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2024年03月20日 07:07 更新

子どもがゲームに夢中でなかなか止めてくれない!叱らずに止めさせるには?|子どもを伸ばす言葉 実は否定している言葉#1

ゲームばっかりしている子ども……不安や焦りからつい叱ってしまうことも少なくありません。 でも、子どもをサポートしているつもりでかけた言葉が実は子どもの「自己肯定感」を下げていたというショッキングなケースが意外と見られるそうです。では、親の真意を子どもに伝えるには、どうしたらいいのでしょうか?

良かれと思って発した自分の声かけが、子どもに響いていないと感じたことはありませんか? 『子どもを伸ばす言葉 実は否定している言葉』(天野ひかり著、ディスカヴァー・トゥエンティワン)では、親と子どもの視点の違いについてを4コマ漫画でわかりやすく解説されています。

第1回の今回は、第一章 子どもの視点に立ってみる言葉より「ゲームばかりやっているとき、 叱らずにやめさせられる?」をお届けします。

ゲームばかりやっているとき、 叱らずにやめさせられる?

ゲームって本当に悪影響なの?

ゲームをやりたがったり、YouTubeを観たがるお子さんに頭を悩ませるお母さんお父さんからの相談が増えています。

ゲームをやめるようにと優しく声をかけても、子どもは聞く耳を持たず、結局は怒ってしまって自己嫌悪。挙句に「プロのゲーマーやYouTuberになるからいいんだ!」と子どもに言われてしまって、どうしていいのかわからない……なんてことも。

まずはよくあるシーンをNGマンガで見てみましょう。

子どもを伸ばす言葉 実は否定している言葉,天野ひかり
子どもを伸ばす言葉 実は否定している言葉,天野ひかり
マンガ:とげとげ。
『子どもを伸ばす言葉 実は否定している言葉』(天野ひかり著、ディスカヴァー・トゥエンティワン)より

NG マンガのように、ゲームを無理にやめさせても成長はありません。まずは子どもが何をしているのか興味を持つことから始めましょう。

頑なに「わが家はゲームをさせません!」という声も多いのですが、実はゲームそのものが、子どもの成績を低下させる科学的根拠があるわけではないのです。また、ゲームの得意な子どものほうが、さまざまな能力が高い傾向にあるという研究結果も出ています。未来を生きる子どもにとっては、必要なスキルになるのかもしれませんね。

ただし、ゲームやYouTubeに長時間子守りをさせるのはよくありません。自分の時間を確保したいという大人の都合で与え続けるのは、子どものコミュニケーション力や社会性を育てるチャンスを奪ってしまうかも。

まずは、「子どものしていること」に興味を持ってコミュニケーションをとりましょう。

OKマンガを見てみましょう。

子どもを伸ばす言葉 実は否定している言葉,天野ひかり
子どもを伸ばす言葉 実は否定している言葉,天野ひかり
マンガ:とげとげ。
『子どもを伸ばす言葉 実は否定している言葉』(天野ひかり著、ディスカヴァー・トゥエンティワン)より

ゲームであっても、まずは認める

子どもは、自分のしていること(ゲームやYouTube、勉強、おけいこなどなど)を、お母さんお父さんに認めてもらうことが大好きです。

逆に、悲しくなってしまうのは、放置されていたにもかかわらず、突然やめさせられること。自分を否定されたような気持ちになります。

自己肯定感を育てるためには、たとえ親が嫌なこと(この場合はゲーム)でも、まずは興味を持ってみてください。そして、よい点を認めましょう。
 
ここで言う「認める」は、ゲームを黙認することではありません。わが子の集中力や反射力など、お子さんをよく見て、よい点を言葉にすることです。

クライマックスの途中でやめさせたり取り上げたりすると、欲が満たされず、いつまでも「やりたい!」「クリアしたい!」と執着するようになってしまいます。クリアするまでやり遂げる力を育てましょう。ここは親がぐっと我慢です。

子どもがゲームをすんなりやめられる方法

子どもは、自分のことを認めてもらった後で、初めて相手(お母さんお父さん)の言うことを認めることができるようになります。この場合は、ゲームをやめてクッキー作りを手伝うことですね。
 
できれば、ゲーム以上に興味を持つことを、一緒に体験する提案をしましょう。
 
例えば、音に興味のあるお子さんなら、一緒に空箱や空き缶で打楽器を作って音の違いを楽しんだり、生き物が好きなら飼育してお世話したり、動画に興味があれば動画を撮影して家族で見たら楽しそうですね。最初は親も一緒に楽しみ、子どもが夢中になったら、一人でどんどん工夫できるようになるでしょう。

見(や)る側から、作(発信す)る側になれる、という視点を子どもが持てば、きっと面白くなるはずです。ポイントは、子どもの好きなことを親子で一緒に五感を使って楽しむことです。

いろいろな選択肢があることで、子どもにとって面白いことややりたいこと、今すべきことは何かを考える力が育まれます。この繰り返しで、自制する力をつければ、あっという間にゲームを卒業するでしょう。

やめさせる(禁止)ではなく、 認めることで考える力(自制心)を育てよう

子どもを伸ばす言葉 実は否定している言葉,天野ひかり

(著:天野ひかり『子どもを伸ばす言葉 実は否定している言葉』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)より一部抜粋/マイナビ子育て編集部)

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