのに、あのときは大変だったなぁと懐かしく思います」(和哉さん)

家事の外注サービスは自ら調べ、積極的に利用

――家事の話に戻りますが、もともと和哉さんは家事を積極的にされていましたか?

和哉さん はい。僕は今もそうですが、以前からリモートワークなので、仕事の休憩中に息抜きがてら家事をするのが習慣でした。今ももちろんしていますが、食事のほとんどは作り置きサービスを利用していて、冷凍されたものが届くので、それを解凍するだけです。

家事については、負担を減らすために出産前からいろいろな外注サービスを試してみたんですよ。掃除の代行も利用したんですけど、結果、それは自分でやればいいかなと思い、リピートはしませんでした。

――共働き夫婦で家事代行サービスを妻側が手配する話は聞きますが、 牧村家では和哉さんが積極的に調べて利用しているんですね!

和哉さん 単に自分が家事をよくやっているので、負担を減らしたいんです。それにSNSやWEBニュースなどを見ていると、食事についてはとくに揉める夫婦が多いのかなって。片方が頑張って夕飯を作ったのに、相手側に予定が入って、食べないとか。なので、揉め事を避けるためにも(笑)、第三者に入ってもらおうと。家事の中でもごはん作りってとても大変だと思うので、それをしなくていいってラクですよ。

「利用している作り置きサービス。おいしいし、ちょうどいい量なので、気に入ってます」(和哉さん)

夫婦の関係をよくする秘訣は、夕方の散歩!

――育休を経て、夫婦関係に変化はありましたか?

和哉さん 夫婦の関係は今回の妊娠前からとても良かったと思いますが、今はより良くなった気がしています。喧嘩はほぼありません。ただ、育休を取らなかったら、関係はかなり悪くなっていたでしょうね。家事も育児も一人では絶対にできないです。

ただ、産前はもっと喧嘩すると思っていました。喧嘩を避けられているのは、育休取得はもちろんのこと、日々の散歩のおかげだと思います。

――散歩ですか?

和哉さん はい。もともとは妻が妊娠中に軽い運動をしたほうがいいというので、仕事終わりに夫婦で歩くようになったんですが、産後の育休中も復帰後もその習慣を続けているんです。その間にいろいろと話し合っています。

今で言えば、僕、復帰後にどうしても仕事と家族のバランスがうまく取れなくなって、ちょっとイライラしやすくなってしまったんです。そういう苛立ちを日中、妻に対して出してしまったときもあったんですけど、夕方の散歩中に「あのときはこういうこと考えていて、ちょっとイライラしちゃって申し訳ない。今はこういう状況なので、こうしたいな」って、声かけをしましたね。

――家で改めて向き合うより、散歩しながらの方が素直な気持ちが出せそうです。

和哉さん そうですね。

――最後になりましたが、育休を取得して良かったこと、これから取得を検討する方へのメッセージを聞かせてください。

和哉さん 育休を取得して良かったのは、育児や子どもの成長をほぼ100%妻と共有できたことです。育児については、もともとワンオペをできるようになって、妻が休みたいときに休めるようにという目標を目指していましたが、育休のおかげで早々にそれができるようになったと思いますし、同レベルの戦力として妻に認めてもらっています。

今、検討されている方は絶対に育休を取ったほうが良いと思います。子どもの成長や育児に苦戦した思い出が、きっとその先の宝物になると思いますよ!

(取材・文:江原めぐみ、イラスト:ぺぷり)

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