教育 教育
2022年12月05日 10:21 更新

鬼灯(ホオズキ)の花言葉|意外な名前の由来と特徴を解説

鬼灯(ほおずき、ホオズキ)は、夏になると「ほおずき市」が行われるほど日本人に馴染み深い植物。オレンジ色の袋に包まれた実が印象的ですが、実はほおずきにも花があり、花言葉もつけられています。ここでは、ほおずきの概要や特徴、花言葉、名前の由来などを詳しく解説します。

ホオズキ(ほおずき、鬼灯)の花言葉

ほおずき

赤い提灯のような萼(がく)を開くと丸い小さな果実が現れる鬼灯。

そんなホオズキの花言葉は「偽り」「ごまかし」「私を誘ってください」
あまり穏やかとは言えない花言葉で、なぜこのような花言葉がついたのか気になりますよね。

「偽り」「ごまかし」は、一見大きく見える萼の袋の中が実は空洞で小さな実ひとつしか入っていないことに由来します。

「私を誘ってください」は、「ホホ」と呼ばれるカメムシの一種がホオズキを好んで寄ってくるさまからつけられたようです。

ホオズキの特徴

鬼灯の花

ホオズキはナス科の植物で、ナスのようにぶらさがって実をつける姿が印象的。実が大きな萼に包まれているのも特徴です。

この萼のインパクトがあまりに強いためにホオズキの花は少々印象薄いかもしれませんが、初夏になると薄いクリーム色の花を咲かせます。

花が受粉すると、果実とともに萼も成長し、果実が袋状の萼に包まれた形に。萼は最初緑色ですが、8月頃に赤く染まり始め、おなじみの赤い提灯のような姿になります。
この赤く色づいたホオズキは美しく、観賞用としても人気のある植物です。

ホオズキの基礎知識

・分類…ナス科ホオズキ属
・原産地…東南アジア
・別名…カガチ(輝血) 、鬼灯(和名)
・開花期…6月~7月、9月~9月(結実期)
・出回り期…5~7月

ホオズキの名前の由来

ホオズキ

ホオズキの名前の由来にはいくつかの説があります。

ひとつめは、ホオズキの語源が「ホホツキ」で、「ホホ=火々」「つき=染まる」を意味し、「火で染まった果実」として名づけられた、という説。

ふたつめは、赤い萼が子どもの赤い頬をイメージさせ、子どもが頬を膨らませホオズキを鳴らして遊ぶ姿から「頬突き」となり、ホオズキに変わっていったというもの。

3つめは、前述したホオズキを好む虫、「ホホ」から「ホホ好き」、そしてホオズキになったという説。

そのほかにも複数の説が存在するようです。

ちなみに、和名の「鬼灯」は赤く怪しげな姿を「鬼の提灯(ちょうちん)」にたとえてつけられたもの。中国でも、ホオズキのことを「チャイニーズ・ランタン」と呼んでいます。

ホオズキには少し怖い別名もある

ホオズキ

ホオズキの和名「鬼灯」も字だけみると少々不気味ですが、ホオズキには「輝血(ががち)」「赤輝血(あかかがち)」といった、さらに不気味で怖い別名もあります。

ホオズキは日本最古の書といわれる「古事記」にも記述があり、スサノオ神話に登場する大蛇の怪物・ヤマタノオロチの赤い目にたとえられています。そこから、このような怖い別名がつけらたようです。

ホオズキの誕生花

誕生花とは、生年月日にちなんだ花のこと。ギリシア・ローマの神話に由来するとされています。
ホオズキが誕生花となる生年月日は以下のとおりです。

7月8日、12月29日

関東では「ほおずき市」も有名

ほおずき市

ホオズキというと、関東では台東区浅草で行われる「ほおずき市」が有名。毎年7月9日10日になると、浅草寺にたくさんのホオズキを売る露店が並び、多くの人でにぎわいます。

昔、「ホオズキの実を水で丸のみすることで病や腹痛が去る」といった民間療法があり、縁日では薬としてホオズキが売られていました。それがいつの頃からか観賞用として親しまれるようになり、観賞用のホオズキを販売するほおずき市が催されるようになったのだそうです。

ホオズキには食用の種類もある

食用ほおずき

ホオズキには種類があり、観賞用のホオズキと食用のホオズキがあります。

観賞用のホオズキは萼も実も赤いですが、食用のホオズキは果実が黄色や緑色。実を食すと甘酸っぱく、「ストロベリートマト」「ゴールデンベリーホオズキ」と呼ばれる種類の食用ホオズキも。
ヨーロッパでは、食用ホオズキには体内に脂肪を溜め込まない働きがあるとされ、美容によいと認識されています。

観賞用のホオズキは食べられないので、観賞用と食用の種類を間違えないよう注意が必要です。

ホオズキの葉脈の小物もかわいい

ほおずきの葉脈

赤くなったホオズキを1週間ほど水に浸けておくと、赤い萼がはがれて葉脈だけが残った状態になります。
この葉脈だけになったスケルトン状態のホオズキはインテリアとしてもかわいく、おしゃれ。和風小物屋などではホオズキの葉脈でつくったランプなども販売されています。

まとめ

ホオズキはあまり好ましくない花言葉もついているので、贈り物にするには迷ってしまいますよね。ただ、見た目にかわいらしいホオズキは、出回り期になるとフラワーショップでも販売していますし、ほおずき市ではおみやげにホオズキを買っていく人もいます。
贈る相手が花言葉を気にする人でなければ、それほど気にしなくてもよさそうです。

PICK UP -PR-

関連記事 RELATED ARTICLE

新着記事 LATEST ARTICLE

PICK UP -PR-