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2022年11月17日 16:44 更新

亜麻色(あまいろ)とは?~日本の伝統色 Japanese Traditional Colors~

【亜麻色(あまいろ)】とは、黄色がかった薄茶色のことです。日本の伝統色である【亜麻色】にどのような由来があって、どのように愛されてきたのか、子どもにそのまま教えてあげられるよう、やさしい言葉で解説します。海外の方に英語で説明できるよう、英語での解説も紹介しています。

【亜麻色】とは?

女性の髪色

亜麻色とは、亜麻という植物の繊維でできた糸の色で、黄色がかった薄茶色です。

色の名前       亜 麻 色      
読み方 あまいろ ama-iro
英語 flax color
WEBカラーコード #dbb68a
CMYK C=16/M=32/Y=47/K=0
RGB R=219/G=182/B=138
※色は環境等により見え方が異なります。各種カラーコードは絶対のものではなく、あくまで参考値です。

【亜麻色】の意味と由来は?

【亜麻色】は、亜麻を原料として作られた糸の色で、黄色がかった薄茶色の色名です。日本古来からある色名ではなく、明治以降にヨーロッパから入ってきて使われるようになった、比較的、新しい色名です。

亜麻はヨーロッパ原産の植物で、紀元前から栽培されていました。人類最古の繊維とも言われています。亜麻は種子からは亜麻仁油(あまにゆ)が作られ、茎から採れる繊維からは、高級なリンネル(麻)の織物が作られます。日本では明治初期に、寒冷地に適した亜麻の栽培が推奨され、北海道での栽培が始まりました。

フランスの作曲家ドビュッシーの前奏曲「亜麻色の髪の乙女」は有名ですね。西洋では、薄い金髪を表す色名としても使われています。

【亜麻色】に合う色は?


亜麻色
 あま いろ 


朽葉色
 くちばいろ 

【亜麻色】に合う色のひとつに【朽葉色(くちばいろ)】があります。【朽葉色】は、くすんだ赤みがかった黄色のことで、秋の落葉を表す王朝風の優雅な伝統色。【亜麻色】と【朽葉色】は共に自然から発生した茶系の色味なので、よく合います。落ち着いたイメージがあり、現在のファッションにも取り入れやすい配色ですよ。

ほかには、薄い青紫系の【胡桃染(くるみぞめ)】や、【亜麻色】より黄色が強い【枯草色(かれくさいろ)】などとも合います。どれも自然界から取られた色で、秋を思わせる柔らかでシックな配色になります。

A traditional Japanese color "亜麻色 ama-iro" is...

A traditional Japanese color "亜麻 Ama -means flax-" is the color of yarn made from flax, a light brown color with a yellowish tinge. It is not an ancient Japanese color, but a relatively new one that introduced from Europe during the Meiji era (1868-1912) and came into use.

Flax is a plant native to Europe and has been cultivated since BC. It is said to be the oldest fiber known to man. The seeds of flax are used to make linseed oil, and the fiber from the stalks is used to make high-grade linen. In Japan, the cultivation of flax, which is suitable for cold regions, was recommended in the early Meiji era, and cultivation began in Hokkaido.

It is best known for the prelude "The Girl with the Flaxen Hair" by the French composer Debussy, and is also used in the West as a color to represent light blond hair.

まとめ

【亜麻色】は、亜麻で作られた糸の色です。この糸から作られるリネン素材のものは現在でも衣服や小物などに多く、色としてもファッションや小物などにもよく取り入れられています。これには、日本人の肌によく馴染み、顔周りにあると上品で優しい雰囲気を演出できるという理由があるようですよ。

(マイナビ子育て編集部)

参考文献
・『色名がわかる辞典』(講談社)
・『366日 日本の美しい色』(三才ブックス)
・『くらしを彩る 日本の伝統色事典』(マイナビ)

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