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2022年12月07日 14:30 更新

勿忘草(忘れな草、ワスレナグサ)の花言葉|怖い?切ない由来を詳しく解説

数ある花の中でも印象深い名前の「勿忘草(忘れな草、ワスレナグサ)」。小ぶりで見た目にかわいらしい花ですが、実はこの「勿忘草」という名前がついた怖い由来や、名前にちなんだ切ない花言葉があることをご存じでしょうか。ここでは、勿忘草概要や特徴、花言葉、名前の由来などを詳しく解説します。

少し切ない「勿忘草(忘れな草、ワスレナグサ)」の花言葉

勿忘草

小さくも鮮やかな青色が美しい春の野花、勿忘草。繁殖力が強く、無数に集まって咲いている姿は圧巻のひと言。

見ているだけで心が華やかになるような勿忘草ですが、花言葉は「私を忘れないで」
思わず切ない気持ちになってしまう花言葉ですよね。

別れや死も連想させる花言葉に怖いと感じる人もいるかもしれませんが、勿忘草には「真実の愛」「真実の友情」という花言葉もあります

ヨーロッパでは古くから「誠実な気持ちや友情」を表す花として親しまれています。

勿忘草の特徴

勿忘草
勿忘草は米粒ほどのサイズの小さな花。ひとつひとつの花は小ぶりですが、多くの花茎を立ち上げボリュームのある花の塊になります。

また、こぼれ種でどんどん繁殖していき、地面いっぱいに咲くことも。庭で育てると華やかなガーデンになるでしょう。花の色にはピンクや白、紫もありますが、メジャーなのはブルーで、「勿忘草色」といえば、明るい青色を指します。

開花時期は3月~6月。暑さと乾燥に弱く、越冬したら咲き、夏前には枯れてしまいます。開花から枯れるまでの時期が短いため日本では一年草※に分類されています。

※種を蒔いたその年中に発芽~開花~枯死する植物のこと

勿忘草の基礎知識

勿忘草

・勿忘草の分類…ムラサキ科ワスレナグサ属
・原産地…ヨーロッパ、アジア
・別名…ヒメムラサキ(姫紫)、ルリソウ(瑠璃草)
・開花期…3月~6月
・出回り期…1月~7月

怖い?悲しい?勿忘草の名前の由来

勿忘草悲しみ

勿忘草はなんといってもその名前が印象的。
この「勿忘草(忘れな草、ワスレナグサ)」という名前の由来として有名なエピソードがあります。

それは中世ドイツの話。
若い騎士ルドルフと恋人のベルタがドナウ川のほとりを歩いていたところ、水際に咲く青い花を見つけました。
ルドルフはベルタのためにその花を摘もうとしますが、誤って川に落ちてしまいます。流されながらもルドルフは摘んだ花をベルタに投げ、「僕を忘れないで!」と叫ぶと水の中に消えてしまいました。
恋人のベルタは、生涯彼を忘れることなく、花を髪に飾り続けたと言われています。

怖いというよりも、悲しく切ないエピソードですね。

映画、歌、アニメ…芸術作品とも縁が深い勿忘草

勿忘草映画

名前の由来がドラマティックなこともあってか、勿忘草は芸術作品とも縁が深い花です。

記憶に新しいところでは、2021年1月に公開され記録的ロングヒットとなった菅田将暉さん・有村架純さん主演の映画「花束みたいな恋をした」。若いふたりの儚くも美しい5年間の恋を描いた物語です。公開当初はCMも頻繁に流れていたので覚えている人も多いのではないでしょうか。

この映画のインスパイアソングとして有名になったのが3人組バンド・Awesome City Club(オーサムシティクラブ)の「勿忘」。映画を鑑賞したメンバーが感銘を受け制作した曲とのこと。

歌詞の中には「触れられなくても 想い煩っても 忘れないよ」と、勿忘草の花言葉や名前の由来を思い起こさせるフレーズが登場します。

このほか、尾崎豊さんが勿忘草の花言葉の英訳「Forgetmenot」という歌をつくっていたり、話題を呼んだテレビアニメ「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」の物語の最後に勿忘草の描写があったりと、多くの芸術作品に勿忘草が用いられています。

勿忘草は花束にして贈ってもよい?

勿忘草花束

名前の由来に悲しいエピソードがあることから、勿忘草を贈ることに戸惑いを感じる人もいるかもしれません。
ですが、花言葉に怖い意味はないので、贈り物にしても大丈夫。

勿忘草の花はとても小さいので、花束にして贈るならバラやカーネーションなど大ぶりな花と組み合わせるのがおすすめ。バランスも見栄えもよくなります。

勿忘草は押し花やアクセサリーにもおすすめ

勿忘草押し花

花束にして贈るのもよいですが、勿忘草の小ささを活かして押し花やアクセサリーをつくりプレゼントするのもおすすめです。

押し花はしおりにすればプレゼントにぴったり。

アクセサリーの場合は、レジンに埋め込んでピアスやネックレス、ヘアアクセサリーにするときれいですよ。

「真実の愛」「真実の友情」といった勿忘草のすてきな花言葉を添えて贈れば、喜ばれること必至です。

まとめ

勿忘草は、少々変わったその名前から不穏さを感じて「花言葉も怖いものなのでは」と思ってしまう人が少なくないようです。
しかしその裏には悲しい恋の物語と深い花言葉がありました。
そんな由来や意味を知ると、勿忘草もより美しく見えるのではないでしょうか。

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